電子情報処理組織による供託(オンライン)でんしじょうほうしょりそしきによるきょうたく
供託規則38条以下が定める、金銭と振替国債の供託や供託金の払渡請求をインターネット経由でする手続です。対象が金銭と振替国債に限られること、払渡請求には電子署名が要ること、添付書面は書面で出してもよいこと、納付は納付情報によることが肢で突かれます。
電子情報処理組織による供託は、供託者の端末と供託官の端末を回線でつないで、供託書の提出に代えて申請書情報を送信する手続で、供託規則38条1項が対象を定めます。対象は金銭または振替国債の供託と、供託金・供託金利息・供託振替国債の払渡請求で、有価証券の供託は含まれません。39条が申請書情報と添付書面情報の送信、電子署名と電子証明書を定め、40条以下が受理と納付、払渡しの特則を置きます。肢で突かれるのは、対象の範囲、電子署名が要る場面、添付書面を書面で出せるか、納付と払渡しの方法です。
供託規則 第38条第1項次に掲げる供託又は請求(以下「供託等」という。)は、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律(平成十四年法律第百五十一号。以下「情報通信技術活用法」という。)第六条第一項の規定により、同項に規定する電子情報処理組織を使用してすることができる。ただし、当該供託等は、法務大臣が定める条件に適合するものでなければならない。
一 金銭又は振替国債の供託(これと同時にする第四十二条第一項の書面の交付又は送付の請求を含む。)
二 供託金、供託金利息又は供託振替国債の払渡しの請求

対象は金銭と振替国債の供託と払渡請求で、有価証券は対象外です
供託規則38条1項1号は金銭または振替国債の供託を、2号は供託金、供託金利息、供託振替国債の払渡しの請求をオンラインでできる手続として掲げます。有価証券は物として日本銀行に納入するので、オンラインの手続になじみません。「有価証券の供託は,電子情報処理組織を使用してすることができる」という肢は誤りです。払渡請求もオンラインでできるので、「金銭又は振替国債の供託は電子情報処理組織を使用してすることができるが,供託金,供託金利息又は供託振替国債の払渡しの請求は電子情報処理組織を使用してすることはできない」という肢は誤りです。
供託の申請書情報に電子署名は要らず、払渡請求には要ります
供託規則39条1項により、供託の申請書情報は法務大臣の定めに従って送信すれば足り、電子署名は求められません。預ける手続なので本人確認の要請が弱いからです。払渡請求の申請書情報は、供託物が出ていく手続なので電子署名をしたものを送信しなければなりません。「電子情報処理組織を使用して供託金の払渡しを請求するときは、申請書情報に電子署名を行うことを要しない」という肢は誤りです。電子署名をしたときは39条3項により電子証明書を併せて送信し、印鑑を登記所に提出した者の払渡請求では、39条4項ただし書の場合を除いて電子認証登記所の電子証明書に限られます。
添付書面情報の送信に代えて書面を提出または提示できます
供託書に添付または提示すべき書面があるときは、供託規則39条2項により、その書面に代わる情報に作成者が電子署名をした添付書面情報を送信します。ただし送信に代えて、供託所に書面を提出または提示することもできます。「電子情報処理組織による供託をしようとする者は,法令の規定により供託書に添付し,又は提示すべき書面があるときは,当該書面に代わるべき情報にその作成者が電子署名を行ったものを送信しなければならず,この送信に代えて,供託所に当該書面を提出し,又は提示することはできない」という肢は誤りです。登記された法人の代表者が申請書情報に電子署名をし、その代表者の電子認証登記所の電子証明書を併せて送信したときは、39条の2第1項により資格証明書の提示そのものが要りません。「登記された法人が電子情報処理組織による供託をしようとする場合において,その申請情報に当該法人の代表者が電子署名を行い,かつ,当該代表者に係る電子認証登記所の登記官の電子証明書を当該申請情報と併せて送信したときは,当該代表者の資格を証する書面を提示することを要しない」という肢は正しい肢です。
納付は納付情報により、払渡しは振込みか国庫金振替です
オンラインで金銭を供託するときは、供託規則40条1項により納付情報による納付の申出があったものとみなされ、供託官が告知した納付情報で納付します。「電子情報処理組織によって金銭の供託をする場合には,供託者は,供託官の告知した納付情報により供託金を納付しなければならない」という肢は正しい肢です。供託者が国であるときに国庫内の移換による払込みを選べる場合を除き、窓口での提出や日本銀行への納入、振込みを選ぶ余地はなく、「電子情報処理組織により金銭の供託をしようとする者は,供託金の納入方法について,供託所に金銭を提出する方法,日本銀行に納入する方法,供託官が開設する預金口座へ振り込む方法又は供託官が告知する納付情報により納付する方法のいずれかを選択し,供託官に申し出なければならない」という肢は誤りです。供託金と供託金利息の払渡しは43条1項により預貯金振込みか国庫金振替に限られ、小切手の交付は受けられません。供託振替国債の払渡しは44条により請求者の口座への振替によります。
供託書正本は電磁的記録で提供され、みなし正本の交付も請求できます
納付が済んで供託者が求めると、供託規則40条2項により供託書正本に係る電磁的記録がオンラインで提供されます。提供が可能になってから30日以内に供託者が受け取らないときは、40条3項により供託官は提供を要しません。供託者は42条により、既にその書面の交付を受けている場合を除いて、電磁的記録の事項を記載して供託官が記名押印した書面の交付を請求でき、この書面は供託書正本とみなされる扱いです。却下するときも45条により却下決定書に係る電磁的記録をオンラインで提供できる定めです。供託通知書の発送を請求するときは39条8項により申請書情報にその旨を記録する決まりです。
供託規則 第39条第2項申請人等は、法令の規定により供託書若しくは請求書に添付し、又は提示すべき書面があるときは、法務大臣の定めるところに従い、当該書面に代わるべき情報にその作成者が電子署名を行つたもの(以下「添付書面情報」という。)を送信しなければならない。ただし、添付書面情報の送信に代えて、供託所に当該書面を提出し、又は提示することを妨げない。
試験ではこう問われる
- 有価証券の供託や払渡請求をオンラインの対象に含めたり外したりする肢
- 供託の申請書情報と払渡請求の申請書情報で電子署名の要否を入れ替える肢
- 添付書面を書面で提出できないとする肢
- 納付方法を選択制にする肢や、払渡しで小切手を受け取れるとする肢
- みなし供託書正本の交付を請求できないとする肢
この用語が問われた肢
有価証券の供託は,電子情報処理組織を使用してすることができる。
電子情報処理組織を使用して供託金の払渡しを請求するときは、申請書情報に電子署名を行うことを要しない。
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