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供託の用語集

弁済供託・執行供託・保証供託と払渡し。供託法と供託規則の用語を、どの供託所に何を出すかの実務の流れで解説します。

55語5章
第1章

供託の仕組みと管轄

供託は法律の根拠がある場合にしかできず、弁済供託は債務履行地の供託所が管轄になる。

  1. 供託の根拠法律の定めがあるとき
  2. 供託の種類弁済・執行・保証
  3. 供託所法務局と供託官
  4. 管轄債務履行地
供託きょうたく

法令の定めに基づいて金銭や有価証券などを供託所に預け、供託所がそれを保管して権利者に渡すことで、弁済や担保などの法律上の目的を達する制...

供託所きょうたくしょ

供託物を受け入れて保管し、払渡しをする国の機関で、金銭と有価証券は法務局・地方法務局・その支局・指定された出張所が担います。金銭や有価...

供託の種類(弁済・執行・保証・保管・没取)きょうたくのしゅるい

供託は目的によって弁済供託・担保(保証)供託・執行供託・保管供託・没取供託に分かれ、根拠法令・管轄・第三者供託の可否がそれぞれ違います...

供託の管轄きょうたくのかんかつ

どの供託所に供託すべきかの定めで、弁済供託は債務の履行地、裁判上の担保供託は裁判所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄区域内、営業保証供...

供託物(金銭・有価証券・振替国債)きょうたくぶつ

供託の目的物で、供託規則が手続を定めるのは金銭・有価証券・振替国債の三つです。有価証券に固有の手続と、電子申請で扱える供託物の範囲が肢...

供託官きょうたくかん

法務局や地方法務局に勤務する法務事務官のうち、法務局長または地方法務局長が指定して供託所の事務を取り扱わせる者です。供託官の審査がどこ...

供託当事者(供託者・被供託者)きょうたくとうじしゃ

供託をする者が供託者、供託物の還付を請求できる者が被供託者で、供託書に誰をどう書くかは供託規則13条2項が定めます。被供託者を特定でき...

第三者供託だいさんしゃきょうたく

債務者や当事者本人ではない第三者が供託者となってする供託です。弁済供託と裁判上の担保供託は第三者ができ、営業保証供託と仮差押解放金はで...

代理人による供託だいりにんによるきょうたく

供託や払渡請求を代理人が行うときの手続で、供託の申請では代理権限を証する書面を提示し、払渡請求では添付します。提示で足りるか添付が要る...

第2章

弁済供託

受領拒絶・受領不能・債権者不確知の3つの原因と、有効に成立する要件(提供の要否)で肢が作られる。

  1. 受領拒絶提供が先
  2. 受領不能提供は不要
  3. 債権者不確知過失なく分からない
  4. 供託の効果債務が消える
弁済供託べんさいきょうたく

債権者が受領を拒み、受領できず、または債権者を確知できないときに、債務者が弁済の目的物を供託所に供託して債務を免れる制度です。供託でき...

受領拒絶じゅりょうきょぜつ

債務者が債務の本旨に従った弁済の提供をしたのに、債権者がその受領を拒んだことで、民法494条1項1号の供託原因です。何が本旨に従った提...

受領不能じゅりょうふのう

債権者が弁済を受領することができない状態で、民法494条1項2号の供託原因です。債権者の不在や所在不明という事実上の不能と、債権者が受...

債権者不確知さいけんしゃふかくち

弁済者が過失なく債権者が誰かを知ることができないことで、民法494条2項の供託原因です。どの事情なら不確知と認められ、どの事情なら認め...

弁済の提供と供託の要否べんさいのていきょうときょうたくのようひ

弁済の提供は債務の本旨に従って現実にするのが原則で、債権者があらかじめ受領を拒むときや債権者の行為を要するときは口頭の提供で足ります。...

一部供託・条件付供託いちぶきょうたくじょうけんつききょうたく

債務の一部だけの供託は原則として無効で、債権者の反対給付を条件とする供託は反対給付を受ける権利がある場合に限って有効です。一部供託が例...

賃料の供託(増額請求・受領拒絶)ちんりょうのきょうたく

建物や土地の賃料について、賃貸人の受領拒絶・受領不能・賃貸人の相続人不明などを原因にする弁済供託で、出題の最も多い場面です。増額請求を...

持参債務・取立債務と供託じさんさいむとりたてさいむときょうたく

債務者が債権者の住所に持参して弁済する債務が持参債務、債権者が債務者の住所に取りに来る債務が取立債務で、民法484条により金銭債務は別...

供託の効果(債務の消滅)きょうたくのこうか

弁済供託をした時に債権は消滅し、質権や抵当権も消えますが、債権者が受諾せず供託を有効とする判決も確定しない間は供託者が取り戻せ、取り戻...

供託通知きょうたくつうち

弁済供託をした者が民法495条3項により遅滞なく債権者にしなければならない通知で、供託規則16条により供託官に通知書の発送を請求するこ...

