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民事訴訟法の用語集

管轄・当事者・訴えの提起から証拠・判決・既判力・複雑訴訟・上訴まで。民事訴訟法の用語を、条文・判例と司法書士試験で問われた肢に結びつけて解説します。

182語13章
第1章

民訴の基礎と訴訟の構造

訴訟と非訟(非訟事件の裁判と公開・対審の保障)そしょうとひしょう

訴訟とは、当事者が主張する権利義務の存否を、公開の法廷における対審と判決によって終局的に確定する手続です。非訟とは、権利義務の存在を前...

民事訴訟の審理の基本構造(処分権主義・弁論主義・職権進行主義・職権探知の役割分担)みんじそしょうのしんりのきほんこうぞう

民事訴訟の審理の基本構造とは、訴訟の開始・審判の範囲・訴訟の終了を当事者が決め(処分権主義)、判決の基礎となる事実と証拠の収集を当事者...

信義則と訴訟上の権能の濫用(2条・訴権の濫用・攻撃防御方法の提出と信義則)しんぎそくとそしょうじょうのけんのうのらんよう

信義則とは、当事者は信義に従い誠実に民事訴訟を追行しなければならないという原則(2条)です。訴訟上の権能の濫用とは、訴えの提起・忌避の...

人事訴訟の特則(職権探知・自白規定の不適用・処分権主義の制限・訴訟能力・検察官の被告適格)じんじそしょうのとくそく

人事訴訟とは、婚姻の無効・取消し、離婚、認知、実親子関係の存否の確認、離縁などの身分関係の形成又は存否の確認を目的とする訴えで、家庭裁...

手続のIT化(令和4年改正)と旧規定で出た肢の読み替えてつづきのあいてぃーかときゅうきていででたしのよみかえ

手続のIT化とは、令和4年の民事訴訟法改正により、口頭弁論や弁論準備手続をウェブ会議・電話会議で行えるようにし、判決書・調書・訴訟記録...

第2章

裁判所

裁判所の構成と権限分担(裁判長・受訴裁判所・受命裁判官・受託裁判官・裁判所書記官)さいばんしょのこうせいとけんげんぶんたん

裁判所の構成と権限分担とは、事件を審理する受訴裁判所、合議体を代表して訴訟を指揮する裁判長、合議体の構成員から指定されて一部の職務を行...

除斥・忌避・回避(23条〜27条)じょせききひかいひ

除斥とは、裁判官が当事者や事件と法律の定める一定の関係にあるときに、法律上当然にその事件の職務の執行から排除されることです(23条)。...

管轄の種類と基準時(職分管轄・事物管轄・土地管轄、専属管轄と任意管轄、15条)かんかつのしゅるいときじゅんじ

管轄とは、ある事件の裁判権を、どの裁判所が行使するかの分担の定めです。職分管轄(裁判所の職務の種類による分担)、事物管轄(第一審を簡易...

普通裁判籍と特別裁判籍(4条・5条・7条)ふつうさいばんせきととくべつさいばんせき

普通裁判籍とは、事件の種類を問わず被告に対する訴えをその地の裁判所に起こせる土地管轄の根拠で、人は住所、法人は主たる事務所又は営業所に...

合意管轄(11条:専属的合意と付加的合意・方式・合意の効力が及ぶ者)ごういかんかつ

合意管轄とは、当事者が第一審に限り、一定の法律関係に基づく訴えについて書面又は電磁的記録でした合意によって生じる管轄です(11条)。合...

応訴管轄(12条)おうそかんかつ

応訴管轄とは、管轄のない第一審裁判所に訴えが起こされても、被告が管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、又は弁論準備手続にお...

移送の種類と要件(16条〜20条・274条)いそうのしゅるいとようけん

移送とは、ある裁判所に係属している訴訟を、裁判によって他の裁判所に移すことです。管轄違いによる移送(16条1項)、遅滞を避ける等のため...

移送の裁判の効力と不服申立て(21条・22条・309条)いそうのさいばんのこうりょくとふふくもうしたて

移送の裁判の効力とは、確定した移送の裁判が移送を受けた裁判所を拘束し(22条1項)、移送を受けた裁判所が更に事件を他の裁判所に移送でき...

第3章

当事者

当事者の確定(表示説・意思説・行動説、氏名冒用訴訟・死者名義訴訟・表示の訂正・法人格否認)とうじしゃのかくてい

当事者の確定とは、その訴訟の原告と被告が誰であるかを決めることです。当事者は、訴え又は訴えられることによって判決の名宛人となる者をいい...

当事者能力(28条:胎児・清算法人・民法上の組合)とうじしゃのうりょく

当事者能力とは、民事訴訟の当事者になることができる一般的な資格のことです。訴訟法に特別の定めがある場合を除いて民法その他の法令に従い(...

法人でない社団の当事者能力と財産関係の訴訟(29条)ほうじんでないしゃだんのとうじしゃのうりょくとざいさんかんけいのそしょう

法人でない社団とは、法人格はないものの、団体としての組織をそなえ、多数決の原則が行われ、構成員が変わっても存続し、代表の方法・総会の運...

訴訟能力と制限行為能力者(31条・32条・人訴13条)そしょうのうりょくとせいげんこういのうりょくしゃ

訴訟能力とは、自ら単独で有効に訴訟行為をし、又は受けるために必要な能力のことです。民法の行為能力を基本にしつつ、未成年者と成年被後見人...

訴訟能力の欠缺の効果(無効・追認・補正命令・上訴)そしょうのうりょくのけんけつのこうか

訴訟能力の欠缺の効果とは、訴訟能力を欠く者の訴訟行為が取り消せる行為ではなく無効となり、能力を得た本人又は法定代理人の追認によって行為...

法定代理人と特別代理人(35条・36条・親権者の共同代理)ほうていだいりにんととくべつだいりにん

法定代理人とは、本人の意思によらずに法律の規定で代理権を持ち、訴訟能力を欠く本人に代わって訴訟を追行する者のことで、親権者・後見人など...

法人の代表者(37条:訴状の記載・送達・当事者尋問・表見法理・職務代行者・代表権消滅の通知)ほうじんのだいひょうしゃ

法人の代表者とは、法人に代わって訴訟行為をし、又は受ける者のことで、株式会社では代表取締役などがこれに当たります。37条により法定代理...

