目的変更もくてきへんこう
定款に定めた会社の目的を追加・削除・修正し、目的の変更の登記を申請することです。一部だけ変えても変更後の目的の全部を登記すべき事項として書くこと、登録免許税の区分、許認可との関係で肢が作られます。
目的変更は、定款の絶対的記載事項である目的を株主総会の特別決議で変更し、会社法911条3項1号の登記事項である目的の変更の登記を申請することです。事業を広げるときの追加、やめるときの削除、表現を改める修正のどれも定款変更であり、変更から2週間以内に登記します。登記官は目的の適法性・営利性・明確性を審査しますが、許認可の有無や具体性は審査しません。肢で突かれるのは、登記すべき事項の書き方と、登録免許税の扱いです。
会社法 第911条第3項第1号目的

目的の追加・削除・修正はどれも定款変更の特別決議です
目的は定款の絶対的記載事項なので、一つの事業を追加するだけでも株主総会の特別決議による定款変更が要ります。取締役会で決められる定款変更は株式分割に伴う発行可能株式総数の増加などに限られ、目的はその例外に入りません。決議で将来の日を効力発生日と定めたときはその日に変更の効力が生じ、登記期間もその日から数えます。申請書には株主総会議事録と株主リストを添付し、変更後の定款そのものは添付しません。
登記すべき事項には変更後の目的の全部を書きます
目的の登記は複数の号を並べた一つの登記事項なので、一部を追加や削除しただけでも、申請書の登記すべき事項には変更後の目的を全部書きます。変更した号だけを書くと、登記官は変更後の目的がどうなるか確定できません。登記記録では従前の目的に抹消する記号が付き、変更後の目的が新しく記録されます。削除した事業に関する許認可を失っても、登記所に届け出る義務はありません。
登録免許税は3万円で、同じ区分の登記とは合算しません
目的変更の登記は登記事項の変更として申請1件につき3万円の区分です。商号変更、公告方法の変更など同じ区分の登記を一の申請書で申請しても、合計は3万円のままです。役員変更は別の区分で、資本金1億円以下なら1万円、超えれば3万円を加えます。本店移転や支店設置のように区分が違う登記と一緒に申請するときは、区分ごとの税額を合算します。目的の変更と同時に株式の発行をするときは、増加した資本金の額の1000分の7で最低3万円の増資分に、目的変更の3万円を足します。
許認可は登記の要件ではなく、証明書の添付も要りません
許認可が必要な事業を目的に加えるときでも、登記の申請に許認可を受けたことを証する書面は要りません。登記官は目的が法令に反しないか、営利性があるか、意味が明確かを審査するだけで、具体性は平成18年の会社法施行以降は審査されません。許認可の取得は事業を始める側の要件で、登記はその前にできます。目的の記載に法令上使えない語や明らかに違法な事業が含まれるときは、登記すべき事項に無効の原因があるものとして却下されます。
会社法 第466条株式会社は、その成立後、株主総会の決議によって、定款を変更することができる。
試験ではこう問われる
- 目的を一つ追加するだけでも必要な決議は何か(株主総会の特別決議)
- 一部変更のとき登記すべき事項に何を書くか(変更後の目的の全部)
- 目的変更と商号変更を一の申請書で出すと登録免許税はいくらか(3万円。役員変更は別区分で加算)
- 許認可が要る事業を目的に加えるとき許認可の証明は要るか(要らない)
- 登記官が審査するのは何か(適法性・営利性・明確性。具体性は審査しない)
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