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憲法の用語集

人権各論から統治機構・憲法訴訟まで。憲法の用語を、条文・判例と司法書士試験で問われた肢に結びつけて解説します。

116語13章
第1章

憲法総論

立憲的意味の憲法・硬性憲法りっけんてきいみのけんぽう・こうせいけんぽう

立憲的意味の憲法・硬性憲法とは、憲法を内容と改正手続という二つの物差しで分けたときの呼び名です。立憲的意味の憲法は国家権力を制限して国...

憲法の最高法規性と尊重擁護義務けんぽうのさいこうほうきせいとそんちょうようごぎむ

憲法の最高法規性とは、憲法が国法秩序において最も強い効力を持ち、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為が効力を持...

国民主権こくみんしゅけん

国民主権とは、国政の在り方を最終的に決定する力ないし権威が国民に存することをいいます(前文1項・1条)。主権という語は、統治権・国家権...

平和主義と9条の規範構造へいわしゅぎときゅうじょうのきはんこうぞう

平和主義とは、前文2項の平和的生存権の確認と9条の具体的規定から成る日本国憲法の基本原理です。9条1項は国権の発動たる戦争と武力の行使...

日本憲法史と成立の法理にほんけんぽうしとせいりつのほうり

日本憲法史と成立の法理とは、天皇主権を採り権利を法律の留保の下に置いた明治憲法から、国民主権の日本国憲法へ移った経緯と、その移り変わり...

明治憲法下の法令・占領法規の効力めいじけんぽうかのほうれい・せんりょうほうきのこうりょく

明治憲法下の法令・占領法規の効力とは、明治憲法の下で作られた法令と占領中に効力を認められた法令が、日本国憲法の下でどこまで効力を持つか...

天皇の国事行為と内閣の助言と承認てんのうのこくじこういとないかくのじょげんとしょうにん

天皇の国事行為と内閣の助言と承認とは、天皇が行える行為を憲法の定める国事に関する行為に限り、そのすべてに内閣の助言と承認を必要として内...

憲法尊重擁護義務けんぽうそんちょうようごぎむ

憲法尊重擁護義務とは、天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員が、憲法を尊重し擁護する義務を負うことをいいます(99条...

第2章

人権総論

外国人の人権享有主体性がいこくじんのじんけんきょうゆうしゅたいせい

外国人の人権享有主体性とは、憲法第3章の人権規定の保障が、我が国に在留する外国人にも及ぶかという問題です。判例は、権利の性質上日本国民...

法人の人権享有主体性ほうじんのじんけんきょうゆうしゅたいせい

法人の人権享有主体性とは、憲法第3章の人権規定の保障が、会社や税理士会のような法人にも及ぶかという問題です。判例は、性質上可能な限り法...

公共の福祉の意義こうきょうのふくしのいぎ

公共の福祉の意義とは、憲法が12条・13条と22条1項・29条2項に置いた「公共の福祉」の文言を、人権制約の根拠としてどう理解するかと...

特別な法律関係と公務員の人権とくべつなほうりつかんけいとこうむいんのじんけん

特別な法律関係と公務員の人権とは、公務員や在監者のように国と特別な法律関係にある者の人権を、どこまで制約できるかという問題です。法律の...

私人間効力しじんかんこうりょく

私人間効力とは、憲法の人権規定が、国と個人の間ではなく、会社と従業員のような私人相互の関係にどこまで及ぶかという問題です。判例は、人権...

制度的保障の理論せいどてきほしょうのりろん

制度的保障の理論とは、憲法が個人の権利とは別に一定の制度そのものを客観的な法として保障し、法律によってもその核心的部分を侵すことができ...

国家の私法上の行為と憲法の適用こっかのしほうじょうのこういとけんぽうのてきよう

国家の私法上の行為と憲法の適用とは、国が私人と対等の立場で結ぶ契約に憲法が直接適用されるかという問題です。判例は、契約が実質的にみて公...