訴訟代理人の資格と権限(54条〜58条:弁護士代理の原則・特別委任事項・個別代理・更正権・代理権の不消滅)そしょうだいりにんのしかくとけんげん

訴訟代理人とは、当事者の委任や法令に基づいて、当事者の名で当事者のために訴訟行為をする代理人のことです。訴訟委任による訴訟代理人は原則...

訴訟代理権の範囲と弁護士法25条違反の訴訟行為(和解権限の範囲・訴訟行為の排除)そしょうだいりけんのはんいとべんごしほうにじゅうごじょういはんのそしょうこうい

訴訟代理権の範囲とは、訴訟代理人が委任を受けた事件についてどこまで訴訟行為ができるかのことで、特に和解の権限が訴訟物以外の権利関係にど...

当事者適格の意義と判断(給付・確認・形成の訴え、係争物の譲渡、法人の内部紛争)とうじしゃてきかくのいぎとはんだん

当事者適格とは、特定の訴訟物について、当事者として訴訟を追行し本案判決を求め又は受けることができる資格のことで、訴訟追行権ともいいます...

債権者代位訴訟(法定訴訟担当:被保全債権の存否・債務者の地位・重複起訴・判決効)さいけんしゃだいいそしょう

債権者代位訴訟とは、債権者が自己の債権を保全するため、債務者に属する権利(被代位権利)を自己の名で第三債務者に対して行使する訴訟のこと...

遺言執行者の当事者適格ゆいごんしっこうしゃのとうじしゃてきかく

遺言執行者の当事者適格とは、遺言執行者が遺言の執行に必要な範囲で相続財産の管理処分権を持つことから、その職務の範囲内の訴訟について、相...

法定訴訟担当の類型と任意的訴訟担当(差押債権者の取立訴訟・破産管財人・業務執行組合員・支配人との区別)ほうていそしょうたんとうのるいけいとにんいてきそしょうたんとう

訴訟担当とは、権利義務の帰属主体に代わって、第三者が自己の名で当事者となり、その判決の効力が本人に及ぶ場合のことです(115条1項2号...

選定当事者(30条)せんていとうじしゃ

選定当事者とは、共同の利益を有する多数の者が、その中から全員のために原告又は被告となるべき者として選定した者のことです(30条)。選定...

第4章

訴えの提起

訴えの3類型(給付・確認・形成)と請求の趣旨うったえのさんるいけいとせいきゅうのしゅし

訴えの3類型とは、原告が求める判決の中身によって訴えを分けた、給付の訴え・確認の訴え・形成の訴えの三つをいいます。給付の訴えは被告に給...

形式的形成訴訟と共有物分割の訴えけいしきてきけいせいそしょうときょうゆうぶつぶんかつのうったえ

形式的形成訴訟とは、判決の確定によって法律関係を変動させる形成の訴えのうち、どういう要件でどういう内容の判決をするかが法律に定められて...

筆界(境界)確定の訴えひっかいかくていのうったえ

筆界(境界)確定の訴えとは、相隣接する土地の筆界(登記された一筆の土地の範囲を区画する公法上の境界)が不明であったり争われていたりする...

訴訟物と訴訟物論(旧訴訟物理論・新訴訟物理論・1個の訴訟物の範囲)そしょうぶつとそしょうぶつろん

訴訟物とは、原告が訴えによって主張し、裁判所が判決で判断する対象となる権利や法律関係をいいます。訴訟物論は、どこまでを一個の訴訟物とみ...

一部請求(訴訟物の範囲・明示の要否・時効・相殺と過失相殺の外側説・残部による相殺)いちぶせいきゅう

一部請求とは、一個の金銭債権のうち数量的な一部だけについて判決を求める訴えをいいます。判例は、一部であることを明示した場合には訴訟物は...

訴状の必要的記載事項と請求の特定(134条・規則53条・簡裁の紛争の要点)そじょうのひつようてききさいじこうとせいきゅうのとくてい

訴状の必要的記載事項とは、訴状に必ず書かなければならない事項で、当事者及び法定代理人と、請求の趣旨及び原因をいいます(134条2項)。...

訴状審査と訴状却下(137条〜138条・140条)そじょうしんさとそじょうきゃっか

訴状審査とは、訴状が提出されたときに、裁判長が必要的記載事項の記載、手数料の納付、送達の可否といった形式面を点検することをいいます。不...

訴訟要件の意義と審理(職権調査・判断の順序・本案判決との関係・中間判決)そしょうようけんのいぎとしんり

訴訟要件とは、裁判所が請求の当否について本案判決をするために必要な要件をいい、裁判権・当事者能力・当事者適格・訴えの利益・重複起訴でな...

給付の訴えの利益(現在給付・執行障害・時効の完成猶予のための再訴)きゅうふのうったえのりえき

給付の訴えの利益とは、給付の訴えについて判決を求めることが正当と認められる利益のことです。履行期の到来した請求権を主張する現在給付の訴...

将来給付の訴え(135条:請求適格と事前請求の必要)しょうらいきゅうふのうったえ

将来給付の訴えとは、事実審の口頭弁論終結時よりも後に履行期が到来する給付を求める訴えで、あらかじめその請求をする必要がある場合に限って...

確認の利益(方法選択の適否・対象選択の適否・即時確定の利益)かくにんのりえき

確認の利益とは、確認の訴えについて本案判決をすることが紛争解決のために有効適切であると認められる利益をいいます。判例・通説は、確認とい...

相続をめぐる確認の訴え(遺言無効・遺産確認・具体的相続分・特別受益・相続人の地位・遺言者生存中)そうぞくをめぐるかくにんのうったえ

相続をめぐる確認の訴えとは、相続の開始後に共同相続人などの間で、遺言の効力、遺産の範囲、相続分、相続人の地位といった遺産分割の前提とな...

証書真否確認の訴え(134条の2)しょうしょしんぎかくにんのうったえ

証書真否確認の訴えとは、法律関係を証する書面が作成者とされる人の意思に基づいて作成されたかどうか(成立の真否)の確認を求める訴えをいい...

形成の訴えの利益(後婚取消と離婚・決議取消訴訟と事情の変化)けいせいのうったえのりえき

形成の訴えの利益とは、形成の訴えについて判決を求めることが正当と認められる利益のことです。形成の訴えは法律に定めのある場合に限って許さ...

