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登録免許税(商業登記)とうろくめんきょぜい

商業登記 第1章 商業登記の骨格と申請書 過去問で10肢

商業登記の申請のときに登録免許税法の別表に従って納める国税で、申請書に額を記載して収入印紙などで納付します。定額か定率か、最低額はいくらか、一つの申請書で数個の登記をするときにどう数えるかが肢で突かれます。

登録免許税は、商業登記の申請のときに登録免許税法の別表第一に従って納める国税で、申請書には商業登記法17条2項6号により税額と課税標準の金額を記載します。役員変更や本店移転のように申請1件につき定額のものと、設立や増資のように資本金の額を課税標準とする定率のものがあり、定率には最低額があります。納付しないことは商業登記法24条15号の却下事由です。肢で突かれるのは、どの区分に当たるか、最低額はいくらか、一括申請でどう数えるかです。

商業登記法 第17条第2項第6号

登録免許税の額及びこれにつき課税標準の金額があるときは、その金額

司法書士が申請書に収入印紙を貼り、代表者が電卓と金庫の絵を見比べる
登録免許税は申請書に額を記載して納付し、納付しないと却下されます
申請書に税額を記載定額と定率一括申請は合算納付なしは却下

税額は申請書に記載し、納付しないと却下されます

商業登記法17条2項6号により、申請書には登録免許税の額と、課税標準の金額があるときはその金額を記載します。納付は収入印紙を申請書に貼る方法が基本で、オンライン申請では電子納付もできます。登録免許税を納付しないことは商業登記法24条15号の却下事由で、額が不足していれば補正の対象です。却下や取下げのときは、納めた印紙について再使用証明を受けるか還付を請求します。課税標準の金額があるときは、申請書にその金額も記載して税額の計算の根拠を示します。免許税の額は100円未満を切り捨て、計算した額が最低額に届かなければ最低額が税額です。

役員変更は定額、設立と増資は資本金の額による定率です

取締役や監査役の変更の登記は申請1件につき3万円で、資本金の額が1億円以下の会社は1万円です。「一時会計監査人の職務を行うべき者の就任による変更の登記については,登録免許税は課されない」という肢は誤りで、役員等の変更の登記として課税されます。株式会社の設立の登記は資本金の額の1000分の7で最低15万円、増資による変更の登記は増加した資本金の額の1000分の7で最低3万円です。「株式交付により資本金の額が 1000 万円増加し、かつ、発行済株式の総数が 1 万株増加した場合において、株式交付による変更の登記を申請するときの登録免許税の額は、7 万円である」という肢は正しい肢で、1000万円の1000分の7は7万円で最低額の3万円を超えています。

組織再編は区分ごとに税率と最低額が違います

合併では、新設合併による設立の登記は資本金の額を、吸収合併による変更の登記は増加した資本金の額を課税標準にします。税率は1000分の1.5が基本で、消滅会社の合併直前の資本金の額を超える部分は1000分の7、最低額は3万円になります。資本金の額が増えない吸収合併による変更の登記は定額の3万円です。新設分割による設立の登記は資本金の額の1000分の7で最低3万円なので、「15 万円です」という答えは誤りです。新設分割設立会社の資本金の額が1000万円なら、税額は7万円です。設立一般の最低額15万円を組織再編の設立にそのまま当てはめる肢に注意します。

一括申請は区分ごとに数え、別区分なら合算します

一つの申請書で数個の登記をするときは、同じ課税区分の登記はまとめて一つ分とし、区分が違えば合算します。「吸収合併に際してA社の資本金の額が増加せず,かつ,その効力の発生と同時にA社の商号を変更する場合において,A社の吸収合併による変更の登記と商号の変更の登記を一の申請書で申請するときは,登録免許税の額は 3 万円である」という肢は正しい肢で、どちらも定額3万円の同じ区分です。新設分割による設立の登記と商号の譲渡人の債務に関する免責の登記を同時に申請するときに「それぞれの登記に係る登録免許税額を合計します」という答えは正しい肢で、区分が違うので合算です。「裁判所が選任した清算人の任務が終了したものとして,当該清算人選任決定を裁判所が取り消したことにより当該会社の登記記録が閉鎖された後に,当該会社に残余財産があることが判明し,裁判所が別の清算人を新たに選任した場合に必要となる清算人の登記の登録免許税の額は,6000 円である」という肢は正しい肢で、清算人に関する事項の変更の区分で数えます。

商業登記法 第24条第1項第15号

登録免許税を納付しないとき。

試験ではこう問われる

  1. 役員変更の定額と資本金1億円以下の軽減、一時会計監査人の就任が課税されるかを問う肢
  2. 設立・増資・合併・新設分割の税率と最低額をすり替える肢
  3. 一つの申請書で数個の登記をするときに区分ごとに数えるか合算するかを問う肢
  4. 清算人の登記や免責の登記のように区分の判断を要する登記の税額を問う肢

この用語が問われた肢

R5 問33 ウ正しい

株式交付により資本金の額が 1000 万円増加し、かつ、発行済株式の総数が 1 万株増加した場合において、株式交付による変更の登記を申請するときの登録免許税の額は、7 万円である。

R6 問34 オ誤り

【問】最後に、新設分割設立株式会社の資本金の額が 1000 万円である場合には、新設分割による新設分割設立株式会社の設立の登記をする場合の登録免許税の額は、いくらですか。 15 万円です。

解説と関連先例は肢別演習で読めます。

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