第3章

包括的基本権・平等

幸福追求権と新しい人権こうふくついきゅうけんとあたらしいじんけん

幸福追求権とは、憲法13条後段が定める生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利をいい、14条以下の個別の人権規定に列挙されていない権利...

プライバシー権・自己情報コントロール権ぷらいばしーけん・じこじょうほうこんとろーるけん

プライバシー権・自己情報コントロール権とは、私生活をみだりに公開されない法的保障ないし権利として出発し、現在は自己に関する情報をコント...

自己決定権じこけっていけん

自己決定権とは、個人が一定の私的事項について、公権力の介入を受けずに自ら決定する権利をいい、13条の幸福追求権から導かれるとされます。...

人格権と名誉権じんかくけんとめいよけん

人格権と名誉権とは、人が個人として尊重されるために守られる人格的な利益を内容とする権利で、13条により保障され、名誉権はそのうち人の品...

法の下の平等の意義ほうのもとのびょうどうのいぎ

法の下の平等の意義とは、14条1項の「法の下に平等」が国に何を求めているかという問題で、判例は、事柄の性質に即応した合理的な根拠に基づ...

後段列挙事由と審査密度こうだんれっきょじゆうとしんさみつど

後段列挙事由とは、14条1項後段が挙げる人種、信条、性別、社会的身分又は門地のことで、判例はこれを例示と解しています。審査密度とは、区...

租税立法の合憲性そぜいりっぽうのごうけんせい

租税立法の合憲性とは、租税に関する法律が14条1項の平等や84条の租税法律主義に適合するかという問題です。租税立法は国政全般からの総合...

第4章

精神的自由

第5章

表現の自由

知る権利とアクセス権しるけんりとあくせすけん

知る権利とは、表現の自由を受け手の側からとらえ直した権利で、妨げられずに情報を受け取る自由権の面と、情報の公開を求める請求権の面をもち...

報道の自由・取材の自由ほうどうのじゆう・しゅざいのじゆう

報道の自由・取材の自由とは、報道機関が事実を報道する自由と、その報道のために情報を集める自由をいいます。事実の報道の自由は憲法21条の...

検閲の禁止と事前抑制の理論けんえつのきんしとじぜんよくせいのりろん

検閲の禁止と事前抑制の理論とは、憲法21条2項前段が行政権による検閲を絶対的に禁止し、それに当たらない表現の事前抑制も憲法21条1項の...

明確性の理論と過度の広汎性めいかくせいのりろんとかどのこうはんせい

明確性の理論とは、表現を規制する法令は、何が禁じられているかを通常の判断能力を有する一般人が読み取れる程度に明確でなければならないとい...

内容規制と内容中立規制ないようきせいとないようちゅうりつきせい

内容規制とは、表現が何を言っているかに着目してこれを制限する規制で、内容中立規制とは、表現の内容にかかわりなく、いつ、どこで、どのよう...

わいせつ表現と青少年保護わいせつひょうげんとせいしょうねんほご

わいせつ表現と青少年保護とは、わいせつ文書の頒布処罰が性的秩序と最小限度の性道徳の維持という公共の福祉によって正当化され、青少年の健全...

集会の自由とパブリックフォーラムしゅうかいのじゆうとぱぶりっくふぉーらむ

集会の自由とパブリックフォーラムとは、多数人が共同の目的で一定の場所に集まる自由(21条1項)と、道路や公園、公の施設のように一般公衆...

選挙運動の自由と戸別訪問の禁止せんきょうんどうのじゆうとこべつほうもんのきんし

選挙運動の自由とは、候補者や支持者が投票を得るために意見を表明し働きかける自由で、政治的表現の自由の中核にあります。戸別訪問の禁止とは...

結社の自由と通信の秘密けっしゃのじゆうとつうしんのひみつ

結社の自由とは、共同の目的のために継続的な団体を結成し、これに加入し、団体として活動する自由と、団体を結成せず加入せず脱退する自由をい...