重複起訴の禁止(142条:事件の同一性・債務不存在確認と給付の訴え・反訴への移行)じゅうふくきそのきんし

重複起訴の禁止とは、裁判所に係属している事件について、当事者がさらに訴えを提起することを禁じる原則をいいます(142条)。二重起訴の禁...

相殺の抗弁と重複起訴(抗弁先行型・抗弁後行型・本訴反訴・訴訟上の相殺の再抗弁)そうさいのこうべんとじゅうふくきそ

相殺の抗弁と重複起訴とは、別の訴訟で請求している債権を自働債権として相殺の抗弁を主張することが、重複起訴の禁止(142条)の趣旨に触れ...

訴え提起の効果(訴訟係属・時効の完成猶予と更新・期間の遵守)うったえていきのこうか

訴え提起の効果とは、訴えを提起したことによって生じる訴訟法上・実体法上の効果をいい、訴状が被告に送達された時に生じる訴訟係属と、訴状を...

第5章

審理の原則と手続

口頭弁論の諸原則(公開主義・双方審尋主義・口頭主義・必要的口頭弁論・公開停止)こうとうべんろんのしょげんそく

口頭弁論の諸原則とは、判決の基礎となる口頭弁論を、公開の法廷で(公開主義)、当事者双方に平等に主張の機会を与えて(双方審尋主義)、口頭...

直接主義と弁論の更新(249条)ちょくせつしゅぎとべんろんのこうしん

直接主義とは、弁論を聴き証拠を調べた裁判官自身が判決をするという原則で、判決はその基本となる口頭弁論に関与した裁判官がします(249条...

処分権主義と申立事項・判決事項(246条:一部認容・質的一部認容・引換給付・限定承認・不執行合意)しょぶんけんしゅぎともうしたてじこうはんけつじこう

処分権主義とは、訴訟を始めるか、何について・どの範囲で判決を求めるか、判決によらずに終わらせるかを当事者が決めるという原則です。申立事...

債務不存在確認訴訟の申立事項と一部認容さいむふそんざいかくにんそしょうのもうしたてじこうといちぶにんよう

債務不存在確認訴訟とは、債務者とされる者が原告となり、債権者と主張する者を被告として、債務の全部又は一定額を超える部分が存在しないこと...

弁論主義の内容と主要事実・間接事実(3つのテーゼ)べんろんしゅぎのないようとしゅようじじつかんせつじじつ

弁論主義とは、判決の基礎となる事実と証拠の収集を当事者の権能と責任に委ねる原則のことです。当事者の主張しない事実は判決の基礎にできず、...

当事者からの主張の要否(所有権の来歴・代理・公序良俗・過失相殺・弁済充当・否認の理由として現れた事実)とうじしゃからのしゅちょうのようひ

当事者からの主張の要否とは、裁判所が判決の基礎とする事実のうち、どの事実に当事者の主張が必要で、どの事実なら主張がなくても認定・判断で...

主張共通の原則と相手方の援用しない不利益陳述(先行自白)しゅちょうきょうつうのげんそくとあいてかたのえんようしないふりえきちんじゅつ

主張共通の原則とは、主要事実はどちらの当事者が主張したものでも判決の基礎にでき、主張責任を負う当事者から主張されている必要はないという...

権利抗弁(留置権・同時履行・建物買取請求・限定承認)けんりこうべん

権利抗弁とは、留置権や同時履行の抗弁権のように、その発生原因となる事実が弁論に出ているだけでは足りず、権利者が権利を行使する意思を表明...

職権調査事項・職権探知主義・職権証拠調べしょっけんちょうさじこうしょっけんたんちしゅぎしょっけんしょうこしらべ

職権調査事項とは、当事者の申立てや指摘がなくても裁判所が自ら調査しなければならない事項のことで、重複起訴の禁止や既判力の存在など公益性...

釈明権と釈明義務(149条)しゃくめいけんとしゃくめいぎむ

釈明権とは、裁判長が口頭弁論の期日又は期日外において、訴訟関係を明瞭にするため、事実上及び法律上の事項に関し当事者に問いを発し、又は立...

釈明処分(151条)しゃくめいしょぶん

釈明処分とは、裁判所が訴訟関係を明瞭にするため、当事者本人の出頭、当事者のため事務を処理する者の陳述、文書の提出・留置き、検証・鑑定、...

訴訟指揮と当事者の関与の一覧(申立て・同意・意見聴取・異議がないこと・職権でできる行為)そしょうしきととうじしゃのかんよのいちらん

訴訟指揮とは、裁判所(裁判長)が訴訟手続を主導して進める権能のことで、当事者の関与は、行為ごとに、当事者の申立て・同意・意見聴取・異議...

民事訴訟法上の制裁の一覧(真実擬制・過料・訴訟費用負担・却下・濫上訴の金銭納付)みんじそしょうほうじょうのせいさいのいちらん

民事訴訟法上の制裁とは、訴訟を遅らせたり証拠調べに協力しなかったりした当事者や第三者に、法律が科す不利益のことです。攻撃防御方法の却下...

弁論の制限・分離・併合(152条)べんろんのせいげんぶんりへいごう

弁論の制限とは、弁論が多岐にわたるときに特定の事項だけについて弁論をさせる措置のことで、弁論の分離とは併合されている請求を別々の手続に...

口頭弁論の終結と再開・判決の言渡しこうとうべんろんのしゅうけつとさいかいはんけつのいいわたし

口頭弁論の終結とは、訴訟が裁判をするのに熟したと裁判所が判断して審理を締めくくることで、口頭弁論の再開とは、終結した口頭弁論を判決前に...

準備書面(161条〜163条・規則)じゅんびしょめん

準備書面とは、口頭弁論を準備するため、当事者が攻撃防御の方法と相手方の主張に対する陳述を記載して、あらかじめ裁判所に提出し相手方に直送...

準備的口頭弁論(164条〜167条)じゅんびてきこうとうべんろん

準備的口頭弁論とは、争点及び証拠の整理を目的として開かれる口頭弁論のことです。口頭弁論そのものなので、公開の法廷で受訴裁判所が行い、証...

弁論準備手続(168条〜174条)べんろんじゅんびてつづき

弁論準備手続とは、争点及び証拠の整理を行うため、当事者の意見を聴いて事件を付し、当事者双方が立ち会うことのできる非公開の期日で、準備書...

