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申請書の記載事項しんせいしょのきさいじこう

商業登記 第1章 商業登記の骨格と申請書 過去問で4肢

商業登記法17条2項が定める、登記の申請書に書かなければならない事項です。登記すべき事項として何を書くか、委任状や書面をどの申請書に添えるかが肢で突かれます。

申請書の記載事項は、商業登記法17条2項が列挙する、登記の申請書に必ず書く事項です。申請人の氏名と住所(会社なら商号・本店・代表者)、代理人の氏名と住所、登記の事由、登記すべき事項の4つが前半です。後半は官庁の許可書の到達した年月日、登録免許税の額、年月日、登記所の表示の4つで、申請人か代表者または代理人が記名押印します。登記の申請は書面でしなければならず、オンライン申請はその特例です。肢で突かれるのは、登記すべき事項に何を書くか、書面申請の方式、そして複数の申請書に書面をどう添えるかです。

商業登記法 第17条第2項

申請書には、次の事項を記載し、申請人又はその代表者(当該代表者が法人である場合にあつては、その職務を行うべき者)若しくは代理人が記名押印しなければならない。
一 申請人の氏名及び住所、申請人が会社であるときは、その商号及び本店並びに代表者の氏名又は名称及び住所(当該代表者が法人である場合にあつては、その職務を行うべき者の氏名及び住所を含む。)
二 代理人によつて申請するときは、その氏名及び住所
三 登記の事由
四 登記すべき事項
五 登記すべき事項につき官庁の許可を要するときは、許可書の到達した年月日
六 登録免許税の額及びこれにつき課税標準の金額があるときは、その金額
七 年月日
八 登記所の表示

一枚の申請書を代表者と司法書士が覗き込み、司法書士が欄を順に指す
申請書には商業登記法17条2項の8つの事項を記載し、登記すべき事項は区ごとに整理します
8つの記載事項登記すべき事項は区ごと電磁的記録で提供可申請書ごとに委任状

申請書は書面で作り、8つの事項を書いて記名押印します

商業登記法17条1項は登記の申請を書面でするものと定め、2項が記載事項を8つ列挙します。申請人が会社のときは商号と本店のほか代表者の氏名と住所を書き、代表者が法人なら職務を行うべき者の氏名と住所も書きます。記名押印は申請人かその代表者、または代理人がします。代表者が申請書に押印するときは登記所に提出している印鑑でなければなりません。令和3年2月15日施行の押印見直しで添付書面の多くは押印が審査の対象でなくなりましたが、申請書と委任状に届出印を押す定めは商業登記規則35条の2に残っています。

登記すべき事項には法律が登記事項とするものだけを書きます

登記すべき事項の欄には、会社法911条3項などが登記事項とする事項のうち、その申請で動くものを変更後の形で書きます。「株式の併合による変更の登記の申請書には,登記すべき事項として,変更後の資本金の額も,記載しなければならない」という肢は誤りで、株式の併合で発行済株式の総数は減りますが資本金の額は動きません。「監査法人である会計監査人の就任による変更の登記の申請書には,登記すべき事項として,当該監査法人の名称及び当該監査法人が定めた書類等備置場所を記載しなければならない」という肢も誤りです。書類等備置場所は会計参与の登記事項で、会計監査人については氏名または名称だけが登記事項です。

登記すべき事項は電磁的記録で提供でき、区ごとに整理します

商業登記法17条3項により、登記すべき事項を記録した電磁的記録を法務省令で定める方法で提供したときは、申請書にその事項を書かなくてよいとされます。書面申請でもCD-Rなどで登記すべき事項を提出でき、オンライン申請では申請情報に含めて送信する形です。商業登記規則35条が定めるのは、申請書を横書きとし、登記事項を区ごとに整理して記載し、2枚以上のときは綴り目に契印をすることです。登記の事由には「取締役の変更」のように何の登記かを記載し、登記すべき事項と対応させます。登記すべき事項に官庁の許可を要するときは許可書の到達した年月日も記載し、登記期間の起算を登記官が確かめられるようにします。

複数の申請書には、それぞれに代理権限証明書面を添えます

添付書面は申請書ごとに添える建前なので、管轄の異なる登記所に2通の申請書を出す本店移転では、両方に委任状が要ります。「本店を甲県所在のA登記所の管轄区域内から乙県所在のB登記所の管轄区域内に移転する本店移転の登記を代理人によって申請する場合には,A登記所宛ての申請書及びB登記所宛ての申請書のいずれにも,代理人の権限を証する書面を添付しなければならない」という肢は正しい肢です。反対に、実体法上の手続が会社の内部で完結しない登記には委任状以外の書面が要らないことがあります。「新株予約権の放棄による変更の登記の申請書には,当該登記を代理人により申請する場合におけるその権限を証する書面を除き,他の書面を添付することを要しない」という肢は正しい肢です。

商業登記規則 第35条第2項

申請書に記載すべき登記事項は、区ごとに整理して記載するものとする。

試験ではこう問われる

  1. 株式の併合や分割で資本金の額を登記すべき事項に含める肢
  2. 会計監査人と会計参与の登記事項(名称だけか、備置場所もか)をすり替える肢
  3. 本店移転や管轄が異なる同時申請で、委任状を一方の申請書だけに添えさせる肢
  4. 申請書への記名押印に登記所の届出印を要するか、添付書面の押印は要るかを問う肢
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