第6章

経済的自由

職業選択の自由と規制目的二分論しょくぎょうせんたくのじゆうときせいもくてきにぶんろん

職業選択の自由とは、職業を選ぶ自由と、選んだ職業を遂行する営業の自由を含む、憲法22条1項の自由です。規制目的二分論とは、職業の自由へ...

職業の自由の規制態様しょくぎょうのじゆうのきせいたいよう

職業の自由の規制態様とは、許可制、資格制、免許制、営業方法の規制など、職業の自由に加えられる制限の形のことです。判例は規制の目的だけで...

居住・移転の自由と海外渡航の自由きょじゅう・いてんのじゆうとかいがいとこうのじゆう

居住・移転の自由とは、住む場所を定め、移動する自由で、憲法22条1項が保障します。海外渡航の自由とは、一時的に外国へ渡航する自由で、判...

財産権の保障と制度的保障ざいさんけんのほしょうとせいどてきほしょう

財産権の保障とは、憲法29条1項が私有財産制度を制度として保障するとともに、個人が現に有する具体的な財産上の権利を基本的人権として保障...

財産権の事後的制限ざいさんけんのじごてきせいげん

財産権の事後的制限とは、財産権を取得した後に、法律や条例がその内容を変更したり行使を制限したりすることです。判例は、その変更や制限が公...

損失補償の要否と特別の犠牲そんしつほしょうのようひととくべつのぎせい

損失補償の要否とは、適法な公権力の行使によって財産上の損失が生じたときに、憲法29条3項の正当な補償が必要かどうかという問題で、その制...

正当な補償と補償規定を欠く場合せいとうなほしょうとほしょうきていをかくばあい

正当な補償とは、憲法29条3項が私有財産を公共のために用いる場合に要求する補償で、その水準について財産の客観的な市場価格を全額補償すべ...

予防接種禍と国家補償の谷間よぼうせっしゅかとこっかほしょうのたにま

予防接種禍とは、国が勧める予防接種の副反応によって生命や身体に重い被害が生じることです。国家補償の谷間とは、適法な行政活動によって生命...

第7章

人身の自由・国務請求権

適正手続と告知・聴聞てきせいてつづきとこくち・ちょうもん

適正手続とは、何人も法律の定める手続によらなければ生命若しくは自由を奪われ、又はその他の刑罰を科せられないという31条の保障です。判例...

行政手続と刑事手続上の保障ぎょうせいてつづきとけいじてつづきじょうのほしょう

行政手続と刑事手続上の保障とは、刑事手続のために置かれた31条、35条、38条の保障が行政手続にも及ぶかという問題です。判例は、行政手...

国務請求権こくむせいきゅうけん

国務請求権とは、裁判を受ける権利(32条)、請願権(16条)、国家賠償請求権(17条)、刑事補償請求権(40条)のように、国家に対して...

令状主義と逮捕・捜索れいじょうしゅぎとたいほ・そうさく

令状主義とは、逮捕や住居の捜索・押収を捜査機関の判断だけでは行えないようにし、権限を有する司法官憲が発する令状を要求する原則です。逮捕...

被疑者・被告人の権利ひぎしゃ・ひこくにんのけんり

被疑者・被告人の権利とは、身体を拘束され刑事裁判にかけられる人のために憲法が34条から39条で具体的に定めた保障です。抑留拘禁の理由告...

人身保護請求と残虐な刑罰の禁止じんしんほごせいきゅうとざんぎゃくなけいばつのきんし

人身保護請求とは、法律上正当な手続によらずに身体の自由を拘束されている者が、人身保護法により裁判所に速やかな解放を求める救済です。残虐...

第8章

社会権

生存権の法的性格(25条)せいぞんけんのほうてきせいかく

生存権の法的性格とは、憲法25条1項の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を、国民が裁判でどこまで使えるかという問題です。プログ...