書面による準備手続と進行協議期日しょめんによるじゅんびてつづきとしんこうきょうぎきじつ

書面による準備手続とは、当事者の意見を聴いて事件を付し、当事者の出頭なしに準備書面の提出等と電話会議での協議によって争点及び証拠の整理...

争点整理三手続の比較(準備的口頭弁論・弁論準備手続・書面による準備手続の対照表)そうてんせいりさんてつづきのひかく

争点整理三手続とは、争点及び証拠の整理のために用意された準備的口頭弁論・弁論準備手続・書面による準備手続のことです。準備的口頭弁論だけ...

適時提出主義と時機に後れた攻撃防御方法の却下(156条・157条)てきじていしゅつしゅぎとじきにおくれたこうげきぼうぎょほうほうのきゃっか

適時提出主義とは、攻撃又は防御の方法は訴訟の進行状況に応じ適切な時期に提出しなければならないという原則です(156条)。時機に後れた攻...

最初の期日の欠席と陳述擬制(158条・170条・277条・297条)さいしょのきじつのけっせきとちんじゅつぎせい

陳述擬制とは、原告又は被告が最初にすべき口頭弁論の期日に出頭せず、又は出頭しても本案の弁論をしないとき、その者が提出した訴状・答弁書そ...

双方欠席の効果(取下げ擬制・審理の現状に基づく判決・欠席当事者の申出による尋問)そうほうけっせきのこうか

双方欠席とは、当事者双方が口頭弁論又は弁論準備手続の期日に出頭しないことです。1か月以内に期日指定の申立てがないか連続2回欠席すれば訴...

期日・期間と呼出し(93条〜97条:期日の指定・告知・言渡期日・訴訟行為の追完)きじつきかんとよびだし

期日とは、裁判所と当事者その他の関係人が会して訴訟行為をするために定められた日時で、裁判長が指定し、電子呼出状の送達や出頭した者への告...

送達の方法と送達場所(交付送達・補充送達・差置送達・就業場所送達・出会送達・書留郵便に付する送達・送達場所の届出)そうたつのほうほうとそうたつばしょ

送達とは、裁判所が当事者その他の関係人に訴訟上の書類を法定の方式で届けることです。交付送達が原則で、補充送達・差置送達・就業場所での送...

送達の瑕疵と再審・上訴の追完(補充送達の利害対立・送達の不正取得)そうたつのかしとさいしんじょうそのついかん

送達の瑕疵とは、送達が法定の方式に反していたり、有効な送達でも書類が本人に届かなかったりして、受送達者が手続に関与できなかったことです...

公示送達(110条〜113条)こうじそうたつ

公示送達とは、送達をすべき場所が知れない場合などに、裁判所書記官が送達すべき書類を保管していつでも交付する旨をインターネットと裁判所の...

訴訟手続の中断と受継(124条〜132条)そしょうてつづきのちゅうだんとじゅけい

訴訟手続の中断とは、当事者の死亡や法定代理権の消滅など訴訟を追行する者に交代が必要な事由が生じたとき、新しい追行者が手続に関与できるま...

異議権(責問権)の放棄と喪失(90条)いぎけんのほうきとそうしつ

異議権(責問権)とは、裁判所や相手方の訴訟行為に訴訟手続に関する規定の違反があるとき、異議を述べてその効力を争う当事者の権利です。違反...

訴訟記録の閲覧・謄写と秘密保護のための閲覧等の制限(91条・92条)そしょうきろくのえつらんとうしゃとひみつほごのためのえつらんとうのせいげん

訴訟記録の閲覧とは、何人も裁判所書記官に請求して訴訟記録を見ることで、謄写は当事者と利害関係を疎明した第三者に限られます(91条)。秘...

専門委員と専門的知見の補充手段(92条の2〜92条の7・鑑定・調査の嘱託)せんもんいいんとせんもんてきちけんのほじゅうしゅだん

専門委員とは、専門的な知見を要する事件で、争点や証拠の整理、証拠調べ、和解などの手続に関与し、裁判所に専門的な知見に基づく説明をする非...

第6章

訴訟行為・攻撃防御

訴訟行為の性質と私法規定の適用(条件・意思表示の瑕疵・撤回)そしょうこういのせいしつとしほうきていのてきよう

訴訟行為とは、訴えの提起・主張・証拠の申出・訴えの取下げなど、訴訟法上の効果を生じる当事者の行為のことです。手続の安定のため、訴訟行為...

訴訟上の形成権の行使と相殺の抗弁の特殊性(予備的相殺・訴訟上の相殺の再抗弁・判決後の相殺)そしょうじょうのけいせいけんのこうしとそうさいのこうべんのとくしゅせい

訴訟上の相殺とは、訴訟の中で相手方の請求に対する防御として相殺の意思表示をし、その効果を主張することです。訴訟上の相殺は、受働債権の存...

否認と抗弁の区別(単純否認・積極否認・抗弁・再抗弁)ひにんとこうべんのくべつ

否認とは、相手方の主張した事実の存在を認めないことで、理由を付けずにする単純否認と、相手方の主張と両立しない事実を挙げてする積極否認(...

要件事実と主張立証責任の分配(売買代金・貸金・所有権に基づく明渡し・消滅時効・賃貸借の解除)ようけんじじつとしゅちょうりっしょうせきにんのぶんぱい

要件事実とは、権利の発生・障害・消滅・阻止という法律効果を定める実体法の要件に当たる具体的な事実のことです。主張立証責任の分配とは、ど...

裁判上の自白の成立要件(口頭弁論等での陳述・相手方の主張と一致・不利益・主要事実)さいばんじょうのじはくのせいりつようけん

裁判上の自白とは、口頭弁論又は弁論準備手続において、相手方の主張と一致する自己に不利益な事実を認める陳述のことです。不利益とは相手方が...

自白の効力と撤回の要件(審判排除効・不可撤回効)じはくのこうりょくとてっかいのようけん

自白の効力とは、主要事実について裁判上の自白が成立したときに、その事実が証明不要となり(不要証効)、裁判所がそのまま判決の基礎にしなけ...

間接事実・補助事実の自白(書証の成立の真正)かんせつじじつほじょじじつのじはく

間接事実・補助事実の自白とは、主要事実の存否を推認させる事実(間接事実)や、書証の成立の真正のように証拠の信用性にかかわる事実(補助事...