供託金の利息きょうたくきんのりそく

供託法3条により供託金に付される利息で、供託規則33条が年0.0012パーセント、受入れの月と払渡しの月は付さず、1万円未満の全額や端...

譲渡・差押え競合と債権者不確知じょうとさしおさえきょうごうとさいけんしゃふかくち

債権の二重譲渡や譲渡と差押えの競合で債務者が誰に払えばよいか分からなくなった場面と、債権者不確知の供託や民法466条の2の供託の関係で...

弁済供託の要件(債務の同一性・全額)べんさいきょうたくのようけん

弁済供託が有効であるためには、供託原因があること、供託する物が弁済すべき債務の目的物と同一であること、原則として債務の全額であることが...

金銭以外の供託物の供託(自助売却)きんせんいがいのきょうたくぶつのきょうたく

弁済の目的物が供託に適しない、滅失や損傷のおそれがある、保存に過分の費用を要するなどのときに、弁済者が裁判所の許可を得て目的物を競売し...

第3章

執行供託と保証供託

第三債務者の権利供託・義務供託、裁判上の保証供託、営業保証供託は、供託の根拠条文と払渡しの相手で区別する。

  1. 権利供託差押えが1本
  2. 義務供託差押えが競合
  3. 裁判上の保証供託担保の提供
  4. 営業保証供託宅建業など
執行供託しっこうきょうたく

金銭債権に差押えや仮差押えの執行を受けた第三債務者が、民事執行法156条などに基づいて債務の履行地の供託所に金銭を供託する制度です。供...

第三債務者の権利供託だいさんさいむしゃのけんりきょうたく

差押えを受けた第三債務者が、民事執行法156条1項により差押えに係る金銭債権の全額を供託することができる場面です。供託が任意にとどまる...

第三債務者の義務供託だいさんさいむしゃのぎむきょうたく

差押えが競合するなど民事執行法156条2項・3項の場面で、第三債務者が差押えに係る金銭債権の全額などを供託しなければならない制度です。...

事情届じじょうとどけ

執行供託をした第三債務者が、供託した事情を執行裁判所に届け出る手続です。誰が、どこへ届け出るのかをすり替える肢が作られます。

仮差押えの執行と供託かりさしおさえのしっこうときょうたく

金銭債権に仮差押えの執行を受けた第三債務者の供託と、債務者が仮差押えの執行を免れるためにする仮差押解放金の供託をまとめた語です。第三債...

滞納処分と供託たいのうしょぶんときょうたく

国税や地方税の滞納処分による差押えと、強制執行や仮差押えの執行が同じ金銭債権に重なったときの第三債務者の供託です。滞納処分だけでは供託...

裁判上の保証供託さいばんじょうのほしょうきょうたく

訴訟費用の担保や仮執行の担保、保全命令の担保のように、裁判所が立てさせる担保を供託の方法で提供する供託です。管轄が裁判所の所在地で決ま...

営業保証供託えいぎょうほしょうきょうたく

宅地建物取引業者や旅行業者のように、法律が営業の開始に供託を義務付けている事業者が、取引の相手方の損害を担保するためにする供託です。営...

保管供託・没取供託ほかんきょうたく・ぼっしゅきょうたく

供託物そのものを安全に保管すること自体が目的の保管供託と、一定の事由が生じたときに供託物を国などに帰属させる没取供託をまとめた語です。...

供託金の配当と執行裁判所きょうたくきんのはいとうとしっこうさいばんしょ

執行供託された金銭を執行裁判所が配当等で分け、供託規則30条の支払委託書と証明書によって供託所が払い渡す流れです。差押債権者が直接還付...

第4章

払渡し(還付と取戻し)

還付は被供託者、取戻しは供託者の請求で、受諾の意思表示や供託有効の判決で取戻しができなくなる。

  1. 還付請求被供託者から
  2. 取戻請求供託者から
  3. 受諾取戻しができなくなる
  4. 払渡しの手続請求書と添付書類
供託物払渡請求きょうたくぶつはらいわたしせいきゅう

供託所に預けられた供託物を、被供託者が還付として、供託者が取戻しとして受け取るために供託規則22条の供託物払渡請求書を提出する手続です...

還付請求かんぷせいきゅう

被供託者が供託物を受け取る権利を行使する払渡請求で、供託法8条1項により還付を受ける権利を証明して請求します。誰が還付請求できるか、一...

取戻請求とりもどしせいきゅう

供託者が供託物を取り戻す払渡請求で、供託法8条2項により民法496条の取戻し、錯誤、供託原因の消滅のいずれかを証明して請求します。取戻...

供託の受諾きょうたくのじゅだく

弁済供託の被供託者が供託所に対して供託を受け入れる旨を書面で意思表示することで、民法496条1項により供託者の取戻しができなくなります...