生存権の合憲性判定基準と1項2項分離論せいぞんけんのごうけんせいはんていきじゅんといちこうにこうぶんりろん

生存権の合憲性判定基準とは、憲法25条を具体化する法律や、それに基づく処分の合憲性をどの密度で審査するかの枠組みで、判例は立法府の広い...

制度後退禁止原則せいどこうたいきんしげんそく

制度後退禁止原則とは、憲法25条を具体化する法律が制定されると、その法律は25条と一体をなして生存権の内容を具体化するので、法律の定め...

教育を受ける権利と教育権の所在(26条)きょういくけんのしょざい

教育を受ける権利とは、すべて国民がその能力に応じてひとしく教育を受ける権利(憲法26条1項)で、その背後には、自ら学習することのできな...

労働基本権(28条)と公務員の争議行為ろうどうきほんけん

労働基本権とは、憲法28条が勤労者に保障する団結権・団体交渉権・団体行動権のことで、国家に対する自由権の面と、国に積極的な措置を求める...

労働組合と組合員(28条・労働組合法)ろうどうくみあいとくみあいいん

労働組合と組合員とは、労働者が主体となって自主的に労働条件の維持改善その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的として組織する団体と、...

教育制度(義務教育・教科書検定・学習指導要領)きょういくせいど

教育制度とは、憲法26条の教育を受ける権利を現実に支えるための仕組みのことで、義務教育の無償(26条2項後段)、検定を経た教科書の使用...

国民の義務(26条2項・27条・30条)こくみんのぎむ

国民の義務とは、権利の保障を中心とする憲法が例外的に国民の側に課した義務のことで、保護する子女に普通教育を受けさせる義務(26条2項前...

第9章

参政権と選挙

選挙権の法的性格せんきょけんのほうてきせいかく

選挙権の法的性格とは、公務員を選定する権利(憲法15条1項)である選挙権を、国政への参加を国民に保障する個人の権利とみるか、選挙人とい...

被選挙権・立候補の自由ひせんきょけん・りっこうほのじゆう

被選挙権・立候補の自由とは、公職の選挙に候補者として名乗り出て選ばれる資格と自由のことです。憲法に明文はありませんが、判例は、立候補の...

議員定数不均衡と投票価値の平等ぎいんていすうふきんこう

議員定数不均衡とは、選挙区ごとの議員1人あたりの人口に差があるために、一票の重みが選挙区によって異なる状態です。投票価値の平等とは、選...

自由委任の原則じゆういにんのげんそく

自由委任の原則とは、両議院の議員は全国民を代表する者であって(憲法43条1項)、選挙区や選出母体、所属政党の指示に法的に拘束されず、自...

政党(政党助成・党議拘束・除名)せいとう

政党とは、政治上の信条や意見を共通にする者が任意に結成する政治結社で、国民の政治意思を国政に媒介する役割を担うものです。憲法に政党の明...

選挙制度(小選挙区比例代表並立制・名簿式)せんきょせいど

選挙制度とは、議員の定数や選挙区、投票の方法など、選挙人の投票をどのように議席に結びつけるかを定めた仕組みで、憲法47条により法律で定...

選挙訴訟と事情判決の法理せんきょそしょう

選挙訴訟とは、選挙の効力に関する争いを裁判で解決する手続で、選挙人または公職の候補者が高等裁判所に提起する客観訴訟です(公職選挙法20...

投票の秘密(15条4項)とうひょうのひみつ

投票の秘密とは、選挙人が誰に投票したかを他人に知られない利益で、憲法15条4項が「すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならな...

第10章

国会

権力分立の原理けんりょくぶんりつのげんり

権力分立の原理とは、国家の作用を立法・行政・司法に分け、それぞれを国会・内閣・裁判所という別の機関に担わせたうえで、相互に抑制と均衡を...

唯一の立法機関・「立法」の意義(41条)ゆいいつのりっぽうきかん

唯一の立法機関・「立法」の意義とは、憲法41条が国会を国権の最高機関であって国の唯一の立法機関と定めることの中身で、「立法」は法律とい...