権利自白けんりじはく

権利自白とは、請求の当否の判断の前提となる権利や法律関係(所有権など)を、相手方の主張どおり認める陳述のことです。法の適用は裁判所の職...

擬制自白(159条)ぎせいじはく

擬制自白とは、当事者が口頭弁論で相手方の主張した事実を争うことを明らかにしない場合に、その事実を自白したものとみなすことです(159条...

訴訟上の合意(管轄合意・不控訴合意・証拠制限契約・自白契約・不起訴合意・訴え取下げの合意・仲裁合意)そしょうじょうのごうい

訴訟上の合意とは、管轄・控訴・証拠・訴えの提起や取下げなど、訴訟に関する事項について当事者が結ぶ合意のことです。処分権主義と弁論主義に...

訴えの取下げの要件と方式(261条)うったえのとりさげのようけんとほうしき

訴えの取下げとは、原告が裁判所に対して訴えを撤回する意思表示のことです。判決が確定するまで全部又は一部についてでき、被告が本案について...

訴えの取下げの効果と再訴の禁止(262条)うったえのとりさげのこうかとさいそのきんし

訴えの取下げの効果とは、取り下げられた部分の訴訟が初めから係属しなかったものとみなされることです(262条1項)。本案の終局判決の後に...

訴えの取下げの瑕疵と効力を争う方法(刑事上罰すべき行為・期日指定の申立て・訴訟終了宣言判決)うったえのとりさげのかしとこうりょくをあらそうほうほう

訴えの取下げの瑕疵とは、訴えの取下げが詐欺・脅迫・錯誤などの意思の瑕疵によってされた場合の問題のことです。判例は、明らかに刑事上罰すべ...

訴えの取下げと控訴の取下げの比較・取下げ擬制うったえのとりさげとこうそのとりさげのひかくとりさげぎせい

訴えの取下げとは訴えを撤回して訴訟係属を遡って消滅させることで、控訴の取下げとは控訴を撤回して控訴審の係属を消滅させることです。訴えの...

請求の放棄・認諾(266条・267条)せいきゅうのほうきにんだく

請求の放棄とは原告が請求に理由がないことを認める期日での陳述で、請求の認諾とは被告が請求に理由があることを認める期日での陳述です(26...

訴訟上の和解の要件と方式(89条・264条・265条・275条)そしょうじょうのわかいのようけんとほうしき

訴訟上の和解とは、訴訟の係属中に当事者が期日において互いに譲歩して争いをやめる合意のことです。裁判所は訴訟の程度を問わず和解を試みるこ...

訴訟上の和解の効力と瑕疵(錯誤・期日指定の申立て・解除と訴訟の終了・執行力の範囲)そしょうじょうのわかいのこうりょくとかし

訴訟上の和解の効力とは、和解が電子調書に記録されたときに生じる、確定判決と同一の効力(訴訟の終了・執行力など)のことです(267条1項...

第7章

証拠

証明と疎明・証明度(高度の蓋然性)しょうめいとそめいしょうめいど

証明とは、事実の存否について裁判官が確信を得た状態、またはその状態に至らせるための当事者の立証活動をいい、疎明とは、証明の程度には至ら...

証明の対象と不要証事実(顕著な事実・経験則・外国法)しょうめいのたいしょうとふようしょうじじつ

証明の対象とは、裁判所が判決の基礎とするために証拠によって認定しなければならない事項のことで、中心は当事者間に争いのある主要事実です。...

自由心証主義(弁論の全趣旨・証拠共通・証拠能力)じゆうしんしょうしゅぎ

自由心証主義とは、裁判所が判決をするに当たり、口頭弁論の全趣旨と証拠調べの結果をしん酌して、自由な心証により事実についての主張を真実と...

損害額の認定(248条)そんがいがくのにんてい

損害額の認定とは、損害が生じたことは認められるものの、損害の性質上その額を立証することが極めて困難であるときに、裁判所が口頭弁論の全趣...

証明責任の分配しょうめいせきにんのぶんぱい

証明責任とは、ある主要事実が審理の最後まで真偽不明に終わったときに、その事実を要件とする法律効果が認められないという一方当事者の不利益...

推定(法律上の推定・事実上の推定・暫定真実・意思推定)すいてい

推定とは、ある事実(前提事実)から別の事実や権利を推し量って認めることで、法規が定める法律上の推定(法律上の事実推定・法律上の権利推定...

証拠調べに協力しない者への効果の一覧(真実擬制・過料・勾引)しょうこしらべにきょうりょくしないものへのこうかのいちらん

証拠調べに協力しない者への効果とは、証人・当事者本人・鑑定人・文書や検証物の所持者が出頭・宣誓・証言・提出などに応じないときに、民事訴...

証拠の申出と採否・撤回しょうこのもうしでとさいひてっかい

証拠の申出とは、当事者が裁判所に対し、証明すべき事実を特定して特定の証拠方法の取調べを求める申立てをいい(180条1項)、採否とは、申...

職権証拠調べの可否しょっけんしょうこしらべのかひ

職権証拠調べとは、当事者の申出によらずに裁判所が自ら証拠調べをすることです。弁論主義の下では証拠は当事者が申し出たものに限られるのが原...

証拠調べの期日と場所(欠席・裁判所外・受命裁判官・集中証拠調べ)しょうこしらべのきじつとばしょ

証拠調べの期日と場所とは、証拠調べをいつ・どこで・どの裁判官が行うかについての規律のことです。証拠調べは当事者が欠席しても実施でき(1...

証人義務と証人能力しょうにんぎむとしょうにんのうりょく

証人能力とは、証人として尋問を受けることができる資格をいい、当事者本人とその法定代理人(法人の代表者を含む)を除いて誰にでも認められま...

証言拒絶権と宣誓拒絶しょうげんきょぜつけんとせんせいきょぜつ

証言拒絶権とは、証人が一定の事由(自己や近親者が刑事訴追・有罪判決を受けるおそれや名誉を害する事項、公務員の職務上の秘密、医師・弁護士...

証人尋問の方式(交互尋問・順序・書面尋問・映像等による尋問)しょうにんじんもんのほうしき

証人尋問の方式とは、証人に口頭で問いを発して証言を得る手続の進め方をいい、尋問の順序(202条)、書類に基づく陳述の禁止(203条)、...

