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同時申請・一括申請どうじしんせい

商業登記 第1章 商業登記の骨格と申請書 過去問で7肢

法律が同時にすべきと定める複数の登記を同時に申請すること、そして同じ会社の数個の登記を一つの申請書でまとめて申請することです。同時申請を欠くと却下されること、一括できるのは管轄が同じ場合に限ることが肢で突かれます。

同時申請は、本店移転の新旧所在地の申請や合併による変更と解散の申請のように、法律が同時にしなければならないと定める複数の登記を同時に申請することです。同時にすべき他の登記の申請を同時にしないことは商業登記法24条11号の却下事由です。一括申請は、同じ会社について同じ登記所に申請する数個の登記を一つの申請書でまとめて申請することで、商業登記規則37条が同時に出す数個の申請の添付書面を一通で足りるとしています。肢で突かれるのは、同時申請が法律上要求される場面の見分けと、一括申請ができる範囲です。

商業登記法 第24条第1項第11号

同時にすべき他の登記の申請を同時にしないとき。

窓口に二通の申請書を重ねて差し出し、職員が受付印を続けて押す
同時にすべき登記を同時に申請しないと却下され、共通の添付書面は一通で足ります
同時申請を欠くと却下添付書面の援用一の申請書で数個の登記受付番号は連番

同時にすべき登記を同時に申請しないと却下されます

商業登記法51条2項は本店移転の新所在地の申請と旧所在地の申請を同時にすると定めます。82条3項は合併による解散の登記と変更または設立の登記を、87条2項は分割による変更の登記と承継会社や設立会社の登記を同時にすると定めます。同時申請を欠くと商業登記法24条11号により却下されます。同時申請が要るのは、二つの登記が別々に進むと登記簿の間に食い違いが生じる場面です。経由申請を伴うものは、経由すべき登記所を経由しないことも別の却下事由になります。

法律が同時申請を要求しない場面も多くあります

「唯一の会計監査人が辞任した場合にする会計監査人の辞任による変更の登記は,新たに選任された会計監査人(一時会計監査人の職務を行うべき者も含む。)の就任による変更の登記と同時に申請しなければならない」という肢は誤りです。会計監査人が欠けた状態は好ましくありませんが、辞任の登記と後任の就任の登記を同時にすべき旨の定めはありません。「社員Aの死亡時に解散する旨を定款で定めている合資会社において,Aが死亡した場合には,Aの死亡による変更の登記,解散の登記及び清算人の登記は,同時に申請しなければならない」という肢も誤りで、これらの登記を同時にすべき旨の定めはありません。同時申請を義務づける肢は、条文に根拠があるかどうかで判断します。実務上は同時に申請することが多い登記でも、法律が義務づけていなければ却下事由にはなりません。会社の都合で別々に申請しても、それぞれの申請が要件を満たしていれば受理されます。

一括申請は同じ登記所への同じ会社の登記に限られます

同じ会社の数個の登記は、同じ登記所に申請するものなら原則として一つの申請書でまとめて申請できますが、他の登記所を経由する申請と経由しない申請のように一括できない組合せがあります。「A社の本店の所在地である甲県を管轄する登記所とB社の本店の所在地である乙県を管轄する登記所とが異なる場合において,吸収分割の効力発生と同時にB社において資本金の額の減少の効力が生じたときは,B社の吸収分割による変更の登記と資本金の額の減少による変更の登記とは,一の申請書で申請することはできない」という肢は正しい肢です。分割会社の分割による変更の登記は承継会社の本店の所在地を管轄する登記所を経由する申請なので、経由しない通常の申請とは一つの申請書にできません。

一括申請の登録免許税は区分ごとに数えます

一つの申請書で数個の登記をするときの登録免許税は、同じ課税区分に属する登記はまとめて一つ分、別の区分は合算します。「吸収合併に際してA社の資本金の額が増加せず,かつ,その効力の発生と同時にA社の商号を変更する場合において,A社の吸収合併による変更の登記と商号の変更の登記を一の申請書で申請するときは,登録免許税の額は 3 万円である」という肢は正しい肢です。資本金の額が増えない合併による変更の登記と商号の変更の登記はどちらも定額の3万円の区分で、一括すれば一つ分です。商業登記規則37条により、同時に出す数個の申請書に共通する添付書面は一つの申請書に添えて他の申請書にその旨を付記すれば足ります。

商業登記規則 第37条第1項

同一の登記所に対し同時に数個の申請をする場合において、各申請書に添付すべき書類(法第十九条の二に規定する電磁的記録を含む。)に内容が同一であるものがあるときは、一個の申請書のみに一通を添付すれば足りる。

試験ではこう問われる

  1. 本店移転・合併・分割で同時申請が法律上要求される場面と、会計監査人や解散のように要求されない場面を問う肢
  2. 管轄の異なる登記所への申請や経由申請を一つの申請書でできるかを問う肢
  3. 一括申請の登録免許税を区分ごとに数えるか合算するかを問う肢
  4. 同時申請で共通する添付書面を一通で済ませられるかを問う肢
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