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被供託者への供託通知の発送(供託所による)ひきょうたくしゃへのきょうたくつうちのはっそう

供託 第5章 供託手続と電子申請 過去問で6肢

供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合に、供託規則16条により供託官に供託通知書の発送を請求できる制度です。請求が義務ではなく任意であること、添付するのは通知書ではなく封筒であること、通知書が還付の添付書類でないことが肢で突かれます。

被供託者への供託通知の発送は、民法495条3項などで供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合に、供託者が供託官に対して供託通知書の発送を請求できる仕組みです。供託規則16条1項が請求を認め、請求するときはその旨を供託書に記載し、2項により被供託者の数に応じた郵便切手付きの封筒を添付します。供託官は4項により供託の種類に応じた供託通知書を調製し、供託金の納入が確認された後に発送します。肢で突かれるのは、請求が任意であること、添付するのが封筒であること、発送の時期、通知書と還付の関係、発送が処分でないことです。

供託規則 第16条第1項

供託者が被供託者(民法(明治二十九年法律第八十九号)第四百六十六条の二第一項又は第四百六十六条の三の規定による供託をした場合にあつては、譲渡人を含む。以下この条、次条第四項、第十八条第三項及び第二十条第二項において同じ。)に供託の通知をしなければならない場合には、供託者は、供託官に対し、被供託者に供託通知書を発送することを請求することができる。この場合においては、その旨を供託書に記載しなければならない。

供託所の職員が封筒に書面を入れてポストに投函し、離れた家の前で家主が郵便受けから封筒を取り出し、供託所の机に切手付きの封筒の束がある
供託通知書の発送請求は任意で、供託書にその旨を記載して封筒を添付し、納入後に供託官が発送します
請求は義務ではない添付するのは封筒通知書は還付の添付書類でない

供託官への発送請求は義務ではなく、供託者自身が通知してもよいです

民法495条3項の供託の通知は供託者の義務ですが、通知の方法は供託者が自分で通知書を送っても、供託官に発送を請求してもかまいません。供託規則16条1項は「請求することができる」と定めており、請求が供託の要件になるわけではありません。「受領拒否を原因とする弁済供託をする場合には,供託者は,供託官に対し,被供託者に供託通知書を発送することを請求しなければならない」という肢は誤りです。「受領拒絶を原因とする弁済供託をする場合には,供託者は,供託官に対し,被供託者に供託通知書を発送することを請求しなければならない」という肢も誤りです。供託実務では通知を怠っても供託の効力に影響しないと扱われており、通知は被供託者に還付の機会を知らせるための手続です。

添付するのは通知書ではなく、被供託者の数に応じた封筒です

発送を請求するときは、供託規則16条2項により、被供託者の数に応じて送付に要する費用に相当する郵便切手を付した封筒を供託書に添付します。供託通知書そのものは4項により供託官が供託の種類に従って調製するので、供託者が作って添付するのではありません。「供託官に対し、被供託者に供託通知書を発送することを請求するときは、供託者は、被供託者の数に応じて、供託書に供託通知書を添付しなければならない」という肢は誤りです。供託書を提出せず正副二通の供託書で供託するやむを得ない場合に限り、16条の2により供託者が供託通知書を添付します。

発送は供託金の納入が確認された後に供託官がします

供託官が発送するのは、日本銀行に納入する方式では供託規則18条3項により日本銀行から供託物受領の証書の送付を受けたときです。供託所の窓口で供託金を受け取る方式では、20条2項により受理と同時に発送します。納入が済む前に通知を出すと、納入されずに受理が失効した供託について被供託者に誤った知らせが届くからです。オンラインの供託では39条8項により申請書情報に発送請求の旨を記録します。通知書には供託番号と供託の内容が記載され、被供託者はそれを手がかりに受諾や還付請求をします。宛先が不正確だと通知が届かないおそれがあるので、被供託者の住所は供託書と封筒の両方に正確に記載します。

通知書は還付請求の添付書類ではなく、発送は処分でもありません

被供託者が還付を請求するとき、供託官から送られた供託通知書を払渡請求書に添付する必要はありません。「被供託者は,供託官から供託通知書の送付を受けていた場合であっても,当該供託の供託物の還付請求をするに当たっては,供託物払渡請求書に当該供託通知書を添付することを要しない」という肢は正しい肢です。「供託官から供託通知書の送付を受けた被供託者が供託物の還付請求をするときは、供託物払渡請求書に当該供託通知書を添付しなければならない」という肢は誤りです。供託官の発送は供託者の事務を代わって行う事実行為で、「供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合において、供託者からの請求を受けて供託官が行う供託通知書の発送は、行政訴訟の対象となる処分ではない」という肢は正しい肢です。

供託規則 第16条第2項

前項の請求をするときは、供託者は、被供託者の数に応じて、供託書に、送付に要する費用に相当する郵便切手又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便の役務に関する料金の支払のために使用することができる証票であつて法務大臣の指定するものを付した封筒を添付しなければならない。

試験ではこう問われる

  1. 供託官への発送請求を義務とする肢
  2. 供託書に添付するものを通知書にすり替える肢
  3. 発送の時期を納入の前にする肢
  4. 供託通知書を還付請求書に添付させる肢
  5. 供託官の発送を審査請求や行政訴訟の対象となる処分とする肢

この用語が問われた肢

R2 問10 イ誤り

受領拒絶を原因とする弁済供託をする場合には,供託者は,供託官に対し,被供託者に供託通知書を発送することを請求しなければならない。

R5 問10 エ誤り

供託官に対し、被供託者に供託通知書を発送することを請求するときは、供託者は、被供託者の数に応じて、供託書に供託通知書を添付しなければならない。

解説と関連先例は肢別演習で読めます。

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