当事者尋問とうじしゃじんもん

当事者尋問とは、当事者本人を証拠方法として尋問し、その見聞きした事実についての陳述を証拠資料とする証拠調べです。申立てのほか職権でもで...

鑑定と鑑定嘱託かんていとかんていしょくたく

鑑定とは、特別の学識経験を有する第三者に、その専門的な知識や、それを具体的な事実に当てはめた判断を報告させる証拠調べです。鑑定嘱託とは...

書証の申出と取調べ(提出・送付嘱託・原本・電磁的記録)しょしょうのもうしでととりしらべ

書証の申出とは、文書に記載された意味内容を証拠とするために、文書を提出し、所持者への提出命令を申し立て、又は送付の嘱託を申し立てること...

文書の証拠力と成立の真正(形式的・実質的証拠力、作成者、公文書)ぶんしょのしょうこりょくとせいりつのしんせい

文書の証拠力とは、文書が事実の証明に役立つ力をいい、作成者の意思に基づいて作られたかという形式的証拠力と、記載内容が要証事実の証明に役...

私文書の成立と二段の推定しぶんしょのせいりつとにだんのすいてい

二段の推定とは、私文書の印影が本人の印章によるものであれば本人の意思で押印されたと事実上推定し(一段目)、その結果、本人の押印がある私...

文書提出義務(220条)ぶんしょていしゅつぎむ

文書提出義務とは、文書の所持者が、文書提出命令の申立てがあったときにその文書の提出を拒むことができない義務です。220条1号から3号は...

文書提出命令の手続と不服申立てぶんしょていしゅつめいれいのてつづきとふふくもうしたて

文書提出命令とは、裁判所が、当事者の申立てに基づき、提出義務を負う文書の所持者に対し、決定でその文書の提出を命ずることです。申立ての記...

検証けんしょう

検証とは、裁判官が五感の作用によって人の身体や物の形状・性質・状態を直接に認識し、その結果を証拠資料とする証拠調べです。

調査の嘱託(186条)ちょうさのしょくたく

調査の嘱託とは、裁判所が、官庁・公署や学校・商工会議所・取引所その他の団体に必要な調査を依頼し、その回答を証拠資料とする証拠調べです。

証拠保全しょうこほぜん

証拠保全とは、本来の証拠調べの時期まで待っていてはその証拠を使用することが困難となる事情があるときに、あらかじめ証拠調べをしておく手続です。

提訴前の証拠収集処分と当事者照会ていそまえのしょうこしゅうしゅうしょぶんととうじしゃしょうかい

当事者照会とは、訴訟の係属中に当事者が相手方に対し、主張や立証の準備に必要な事項について書面で回答するよう直接照会する手続です。提訴前...

第8章

判決

裁判の種類(判決・決定・命令)さいばんのしゅるい

裁判の種類とは、民事訴訟の裁判を、誰が裁判するかと手続の重さで判決・決定・命令の3つに分けたものです。判決と決定は裁判所の裁判で、命令...

判決の種類(終局判決・一部判決・追加判決・中間判決)はんけつのしゅるい

判決の種類とは、判決がその審級の審理を終わらせるか(終局判決)、途中の争点に決着を付けるだけか(中間判決)、事件の全部に答えるか一部に...

判決の成立と言渡し(電子判決書・調書判決・欠席時の言渡し・送達)はんけつのせいりつといいわたし

判決の成立と言渡しとは、裁判所が電子判決書を作成し、それに基づいて公開の法廷で言い渡すことで判決が効力を生じ、その電子判決書を職権で当...

判決の自己拘束力と更正決定・変更判決はんけつのじここうそくりょくとこうせいけっていへんこうはんけつ

判決の自己拘束力とは、判決を言い渡した裁判所自身も、その判決を撤回したり変更したりできなくなる効力です。例外として、計算違い・誤記など...

判決の確定(確定の時期と確定遮断の範囲)はんけつのかくてい

判決の確定とは、判決が上訴などの通常の不服申立ての方法では取り消したり変更したりできない状態になることです。判決は控訴・上告の期間の満...

仮執行宣言かりしっこうせんげん

仮執行宣言とは、まだ確定していない財産権上の請求に関する判決に、確定前でも強制執行ができる効力を与える裁判所の宣言です。裁判所は、必要...

訴訟費用と訴訟上の救助そしょうひようとそしょうじょうのきゅうじょ

訴訟費用とは、訴え提起の手数料や証人の旅費・鑑定費用など、法律が定める訴訟の費用で、原則として敗訴した当事者が負担します(61条)。訴...

第9章

既判力と判決効

判決の効力の全体像(既判力・執行力・形成力・参加的効力・反射効)はんけつのこうりょくのぜんたいぞう

判決の効力とは、確定した判決などが当事者や第三者に及ぼす法的な力の総称で、後訴を拘束する既判力(114条)、強制執行を可能にする執行力...

既判力の意義と作用(訴訟判決の既判力を含む)きはんりょくのいぎとさよう

既判力とは、確定判決の訴訟物についての判断が、後の訴訟で当事者と裁判所を拘束し、それと矛盾する主張や判断を許さない効力です(114条1...

既判力の基準時(時的限界)きはんりょくのきじゅんじ

既判力の基準時とは、確定判決がどの時点の権利関係を確定したかを示す時点で、事実審の口頭弁論の終結時をいいます。基準時より前に存在した事...

基準時前の形成権と遮断効きじゅんじまえのけいせいけんとしゃだんこう

遮断効とは、確定判決の既判力により、基準時より前に存在した事由を後訴で主張して確定した判断を争えなくなる効力です。基準時前に行使できた...

基準時後の事情変更(後遺症・将来給付・確定判決変更の訴え)きじゅんじごのじじょうへんこう

基準時後の事情変更とは、確定判決の基準時より後に、前の訴訟では予見も主張もできなかった事情が生じ、判決で確定した損害額などが実態に合わ...

既判力の客観的範囲(主文と理由中の判断)きはんりょくのきゃっかんてきはんい

既判力の客観的範囲とは、確定判決のどの判断に既判力が生じるかの範囲で、主文に包含するもの、つまり訴訟物である権利関係の存否の判断に限ら...

