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地目変更・地積更正ちもくへんこう・ちせきこうせい

不動産登記 第11章 表示に関する登記 過去問で3肢

土地の用途が変わったときにする地目の変更の登記と、登記記録の面積が初めから誤っていたときにする地積の更正の登記です。変更と更正の違い、申請義務の有無、地目変更が権利の登記に及ぼす影響が肢で突かれます。

地目変更・地積更正は、土地の表題部の登記事項を後から直す登記のうち、用途が変わったことによる地目の変更の登記と、面積が初めから誤っていたことによる地積の更正の登記を指します。変更の登記は登記事項に後発的な変更があった場合、更正の登記は錯誤または遺漏があった場合という不動産登記法2条の定義がそのまま当てはまります。地目または地積に変更があれば表題部所有者か所有権の登記名義人が1か月以内に申請する義務を負いますが、更正には義務がありません。肢で突かれるのは、この義務の有無と、地目が変わったことが農地法の許可を要する権利の登記にどう響くかです。

不動産登記法 第37条第1項

地目又は地積について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その変更があった日から一月以内に、当該地目又は地積に関する変更の登記を申請しなければならない。

半分が畑、半分が新しい家になった土地。職員が帳簿の古い行に線を引いて新しい行を書き足している
地目・地積の変更は1か月以内の申請義務があり、地積の更正には義務がありません
変更は後発、更正は当初から変更は1か月以内・過料一部が別地目なら職権分筆

地目・地積の変更は所有者が1か月以内に申請する義務があります

地目または地積に変更があったときは、表題部所有者または所有権の登記名義人が、変更の日から1か月以内に変更の登記を申請しなければなりません。変更の後に所有者になった者は、自分についての表題部所有者の更正の登記か所有権の登記があった日から1か月以内です。正当な理由なく怠れば10万円以下の過料の対象になります。申請人は単独で、添付情報は代理権限証明情報のほかは地積の変更なら地積測量図です。

変更は後から事実が動いた場合、更正は初めから誤っていた場合です

畑を造成して住宅を建てたなら地目が畑から宅地に変わったので変更の登記、測量し直したら登記記録の地積が初めから違っていたなら更正の登記です。地積の更正の登記には1か月の申請義務も過料もなく、申請できる者を表題部所有者か所有権の登記名義人に限る規定があるだけです。更正の登記には更正後の地積測量図が要り、地図訂正の申出をするときに地積にも錯誤があれば地積の更正の登記を併せて申請します。どちらも登録免許税はかからず、申請の代理は土地家屋調査士の業務です。

地目は現況で判断し、日付が不明なら年月日不詳と書きます

地目の変更の登記は、現況が変わった日を登記原因の日付として「年月日地目変更」で申請し、日付が特定できなければ「年月日不詳地目変更」と書きます。農地を宅地に転用するには原則として農地法の許可が要り、市街化区域内なら農業委員会への届出で足ります。不動産登記令の別表は地目の変更の登記の添付情報に許可書を挙げておらず、登記官は現況で地目を判断する建付けです。登記実務では登記記録上の地目が宅地なら所有権の移転の登記に農地法の許可書の提供を求めない扱いです。農地法上の農地かどうかは現況で決まるので、現況が農地のままなら許可そのものは別に要ります。

売買前に宅地なら許可条件付きの仮登記は本登記できません

昭和60年の売買について農地法3条の許可を条件とする条件付所有権移転の仮登記がされた後に、昭和50年月日不詳を原因日付とする宅地への地目の変更の登記がされた事例が出ています。地目の変更の登記が売買より前の日付で入った以上、「当該条件付所有権の移転の仮登記に基づく本登記の申請をすることはできない」という肢は正しい肢です。売買の時点で既に農地でなかったのなら許可という条件は成就しようがなく、仮登記の内容と実体が合わないからです。

一部だけ地目が変わったときは登記官が職権で分筆します

一筆の土地の一部が別の地目になったときは、所有者からの申請がなくても登記官が職権で分筆の登記をしなければなりません。地目は一筆ごとに一つなので、一部が宅地になった畑をそのまま一筆として残せないからです。表示に関する登記は登記官が職権ですることができ、実地調査でその裏を取る仕組みです。申請による場合は分筆の登記と地目の変更の登記を併せて申請するのが通常です。

不動産登記法 第38条

(土地の表題部の更正の登記の申請)
第二十七条第一号、第二号若しくは第四号(同号にあっては、法務省令で定めるものに限る。)又は第三十四条第一項第一号、第三号若しくは第四号に掲げる登記事項に関する更正の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。

試験ではこう問われる

  1. 地目・地積の変更の登記の申請義務者と期間はどうか(表題部所有者か所有権の登記名義人が1か月以内)
  2. 地積の更正の登記にも申請義務と過料があるか(ない)
  3. 地目の変更の登記に農地法の許可書は要るか(添付情報ではない。登記官は現況で判断する)
  4. 売買より前に宅地になっていた土地で農地法の許可を条件とする仮登記の本登記ができるか(できない)
  5. 一部だけ地目が変わったとき登記官はどうするか(職権で分筆する)
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