登記識別情報の再発行はできないとうきしきべつじょうほうのさいはっこうはできない
登記識別情報は登記完了時に一度だけ通知され、失念や紛失をしても再び通知されることはありません。使えなくなったときの代替手段が有効証明・失効の申出・提供できない場合の手続である点が肢の軸です。
登記識別情報の再発行はできないというのは、登記識別情報が登記の完了時に一度だけ登記名義人となった申請人へ通知され、その後は誰にも再通知されないことをいいます。本人しか知らないことで真正を担保する仕組みなので、控えを登記所が渡し直せば意味がなくなるからです。失念や紛失をしても、通知書の再交付や再通知は制度上ありません。代わりに、有効かどうかを確かめる有効証明、不正利用を止める失効の申出、申請のときの代替手続の三つが用意されています。肢では、再発行できるとする肢が誤りとして、代替手続の中身が正しい肢として出ます。
不動産登記法 第21条(登記識別情報の通知)
登記官は、その登記をすることによって申請人自らが登記名義人となる場合において、当該登記を完了したときは、法務省令で定めるところにより、速やかに、当該申請人に対し、当該登記に係る登記識別情報を通知しなければならない。ただし、当該申請人があらかじめ登記識別情報の通知を希望しない旨の申出をした場合その他の法務省令で定める場合は、この限りでない。

通知は一度だけで、再通知の制度はありません
登記官が通知するのは登記完了時の一回で、後から同じ登記識別情報を再度通知する制度はありません。電子申請で送信可能になった時から30日以内に取得しなかった場合や、書面申請で3か月以内に受け取らなかった場合は、登記官がその登記識別情報や通知書を廃棄できます。廃棄された後に受け取ることもできません。紛失や失念を理由に登記所が書面を作り直すことはなく、登記官の側にも「もう一度渡す」という手続はありません。秘匿部分の不良で読み取れないといった登記所側の事情による再作成は別に扱われます。登記済証の時代も再発行はなく、この点は新旧で共通で、不動産ごと名義人ごとに定められた登記識別情報のそれぞれについて再発行がないことになります。
電子申請ではダウンロードが一度きりの受取です
電子申請で登記名義人となった申請人には、登記識別情報は登記所のシステムから取得する方法で通知されます。申出があれば書面で受け取ることもできます。送信可能になった時から30日以内に取得しなかったときは通知されず、登記官はその登記識別情報を廃棄できます。書面申請で通知書を3か月以内に受け取らなかった場合と同じ扱いです。どちらも「もう一度」はないので、受取の期限を申請人に伝えておくことが代理人の仕事になります。
紛失しても登記の申請はできます
登記識別情報を提供できないことに正当な理由があれば申請は受け付けられ、事前通知、資格者代理人の本人確認情報、公証人の認証のどれかで本人であることを担保します。紛失したから登記ができない、ということにはなりません。登記義務者の印鑑証明書など他の添付情報は通常どおり要ります。
不正利用が心配なら失効の申出をします
通知書を紛失して他人に見られたおそれがあるときは、登記名義人やその相続人が失効の申出をして、その登記識別情報を無効にできます。失効させれば、以後その情報を使った申請はできなくなり、本人も提供できない場合の手続によることになります。符号の写しがあって有効かどうか分からないときは、有効証明を請求して確かめます。
再発行できない代わりに三つの制度が用意されています
登記識別情報を失っても困らないように、制度は三方向から支えています。まず有効証明で、手元の情報が本物で失効していないかを確かめられます。次に失効の申出で、他人に知られたおそれがある情報を無効にできます。そして提供できない場合の手続で、事前通知・本人確認情報・公証人認証のどれかを使えば登記自体は申請できます。「再発行してもらえばよい」という発想の肢は誤りで、正しい肢はこの三つのどれかを述べています。
不動産登記規則 第64条第3項登記官は、第一項第二号に規定する場合には同号に規定する登記識別情報を、同項第三号に規定する場合には同号に規定する登記識別情報を記載した書面を廃棄することができる。
試験ではこう問われる
- 登記識別情報を紛失したとき再発行を請求できるか(できない)
- 期限内に受け取らなかった登記識別情報はどうなるか(登記官が廃棄できる)
- 紛失後に登記義務者として申請するにはどうするか(事前通知・本人確認情報・公証人認証のどれか)
- 不正利用を防ぐ手段は何か(失効の申出)
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