委任立法(委任命令)の限界いにんりっぽう

委任立法とは、法律が一定の事項の規律を命令(委任命令)に委ねることです。国会を唯一の立法機関とする41条から白紙委任は許されず、委任を...

二院制の趣旨にいんせい

二院制の趣旨とは、国会を衆議院と参議院の二つの議院で構成すること(憲法42条)によって、多角的かつ長期的な視点から民意を反映させ、両院...

国会の会期と参議院の緊急集会(52条〜54条)こっかいのかいきとさんぎいんのきんきゅうしゅうかい

国会の会期とは、国会が活動能力をもつ期間であり、憲法は常会(52条)・臨時会(53条)・特別会(54条1項)の三つを定めています。参議...

法律の成立・公布・署名連署(59条・74条)ほうりつのせいりつ・こうふ・しょめいれんしょ

法律の成立・公布・署名連署とは、法律案が両議院で可決されて法律になり(59条1項)、主任の国務大臣が署名して内閣総理大臣が連署し(74...

衆議院の優越(59条〜61条・67条)しゅうぎいんのゆうえつ

衆議院の優越とは、両議院の議決が異なった場合に、衆議院の意思を国会の意思とする仕組みです。法律案では衆議院が出席議員の3分の2以上の多...

両院協議会(59条〜61条・67条)りょういんきょうぎかい

両院協議会とは、両議院の議決が異なったときに双方の意見を調整するために開かれる機関で、各議院で選挙された10人ずつの委員で組織されます...

議員の不逮捕特権・免責特権・歳費(49条〜51条)ぎいんのとっけん

議員の不逮捕特権・免責特権・歳費とは、国会議員が、法律の定める場合を除いて会期中逮捕されない(50条)、議院で行った演説・討論・表決に...

議院の自律権(議院規則・懲罰・資格争訟)ぎいんのじりつけん

議院の自律権とは、衆議院と参議院のそれぞれが、自らの組織と運営について他の国家機関の干渉を受けずに決める権能です。憲法は、議員の資格に...

国政調査権(62条)こくせいちょうさけん

国政調査権とは、各議院が国政に関する調査を行い、これに関して証人の出頭・証言と記録の提出を要求できる権能です(憲法62条)。立法や行政...

条約の締結と国会の承認(61条・73条3号)じょうやくのていけつとこっかいのしょうにん

条約の締結と国会の承認とは、内閣が条約を締結し(73条3号)、これについて事前に、時宜によっては事後に国会の承認を経る仕組みです。承認...

第11章

内閣・裁判所

行政権の概念(控除説)ぎょうせいけんのがいねん

行政権の概念とは、憲法65条が内閣に属するとした「行政権」が何を指すかという問題です。通説の控除説は、すべての国家作用から立法作用と司...

議院内閣制の本質ぎいんないかくせいのほんしつ

議院内閣制の本質とは、内閣が議会の信任に依拠して存立し議会に対して責任を負うという議院内閣制の核心を何に求めるかという問題です。議会に...

内閣総理大臣の権限ないかくそうりだいじんのけんげん

内閣総理大臣の権限とは、内閣の首長(66条1項)として内閣総理大臣がもつ、国務大臣の任免権(68条)、内閣を代表しての議案の提出・国務...

司法権の意味(法律上の争訟)しほうけんのいみ

司法権の意味とは、76条1項が裁判所に属させた「司法権」を、具体的な争訟について法を適用し宣言することによってこれを裁定する国家の作用...

司法権の限界(統治行為・部分社会)しほうけんのげんかい

司法権の限界とは、法律上の争訟に当たる紛争であっても、事柄の性質上、裁判所の審査が及ばない場合をいいます。憲法が明文で定める議員の資格...

司法権の独立しほうけんのどくりつ

司法権の独立とは、裁判所が立法権・行政権から独立して自主的に活動すること(司法府の独立)と、個々の裁判官が裁判にあたって何人からも指示...