相殺の抗弁と既判力(114条2項)そうさいのこうべんときはんりょく

相殺の抗弁と既判力とは、相殺のために主張した反対債権の成立又は不成立の判断が、理由中の判断でありながら、相殺をもって対抗した額について...

一部請求と残部請求(既判力)いちぶせいきゅうとざんぶせいきゅう

残部請求とは、一個の金銭債権の一部を請求した訴訟の判決が確定した後に、その残りを請求する訴えです。判例は、一部であることを明示した一部...

争点効と信義則による遮断そうてんこうとしんぎそくによるしゃだん

争点効とは、前訴で当事者が主要な争点として争い、裁判所が審理して判断した理由中の判断に、同じ争点が問題になる後訴で拘束力を認めようとす...

限定承認と既判力に準ずる効力げんていしょうにんときはんりょくにじゅんずるこうりょく

既判力に準ずる効力とは、相続債務の給付訴訟で限定承認が認められ、相続財産の限度で支払を命じる留保付判決が確定したときに、限定承認の存在...

既判力の主観的範囲(115条1項の4類型)きはんりょくのしゅかんてきはんい

既判力の主観的範囲とは、確定判決の効力が及ぶ人の範囲です。原則は訴訟を追行した当事者だけですが、115条1項は、訴訟担当の被担当者、口...

口頭弁論終結後の承継人(固有の抗弁)こうとうべんろんしゅうけつごのしょうけいにん

口頭弁論終結後の承継人とは、事実審の口頭弁論の終結後に、当事者から訴訟物の権利義務や、その訴訟の相手方となる地位(紛争の主体たる地位)...

法人格否認と判決効ほうじんかくひにんとはんけつこう

法人格否認と判決効とは、旧会社が債務を免れるために新会社を設立した法人格の濫用の場合に、旧会社が受けた確定判決の既判力・執行力を新会社...

反射効はんしゃこう

反射効とは、当事者間の確定判決が、当事者と実体法上の依存関係にある第三者に、反射的に有利又は不利な影響を及ぼすとする考え方です。主債務...

訴訟担当と判決効(債権者代位・破産管財人・選定当事者)そしょうたんとうとはんけつこう

訴訟担当と判決効とは、他人の権利について自己の名で訴訟を追行する者(訴訟担当者)が受けた確定判決の効力が、権利の帰属主体である被担当者...

対世効と形成力たいせいこうとけいせいりょく

対世効とは、確定判決の効力が当事者だけでなく第三者一般にも及ぶことで、人事訴訟の確定判決(人事訴訟法24条1項)や会社の組織に関する訴...

第10章

複雑訴訟

請求の併合(単純・予備的・選択的)せいきゅうのへいごう

請求の併合とは、一人の原告が一人の被告に対して数個の請求を一つの訴えで審判してもらうことです。数個の請求を並べてすべてに判決を求める単...

訴えの変更の要件うったえのへんこうのようけん

訴えの変更とは、訴訟の係属中に原告が請求の趣旨又は原因を変えて審判の対象を変えることです。請求の基礎に変更がないこと、著しく訴訟手続を...

訴えの交換的変更と控訴審での訴えの変更うったえのこうかんてきへんこうとこうそしんでのうったえのへんこう

訴えの交換的変更とは、旧請求に代えて新請求を審判の対象にする訴えの変更で、判例は新請求の追加と旧請求の取下げ又は放棄が組み合わさったも...

反訴はんそ

反訴とは、訴訟の係属中に、被告が本訴の手続を使って原告を相手に提起する訴えです。本訴の目的である請求又は防御の方法と関連する請求につい...

中間確認の訴えちゅうかんかくにんのうったえ

中間確認の訴えとは、訴訟の進行中に争いとなり、本来の請求の裁判がその成立又は不成立に係る法律関係について、当事者が請求を拡張してその確...

通常共同訴訟と共同訴訟人独立の原則つうじょうきょうどうそしょうときょうどうそしょうにんどくりつのげんそく

通常共同訴訟とは、38条の要件を満たして数人が共同して訴え又は訴えられた訴訟のうち、判決が合一に確定する必要のないものです。共同訴訟人...

固有必要的共同訴訟の成否こゆうひつようてききょうどうそしょうのせいひ

固有必要的共同訴訟とは、関係者全員が共同して訴え又は訴えられなければ当事者適格が認められない共同訴訟です。一人でも欠ければ訴えは不適法...

必要的共同訴訟の審判(40条)ひつようてききょうどうそしょうのしんぱん

必要的共同訴訟とは、訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき共同訴訟で、固有必要的共同訴訟と類似必要的共同訴訟がありま...

類似必要的共同訴訟と共同訴訟参加るいじひつようてききょうどうそしょうときょうどうそしょうさんか

類似必要的共同訴訟とは、各自が単独でも訴え又は訴えられることができるものの、数人が共同して訴え又は訴えられたときは判決が合一に確定しな...

同時審判申出共同訴訟と主観的予備的併合どうじしんぱんもうしできょうどうそしょうとしゅかんてきよびてきへいごう

同時審判申出共同訴訟とは、共同被告の一方に対する権利と他方に対する権利が法律上併存し得ない関係にある場合に、原告の申出によって弁論及び...

主観的追加的併合しゅかんてきついかてきへいごう

主観的追加的併合とは、訴訟の係属中に、当事者でなかった者に対する請求や当事者でなかった者の請求を追加して、係属中の訴訟を共同訴訟にする...

補助参加の要件と手続ほじょさんかのようけんとてつづき

補助参加とは、訴訟の結果について利害関係を有する第三者が、当事者の一方を補助するため、その訴訟に参加することです(42条)。その申出は...

補助参加人の地位ほじょさんかにんのちい

補助参加人とは、訴訟の結果について利害関係を有するため、当事者の一方を補助して訴訟に参加した第三者です。一切の訴訟行為をすることができ...

参加的効力さんかてきこうりょく

参加的効力とは、補助参加した訴訟で被参加人が敗訴したとき、補助参加人が被参加人に対してその判決が不当であると主張することを禁ずる効力で...

共同訴訟的補助参加きょうどうそしょうてきほじょさんか

共同訴訟的補助参加とは、判決の効力が及ぶのに当事者適格がないため補助参加の形をとる第三者の補助参加です。解釈上、45条2項が適用されず...

訴訟告知そしょうこくち

訴訟告知とは、当事者が、訴訟の係属中、参加することができる第三者に訴訟の係属を知らせることです(53条1項)。告知を受けた者が参加しな...

