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商号変更しょうごうへんこう

商業登記 第10章 本店・商号・目的の変更 過去問で7肢

定款を変更して会社の商号を変え、商号の変更の登記を申請することです。決議の種類、登録免許税の区分と合算、特例有限会社が商号変更で通常の株式会社に移行する場面で肢が作られます。

商号変更は、定款に定めた商号を株主総会の特別決議で変更し、会社法911条3項2号の登記事項である商号の変更の登記を申請することです。商号は会社の名称そのもので、取引先や登記所が会社を特定する手掛かりなので、変更の効力は定款変更の決議で生じても、登記をしなければ善意の第三者に対抗できません。登記期間は変更から2週間以内で、登録免許税は登記事項の変更として3万円です。肢で突かれるのは、他の登記と一緒に申請したときの登録免許税と、特例有限会社の商号変更による移行です。

会社法 第911条第3項第2号

商号

建物の正面で作業員が古い看板を外し新しい看板を掛ける。株主が長机で手を挙げ、職員が帳簿の一行に線を引いて書き直す
商号変更は特別決議による定款変更で、登録免許税は登記事項の変更として3万円です
特別決議・定款添付不要同じ区分なら3万円で合算なし特例有限会社の移行は設立と解散移行停止条件の再編登記も同時可

定款変更の特別決議で変え、効力発生日を別に定めることもできます

商号は定款の絶対的記載事項なので、変更には株主総会の特別決議が要ります。決議で将来の日を効力発生日と定めたときは、その日に商号が変わり、登記期間もその日から数えます。変更後の商号には株式会社の文字を含めなければならず、同一の本店所在場所に同一の商号の会社があるときは登記できません。申請書には株主総会議事録と株主リストを添付し、定款の添付は要りません。

登録免許税は3万円で、同じ区分の登記とは重ねて掛かりません

商号変更の登記は登記事項の変更として申請1件につき3万円の区分で、目的変更や公告方法の変更など同じ区分の登記を一の申請書で申請しても3万円で済みます。役員変更は別の区分なので、一緒に申請すればその分を加えます。資本金の額が増えない吸収合併の変更登記も同じ区分なので、商号変更と一の申請書で申請すれば合計3万円です。「吸収合併に際してA社の資本金の額が増加せず,かつ,その効力の発生と同時にA社の商号を変更する場合において,A社の吸収合併による変更の登記と商号の変更の登記を一の申請書で申請するときは,登録免許税の額は 3 万円である」という肢は正しい肢です。本店移転のように区分が違う登記と一緒に申請したときは、区分ごとの税額を合算します。

特例有限会社の商号変更による移行は設立と解散の登記です

特例有限会社が商号中の有限会社の文字を株式会社に改める定款変更をすると、通常の株式会社に移行します。登記は商号変更の登記ではなく、株式会社についての設立の登記と特例有限会社についての解散の登記を同時に申請する形です。移行の設立登記で、同時に資本金以外の登記事項を変更するときは、その変更を設立登記の内容に含めて申請し、変更分の登録免許税を別に加算しない扱いです。「商号の変更による通常の株式会社への移行の登記において、同時に資本金以外の登記事項を変更する場合には、当該登記事項の変更に係る登録免許税を加算する必要はありますか」という問いに「はい、当該変更に係る登録免許税を加算する必要があります」と答える肢は誤りです。

移行を停止条件とした組織再編の登記も同時に申請できます

特例有限会社は吸収合併の存続会社や吸収分割の承継会社になれませんが、通常の株式会社への移行と同時にその地位に立つことはできます。移行の登記と同時に、移行を停止条件とした吸収分割の承継会社としての変更登記を申請する扱いが登記実務で認められています。「特例有限会社が商号の変更により通常の株式会社に移行することを停止条件として、当該特例有限会社が吸収分割承継会社となる会社分割の登記を申請することができますか」という問いに「いいえ、できません」と答える肢は誤りです。商号変更そのものは、会社の種類が変わらない通常の株式会社では設立や解散の登記を伴わない点と対比して覚えます。

会社法 第466条

株式会社は、その成立後、株主総会の決議によって、定款を変更することができる。

試験ではこう問われる

  1. 商号変更の決議は何か(株主総会の特別決議。定款の添付は不要)
  2. 商号変更と資本金が増えない合併を一の申請書で出すと登録免許税はいくらか(3万円)
  3. 特例有限会社の商号変更による移行はどんな登記か(設立の登記と解散の登記の同時申請)
  4. 移行の設立登記で他の登記事項も変更するとき登録免許税を加算するか(加算しない)
  5. 移行を停止条件とした承継会社の登記を同時に申請できるか(できる)

この用語が問われた肢

R8 問35 オ誤り

【問】最後に、商号の変更による通常の株式会社への移行の登記において、同時に資本金以外の登記事項を変更する場合には、当該登記事項の変更に係る登録免許税を加算する必要はありますか。 はい、当該変更に係る登録免許税を加算する必要があります。

R8 問35 エ誤り

【問】特例有限会社が商号の変更により通常の株式会社に移行することを停止条件として、当該特例有限会社が吸収分割承継会社となる会社分割の登記を申請することができますか。 いいえ、できません。

解説と関連先例は肢別演習で読めます。

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