内閣の総辞職と衆議院の解散(69条・7条3号)そうじしょくとかいさん

内閣の総辞職とは、内閣が全員そろって職を辞することをいい、衆議院の解散とは、任期満了前に衆議院議員全員の資格を失わせることをいいます。...

内閣総理大臣の指名と国務大臣の任免(67条・68条)そうりしめいとにんめん

内閣総理大臣の指名と国務大臣の任免とは、内閣総理大臣を国会議員の中から国会の議決で指名して天皇が任命し(67条・6条1項)、国務大臣を...

独立行政委員会どくりつぎょうせいいいんかい

独立行政委員会とは、内閣から一定の独立性をもって職権を行使する合議制の行政機関です。人事院や公正取引委員会などがあり、行政権は内閣に属...

裁判官の身分保障(78条・79条・80条)さいばんかんのみぶんほしょう

裁判官の身分保障とは、裁判官がその意に反して職を失ったり不利益を受けたりしないことを制度として保障する仕組みです。裁判官は、心身の故障...

最高裁判所規則制定権(77条)さいこうさいばんしょきそくせいていけん

最高裁判所規則制定権とは、最高裁判所が、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律および司法事務処理に関する事項について規則を定める権...

最高裁判所と下級裁判所の構成(79条・80条)さいばんしょのこうせい

最高裁判所と下級裁判所の構成とは、最高裁判所がその長たる裁判官と法律の定める員数のその他の裁判官で構成され(79条1項)、下級裁判所の...

国民審査(79条2項)こくみんしんさ

国民審査とは、最高裁判所の裁判官について、その任命後初めて行われる衆議院議員総選挙の際に国民の審査に付し、その後10年を経過した後初め...

裁判の公開と対審(82条)さいばんのこうかい

裁判の公開とは、裁判の対審および判決を、国民一般が傍聴できる公開の法廷で行うことです。裁判官の全員一致で公の秩序または善良の風俗を害す...

特別裁判所の禁止と終審裁判の禁止(76条2項)とくべつさいばんしょのきんし

特別裁判所の禁止と終審裁判の禁止とは、通常裁判所の系列から独立した裁判機関を設けることができず(76条2項前段)、行政機関が終審として...

裁判員制度さいばんいんせいど

裁判員制度とは、一定の重大な刑事事件について、国民から選ばれた裁判員が裁判官とともに合議体を構成し、事実の認定、法令の適用および刑の量...

恩赦(73条7号)おんしゃ

恩赦とは、大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除および復権をいい、内閣がこれを決定し、天皇が認証する制度です。裁判によって確定した刑罰の効果...

第12章

財政・地方自治

予算の法的性格よさんのほうてきせいかく

予算の法的性格とは、内閣が作成し国会の議決を経る予算(86条)が、法律とは異なる独自の法形式か、それとも法律の一種かをめぐる議論です。...

「公の支配」(89条後段)の意義おおやけのしはいのいぎ

「公の支配」とは、憲法89条後段が、慈善・教育・博愛の事業に公金その他の公の財産を支出し、またはその利用に供するための条件として求める...

地方自治の本旨と制度的保障ちほうじちのほんし

地方自治の本旨とは、憲法92条が地方公共団体の組織及び運営の基準として掲げる原理で、地方の政治を住民の意思に基づいて行う住民自治と、国...

条例(94条・地方自治法14条)じょうれい

条例とは、地方公共団体がその事務に関し、法令に違反しない限りにおいて制定する自主法です(94条、地方自治法14条1項)。住民の権利を制...

予算・決算・予備費(86条・87条・90条)よさんけっさんよびひ

予算・決算・予備費とは、内閣が予算を作成して国会に提出しその議決を経る(86条)、予見し難い予算の不足に充てるため国会の議決に基づいて...

租税と租税法律主義(84条・30条)そぜいとそぜいほうりつしゅぎ

租税とは、国や地方公共団体が、経費に充てる資金を調達する目的で、特別の給付に対する反対給付としてではなく、一定の要件に該当するすべての...

