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司法書士会への入会と退会しほうしょしかいへのにゅうかいとたいかい

司法書士法 第3章 司法書士法人と司法書士会 過去問で4肢

司法書士会への入会は、司法書士が登録又は変更の登録の申請と同時に手続をとり、その登録の時に会員となるもので(57条)、司法書士法人は成立の時に主たる事務所の所在地の会の会員となります(58条1項)。試験では、司法書士会に入会している司法書士でなければ業務を行えない(73条1項)ので、退会して他の会に入会していない者は業務を続けられないことが問われています。

司法書士会への入会は、登録の手続と一体になっています。登録の申請又は変更の登録の申請をする者は、申請と同時に、申請を経由する司法書士会に入会する手続をとり(57条1項)、登録の時に会員となります(同条2項)。変更の登録を受けた司法書士は、その時に従前の会を退会します(同条3項)。

登録済みバッジの司法書士の事務所で、A会退会の紙と空のB会の額、登記申請書に×印
司法書士会に入会していない司法書士は、登録を受けていても業務を行えません
入会していないと業務不可登録だけでは足りない違反は刑事罰
司法書士法 第57条第2項

前項の規定により入会の手続をとつた者は、当該登録又は変更の登録の時に、当該司法書士会の会員となる。

入会の手続をとらない者は、登録も変更の登録も拒否されます

登録の申請をした者が57条1項の入会の手続をとらないときは、連合会は登録を拒否しなければなりません(10条1項1号)。変更の登録の申請をした者が入会の手続をとっていないときも、連合会は変更の登録を拒否しなければなりません(13条3項)。入会と退会に関する規定(入会金その他の入会についての特別の負担に関するものを含む)は、司法書士会の会則の記載事項です(53条6号)。登録と入会が一体として扱われるので、司法書士名簿に登録された司法書士は、いずれかの司法書士会の会員として業務を始めることになります。

司法書士法 第10条第1項第1号

第五十七条第一項の規定による入会の手続をとらないとき。

司法書士会に入会していない司法書士は、司法書士の業務を行えません

73条1項は、司法書士会に入会している司法書士又は司法書士法人でない者は、3条1項1号から5号までの業務を行ってはならないと定めています。登録を受けていても、所属する会を退会し他の会に入会していない者は、業務を行えません。「司法書士の登録を受けている者は,所属する司法書士会を退会し,他の司法書士会に入会していない場合には,引き続き司法書士の業務を行うことはできない」という肢(R2 午後 問8 エ)は正しい記述です。違反すると1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処せられます(78条1項)。

司法書士法 第73条第1項

司法書士会に入会している司法書士又は司法書士法人でない者(協会を除く。)は、第三条第一項第一号から第五号までに規定する業務を行つてはならない。ただし、他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

司法書士法人は、成立の時に主たる事務所の所在地の会の会員となります

58条1項により、法人は成立の時、つまり主たる事務所の所在地で設立の登記をした時に、主たる事務所の所在地の司法書士会の会員となります。「司法書士法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによって、当該所在地の司法書士会の会員となる」という肢(R6 午後 問8 オ)は正しい記述です。管轄区域外に従たる事務所を設けたときは、主たる事務所の所在地でその登記をした時に、その従たる事務所の地の会の会員にもなります(58条4項)。清算の結了の時又は破産手続開始の決定を受けた時に、すべての会を退会します(同条2項)。

法人は清算の結了や破産で退会し、事務所の移転・廃止でも会員の資格が動きます

司法書士法人は、清算の結了の時又は破産手続開始の決定を受けた時に、所属するすべての司法書士会を退会します(58条2項)。清算人は、清算が結了したときは、清算結了の登記後速やかに、登記事項証明書を添えて主たる事務所の所在地の司法書士会と連合会に届け出ます(58条3項)。事務所の移転又は廃止によりある管轄区域内に事務所を有しなくなったときは、旧所在地(従たる事務所のときは主たる事務所の所在地)でその旨の登記をした時に、その管轄区域内の会を退会し(58条5項)、退会の日から2週間以内にその会と連合会に届け出ます(58条7項)。個人は登録と変更の登録、法人は成立・登記・清算結了・破産が、会員の資格が動く時点です。

司法書士法人の建物から清算の結了・破産・事務所の移転廃止の三本の矢印が伸び、退会の範囲を示す黒板
司法書士法人は清算の結了や破産手続開始の決定ですべての司法書士会を退会し、事務所の移転・廃止ではその地の会を退会します
清算結了で全部退会破産でも全部退会移転・廃止はその地の会登記の時に退会
司法書士法 第58条第2項

司法書士法人は、その清算の結了の時又は破産手続開始の決定を受けた時に、所属するすべての司法書士会を退会する。

司法書士・司法書士法人でない者は、紛らわしい名称も使えません

73条3項から5項までは、司法書士でない者が司法書士又はこれに紛らわしい名称を用いること、司法書士法人でない者が司法書士法人又はこれに紛らわしい名称を用いること、協会でない者が公共嘱託登記司法書士協会又はこれに紛らわしい名称を用いることを禁じ、違反した者は100万円以下の罰金に処せられます(79条)。また、司法書士会は、入会し又は退会した司法書士の氏名・住所・事務所・登録番号を、会の事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長に通知します(施行規則40条本文)。登録に伴う入会と、所属する司法書士会の変更の登録に伴う入会・退会は、この通知の対象から除かれています(同条ただし書)。

司法書士法 第73条第3項

司法書士でない者は、司法書士又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。

試験ではこう問われる

  1. 所属する司法書士会を退会し他の会に入会していない者は、引き続き業務を行えない(73条1項。R2 午後 問8 エ ○)
  2. 法人は、主たる事務所の所在地で設立の登記をすることで、その地の司法書士会の会員となる(58条1項。R6 午後 問8 オ ○)
  3. 法人は、その成立の時に、主たる事務所の所在地の司法書士会の会員となる(58条1項。H28 午後 問8 ア ○・出題当時)
  4. 法人は、清算の結了の時又は破産手続開始の決定を受けた時に、所属するすべての司法書士会を退会する(58条2項)
  5. 司法書士でない者が司法書士又は紛らわしい名称を用いると100万円以下の罰金(73条3項・79条1号)
  6. 登録の申請と同時に入会の手続をとり、登録の時に会員となる(57条1項・2項)

この用語が問われた肢

R6 問8 オ正しい

司法書士法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによって、当該所在地の司法書士会の会員となる。

R2 問8 エ正しい

司法書士の登録を受けている者は,所属する司法書士会を退会し,他の司法書士会に入会していない場合には,引き続き司法書士の業務を行うことはできない。

解説と関連先例は肢別演習で読めます。

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