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登記識別情報の失効の申出とうきしきべつじょうほうのしっこうのもうしで

不動産登記 第2章 登記識別情報と本人確認 過去問で4肢

登記名義人やその相続人などが、通知を受けた登記識別情報を無効にするよう登記官に申し出る手続です。紛失や盗み見のおそれがあるときの防御で、誰が、どの方法で、何を添えて申し出るかが肢の軸です。

登記識別情報の失効の申出は、登記名義人またはその相続人その他の一般承継人が、通知を受けた登記識別情報について失効させる旨を登記官に申し出る手続です。登記識別情報を記載した書面を紛失したり、他人に見られたおそれがあるときに、不正に使われないよう先回りして無効にします。申出は不動産ごと、登記名義人ごとに定められた登記識別情報の単位で行い、失効させた後にその名義人が登記義務者となる申請では、登記識別情報を提供できない正当な理由があるものとして事前通知などの手続によります。登記識別情報の書面を紛失しただけなら必ず失効させなければならないわけではなく、写しなどで符号が分かれば有効証明で確かめてから決めることもできます。肢では、申出の主体、方法、添付書類が問われます。

不動産登記規則 第65条第1項

登記名義人又はその相続人その他の一般承継人は、登記官に対し、通知を受けた登記識別情報について失効の申出をすることができる。

窓口で書面に大きなバツ印の判が押され、金庫に封じられる場面
失効の申出は、通知を受けた登記識別情報を本人側から無効にする手続です
登記名義人か一般承継人電子でも書面でもできる書面なら印鑑証明書

電子でも書面でも申し出ることができます

失効の申出は、電子情報処理組織を使用する方法でも、申出情報を記載した書面を登記所に提出する方法でもできます。「不動産の登記識別情報を記載した書面を紛失した場合において、当該登記識別情報の不正利用を防止するために、登記識別情報の失効の申出の制度が設けられています。この申出は、電子情報処理組織を使用する方法によってすることができますか」に「はい」と答える肢は正しい肢です。申出情報には申出人の氏名と住所、不動産の表示、登記の目的や受付番号など、どの登記識別情報かを特定する事項を書きます。失効の申出には手数料はかかりません。申出があると登記官はその登記識別情報を失効させ、以後は有効証明も有効とはされません。

委任による代理人でもできます

失効の申出は本人だけでなく、委任による代理人によってすることもできます。「登記識別情報の失効の申出は、委任による代理人によってすることはできますか」に「はい」と答える肢は正しい肢です。代理人が申し出るときは代理権限を証する情報を提供します。申出人が法人なら会社法人等番号を提供するか代表者の資格を証する情報を添え、電子申出なら申出情報に電子署名をします。登記識別情報そのものを提供する必要はなく、失効させたい登記を特定できれば足ります。

書面で申し出るときは印鑑証明書を添えます

自然人である登記名義人が書面で失効の申出をするときは、申出情報に記名押印し、原則としてその印鑑証明書を添付します。申出書に公証人の認証を受けた場合などは省略できます。「自然人である登記名義人が、通知を受けた登記識別情報について、申出情報を記載した書面を登記所に提出する方法によって失効の申出をする場合には、当該登記名義人の印鑑に関する証明書を添付する必要がありますか」に「添付する必要はありません」と答える肢は誤りです。本人の意思で失効させることを確かめるためです。

失効させた情報は元に戻せません

失効の申出によって無効になった登記識別情報は、後から見つかっても復活しません。以後その名義人が登記義務者となる申請では、登記識別情報を提供できない正当な理由があるものとして、事前通知、資格者代理人の本人確認情報、公証人の認証のどれかによります。有効証明を請求しても、失効した旨の証明になるだけです。申し出る前に、本当に紛失したのか、他人に見られたおそれがあるのかを確かめてから決めます。

相続人は相続を証する情報を添えて申し出られます

登記名義人が死亡した後は、相続人その他の一般承継人が失効の申出をできます。このとき相続があったことを証する市町村長その他の公務員が職務上作成した情報を提供しますが、法定相続情報一覧図の写しをこれに代えることができます。被相続人の一覧図の写しを提供して失効の申出をすることはできない、という肢は誤りです。

不動産登記規則 第65条第2項

前項の申出は、次に掲げる事項を内容とする情報(以下この条において「申出情報」という。)を登記所に提供してしなければならない。
一 申出人の氏名又は名称及び住所
二 申出人が法人であるときは、その代表者の氏名
三 代理人によって申出をするときは、当該代理人の氏名又は名称及び住所並びに代理人が法人であるときはその代表者の氏名
四 申出人が登記名義人の相続人その他の一般承継人であるときは、その旨及び登記名義人の氏名又は名称及び住所
五 当該登記識別情報に係る登記に関する次に掲げる事項
 イ 不動産所在事項又は不動産番号
 ロ 登記の目的
 ハ 申請の受付の年月日及び受付番号
 ニ 次項第一号に掲げる方法により申出をするときは、甲区又は乙区の別

試験ではこう問われる

  1. 失効の申出は電子でできるか(できる)
  2. 委任による代理人が申し出ることはできるか(できる)
  3. 書面で申し出るとき印鑑証明書は要るか(要る)
  4. 相続人は何を添えて申し出るか(相続を証する情報。一覧図の写しでも可)

この用語が問われた肢

R3 問25 ア正しい

【問】不動産の登記識別情報を記載した書面を紛失した場合において,当該登記識別情報の不正利用を防止するために,登記識別情報の失効の申出の制度が設けられています。この申出は,電子情報処理組織を使用する方法によってすることができますか。 はい。電子情報処理組織を使用する方法によってすることができます。

R3 問25 イ正しい

【問】登記識別情報の失効の申出は,委任による代理人によってすることはできますか。 はい。委任による代理人によってすることができます。

R3 問25 ウ誤り

【問】では,自然人である登記名義人が,通知を受けた登記識別情報について,申出情報を記載した書面を登記所に提出する方法によって失効の申出をする場合には,当該登記名義人の印鑑に関する証明書を添付する必要がありますか。 添付する必要はありません。

解説と関連先例は肢別演習で読めます。

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