地方公共団体の組織(長・議会・直接請求)ちほうこうきょうだんたいのそしき

地方公共団体の組織とは、議事機関としての議会を置き(93条1項)、長と議会の議員および法律の定めるその他の吏員を住民が直接選挙する(9...

皇室財産と皇室の費用(88条)こうしつざいさんとひよう

皇室財産と皇室の費用とは、すべて皇室財産は国に属し、すべて皇室の費用は予算に計上して国会の議決を経なければならないという88条の仕組み...

特別法の住民投票(95条)じゅうみんとうひょう

特別法の住民投票とは、一の地方公共団体のみに適用される特別法について、その地方公共団体の住民の投票で過半数の同意を得なければ国会が制定...

会計検査院(90条)かいけいけんさいん

会計検査院とは、国の収入支出の決算を毎年検査する機関です(90条1項)。内閣に対し独立の地位を有し、その組織および権限は法律で定められ...

第13章

憲法訴訟・憲法保障

違憲審査制の性格(81条)と仕組みいけんしんさせいのせいかく

違憲審査制の性格とは、憲法81条が定める、法令その他の国家行為が憲法に適合するかを裁判所が審査する制度が、具体的な事件の解決に必要な限...

三段階審査の手順(保障・制約・正当化)さんだんかいしんさのてじゅん

三段階審査の手順とは、人権の制約が争われる問題を、主張する行為が人権の保障範囲に入るかの画定、制約の有無の認定、制約の正当化という三つ...

利益衡量・比較衡量論りえきこうりょう

利益衡量・比較衡量論とは、人権の制約が問題になる場面で、制約によって得られる利益と制約によって失われる利益とを比べ、前者が大きい場合に...

二重の基準論と審査基準にじゅうのきじゅんろん

二重の基準論とは、精神的自由に対する制約の合憲性は、経済的自由に対する制約の合憲性よりも厳しい基準によって審査されるべきだとする考え方...

立法裁量と審査密度りっぽうさいりょう

立法裁量とは、憲法の規定を具体化する立法について、立法府に認められる判断の幅です。審査密度とは、裁判所がその立法の合憲性をどこまで踏み...

憲法判断の方法(回避・合憲限定解釈・適用違憲)けんぽうはんだんのほうほう

憲法判断の方法とは、違憲の疑いのある法令をめぐって、裁判所が憲法判断そのものを避ける憲法判断の回避、意味を限定して読むことで合憲とする...

第三者の違憲主張適格だいさんしゃのいけんしゅちょうてきかく

第三者の違憲主張適格とは、訴訟の当事者が、自分に適用される法令ではなく第三者に適用される部分の違憲性を主張できるかという問題です。付随...

違憲判決の効力いけんはんけつのこうりょく

違憲判決の効力とは、最高裁判所がある法令を違憲と判断したとき、その判断が当該事件でその法令を適用しないという効果にとどまるのか、法令そ...

判例の拘束力と判例変更はんれいのこうそくりょく

判例の拘束力とは、先に示された最高裁判所の判断が後の裁判をどこまで縛るかという問題で、判例に法律上の拘束力はなく事実上の拘束力にとどま...

立法不作為の違憲性りっぽうふさくい

立法不作為の違憲性とは、国会が憲法上必要とされる立法をしないこと、または違憲な状態を是正せずに放置することが憲法違反になるかという問題...

憲法改正の限界と条約の違憲審査けんぽうかいせいのげんかい

憲法改正の限界とは、96条の手続を踏めば憲法のどの部分でも改正できるのかという問題で、改正権が憲法によって与えられた権限である以上基本...

憲法改正手続(96条)けんぽうかいせいてつづき

憲法改正手続とは、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で国会が発議し、特別の国民投票または国会の定める選挙の際の投票で過半数の承認を得る...

憲法を肢別で解く

用語で読んだ論点を、過去問の肢でそのまま確かめられます。無料プランは月100問まで。