独立当事者参加の要件どくりつとうじしゃさんかのようけん

独立当事者参加とは、訴訟の結果によって権利が害されることを主張する第三者(詐害防止参加)又は訴訟の目的の全部若しくは一部が自己の権利で...

独立当事者参加の審判と訴訟脱退どくりつとうじしゃさんかのしんぱんとそしょうだったい

独立当事者参加の審判とは、独立当事者参加があった訴訟で、47条4項により40条1項から3項までを準用し、三者間の紛争を一個の判決で合一...

参加承継と引受承継さんかしょうけいとひきうけしょうけい

参加承継とは、訴訟の係属中に訴訟の目的である権利又は義務を承継したと主張する第三者が、独立当事者参加の形で自ら訴訟に入ることです(49...

承継人の範囲(紛争の主体たる地位)しょうけいにんのはんい

承継人とは、訴訟の係属中に訴訟の目的である権利又は義務を承継し、参加承継や引受承継によって訴訟を引き継ぐ第三者です(49条〜51条)。...

任意的当事者変更にんいてきとうじしゃへんこう

任意的当事者変更とは、訴訟係属後に、実体関係の変動がないのに、原告が最初の被告以外の者に訴えを向け変え、又は最初の原告以外の者が原告に...

第11章

上訴

上訴総論(確定遮断・移審・上訴不可分の原則)じょうそそうろん

上訴とは、確定前の裁判について、上級の裁判所にその取消し・変更を求める不服申立てです。適法な上訴があると判決の確定が遮断され(確定遮断...

上訴の利益じょうそのりえき

上訴の利益とは、原判決に対して上訴をするために必要な不服の利益で、上訴要件の一つです。判例・通説は、原審での当事者の申立てと判決の主文...

控訴の提起こうそのていき

控訴の提起とは、第一審の終局判決に不服のある当事者が、控訴状を第一審裁判所に提出して控訴審の審判を求めることです。電子判決書(又は判決...

控訴審の審理(続審制)こうそしんのしんり

控訴審の審理とは、控訴裁判所が、第一審で提出された資料に控訴審で新たに提出された資料を加えて、不服申立ての限度で第一審判決の当否を判断...

控訴審の判決(控訴棄却・取消自判・差戻し・移送)こうそしんのはんけつ

控訴審の判決とは、控訴裁判所が控訴について最終的な判断を示す終局判決で、不適法な控訴の却下、第一審判決を相当とする控訴棄却、第一審判決...

不利益変更禁止の原則ふりえきへんこうきんしのげんそく

不利益変更禁止の原則とは、控訴審は不服申立ての限度においてのみ第一審判決を取り消し・変更できるので、相手方の控訴・附帯控訴がない限り、...

附帯控訴ふたいこうそ

附帯控訴とは、相手方の控訴によって開かれた控訴審で、被控訴人が口頭弁論の終結までに、第一審判決のうち自分に不利な部分の変更を求めて審判...

控訴の取下げ・控訴権の放棄・不控訴の合意こうそのとりさげこうそけんのほうきふこうそのごうい

控訴の取下げとは、控訴人が控訴審の終局判決までに控訴を撤回することで、控訴権の放棄とは、控訴をする権利を捨てることです(292条・28...

上告理由と上告受理申立てじょうこくりゆうとじょうこくじゅりもうしたて

上告理由とは、上告をするために主張しなければならない原判決の違法の事由で、最高裁判所への上告では憲法違反(312条1項)と絶対的上告理...

上告審の審理と判決じょうこくしんのしんりとはんけつ

上告審とは、原判決に法令の違反があるかだけを審査する法律審で、原判決で適法に確定した事実に拘束されます(321条1項)。上告審の判決に...

抗告の種類と手続こうこくのしゅるいとてつづき

抗告とは、判決以外の裁判である決定・命令に対する上訴です。期間の定めのない通常抗告と、法律に定めがある場合に告知から1週間内にする即時...

独立の不服申立てができない裁判の一覧どくりつのふふくもうしたてができないさいばんのいちらん

独立の不服申立てができない裁判とは、法律が不服申立てを禁じている決定・命令や、訴訟指揮・証拠の採否のように、それだけを取り出して抗告す...

第12章

再審・簡易手続

再審事由と補充性さいしんじゆうとほじゅうせい

再審事由とは、確定した終局判決を再審の訴えで取り消すために必要な重大な瑕疵で、338条1項1号から10号に限って定められています。補充...

再審の手続と原告適格さいしんのてつづきとげんこくてきかく

再審の手続とは、確定判決をした裁判所に再審の訴えを起こし、まず再審事由があるかを決定で判断し、再審開始の決定が確定した後に不服申立ての...

確定判決の不当取得(騙取判決)と救済かくていはんけつのふとうしゅとく

確定判決の不当取得(騙取判決)とは、当事者が相手方の権利を害する意図で、相手方の訴訟手続への関与を妨げたり、虚偽の事実を主張して裁判所...

手形訴訟・小切手訴訟てがたそしょうこぎってそしょう

手形訴訟とは、手形による金銭の支払とその法定利率による損害賠償の請求について、原告の選択で利用できる、証拠を書証などに限った簡易迅速な...

少額訴訟しょうがくそしょう

少額訴訟とは、簡易裁判所で、訴訟の目的の価額が60万円以下の金銭の支払請求について、原告の選択により、原則として1回の期日で審理を終え...

支払督促しはらいとくそく

支払督促とは、金銭その他の代替物又は有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求について、債権者の申立てにより、簡易裁判所の裁判所書記官...

簡易裁判所の訴訟手続の特則かんいさいばんしょのそしょうてつづきのとくそく

簡易裁判所の訴訟手続の特則とは、簡易な手続により迅速に紛争を解決するため(270条)、訴額140万円以下の事件を扱う簡易裁判所について...

法定審理期間訴訟手続ほうていしんりきかんそしょうてつづき

法定審理期間訴訟手続とは、令和4年改正で新設された、当事者双方の申出又は一方の申出と相手方の同意により、口頭弁論の終結と判決の言渡しま...

第13章

民事執行・民事保全の基礎

民事訴訟法を肢別で解く

用語で読んだ論点を、過去問の肢でそのまま確かめられます。無料プランは月100問まで。