供託を有効と宣告した判決きょうたくをゆうこうとせんこくしたはんけつ

弁済供託が有効であることを裁判で確定させた判決で、民法496条1項により受諾と並んで供託者の取戻しを封じる事由です。判決の謄本をどう供...

払渡請求の添付書類(還付を受ける権利を証する書面)はらいわたしせいきゅうのてんぷしょるい

供託規則24条と25条が定める、還付を受ける権利や取戻しをする権利を有することを証する書面と、反対給付の証明書類、承諾書に添える印鑑証...

払渡請求と印鑑証明書の省略はらいわたしせいきゅうといんかんしょうめいしょのしょうりゃく

供託物払渡請求書や委任状に押した印鑑について市町村長か登記所の証明書を添付する供託規則26条1項の原則と、同条3項が列挙する省略できる...

供託金の払渡方法(小切手・振込)きょうたくきんのはらいわたしほうほう

供託規則22条2項5号が定める、預貯金振込み・国庫金振替・小切手の振出し・隔地払の4つの受取方法です。電子情報処理組織による請求では振...

払渡請求権の消滅時効はらいわたしせいきゅうけんのしょうめつじこう

供託金の還付請求権と取戻請求権が時効で消える仕組みで、民法166条1項の期間を、供託の原因ごとに違う起算点から数えます。受領拒絶と受領...

供託の無効と錯誤取戻しきょうたくのむこうとさくごとりもどし

法令の根拠や要件を欠く供託は無効で、供託者は供託法8条2項の「供託が錯誤に出たこと」を証明して取り戻します。供託法9条の無効、管轄違い...

被供託者の指定と債権者不確知の還付ひきょうたくしゃのしていとさいけんしゃふかくちのかんぷ

債権者が誰か分からない弁済供託では、被供託者を「A又はB」のように候補者で指定し、還付を受ける者が自分の権利を証明します。管轄がいずれ...

還付請求権の譲渡・差押えかんぷせいきゅうけんのじょうとさしおさえ

供託物還付請求権は被供託者の財産として譲渡や差押えの対象になり、供託規則5条により供託官が譲渡通知書や差押命令書を受け付けて記録します...

取戻請求権の消滅(質権・抵当権の消滅)とりもどしせいきゅうけんのしょうめつ

供託者の取戻請求権が消える事由をまとめた語で、受諾・有効判決の確定・放棄・時効のほか、民法496条2項の供託によって質権や抵当権が消滅...

第5章

供託手続と電子申請

供託書の記載・添付書類・供託通知・電子情報処理組織による申請の流れを押さえる。

  1. 供託書記載事項
  2. 受理と納付供託官の審査
  3. 供託通知被供託者へ
  4. 電子申請オンラインでの流れ
供託書の作成と供託官の審査きょうたくしょのさくせいときょうたくかんのしんさ

供託をしようとする者が供託規則13条の様式に従って作成し、供託物に添えて供託所に提出する申請書です。供託金額の訂正ができないこと、法人...

供託書の記載事項きょうたくしょのきさいじこう

供託規則13条2項が列挙する供託書に記載すべき事項で、供託者、供託金額、供託の原因たる事実、根拠法令、被供託者、消滅する質権や抵当権、...

供託の添付書類(資格証明書・代理権限証書)きょうたくのてんぷしょるい

供託規則14条が定める、法人の代表者の資格を証する書面と代理人の権限を証する書面の扱いです。登記された法人と代理人は提示で足り、登記の...

供託の受理と供託書正本の交付きょうたくのじゅりときょうたくしょしょうほんのこうふ

供託官が供託書を審査して受理し、供託番号を付した供託書正本を供託者に交付して供託が成立するまでの流れです。受理と納入の順序、納入しない...

電子情報処理組織による供託(オンライン)でんしじょうほうしょりそしきによるきょうたく

供託規則38条以下が定める、金銭と振替国債の供託や供託金の払渡請求をインターネット経由でする手続です。対象が金銭と振替国債に限られるこ...

供託金の納入方法きょうたくきんののうにゅうほうほう

受理された供託金を供託所に納める方法で、日本銀行への納入、供託所の窓口での提出、振込み、納付情報による納付の4つがあります。供託所の種...

供託に関する書類の閲覧・証明きょうたくにかんするしょるいのえつらん・しょうめい

供託につき利害の関係がある者が、供託規則48条により供託に関する書類を閲覧し、49条により供託に関する事項の証明を請求できる制度です。...

供託官の処分と審査請求きょうたくかんのしょぶんとしんさせいきゅう

供託官の却下などの処分や不作為に不服がある者が、供託法1条の4により監督法務局または地方法務局の長に審査請求をする制度です。請求先、供...

被供託者への供託通知の発送(供託所による)ひきょうたくしゃへのきょうたくつうちのはっそう

供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合に、供託規則16条により供託官に供託通知書の発送を請求できる制度です。請求が義務で...

供託を肢別で解く

用語で読んだ論点を、過去問の肢でそのまま確かめられます。無料プランは月100問まで。