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担保仮登記たんぽかりとうき

不動産登記 第9章 仮登記と処分制限 過去問で8肢

仮登記担保契約に基づく所有権移転の請求権を保全する仮登記で、仮登記担保契約に関する法律がこの名で呼びます。競売との関係、請求権の差押え、複数物件の申請が肢で突かれます。

担保仮登記は、仮登記担保契約に基づいて債権者が取得する所有権移転の請求権を保全する仮登記で、仮登記担保契約に関する法律がこの名で呼びます。登記の形は代物弁済の予約を原因とする所有権移転請求権の仮登記や、停止条件付代物弁済契約を原因とする条件付所有権移転仮登記で、不動産登記法105条2号の仮登記と変わりません。登記記録には担保のための仮登記である旨は表れず、法が金銭債務を担保する仮登記として扱うことで、競売や差押えの場面で抵当権に近い地位を与えています。肢では、競売が始まったときの扱い、請求権を差し押さえられるか、複数の不動産の仮登記を一括申請できるかが突かれます。

不動産登記法 第105条第1項第2号

第三条各号に掲げる権利の設定、移転、変更又は消滅に関して請求権(始期付き又は停止条件付きのものその他将来確定することが見込まれるものを含む。)を保全しようとするとき。

金貸しが借用書と引き換えに仮の印のある帳簿の行を指さし、奥の競売の台に同じ家の模型が載り、金貸しが列の先頭で配当の袋を受け取っている
担保仮登記は仮登記担保契約を保全する2号仮登記で、競売では抵当権者とみなされます
登記の形は普通の2号仮登記競売では仮登記の順位の抵当権者請求権も差押えの対象

登記の形は普通の2号仮登記と同じです

担保仮登記は、登記の目的を「所有権移転請求権仮登記」、原因を「年月日代物弁済予約」とする2号仮登記です。停止条件付代物弁済契約なら「条件付所有権移転仮登記」で、原因は「年月日代物弁済(条件 年月日金銭消費貸借の債務不履行)」のように条件を添えます。登記官は担保目的かどうかを審査せず、仮登記担保契約に関する法律の適用は本登記の申請や競売の場面で問題になります。

競売では担保仮登記の権利者は抵当権者とみなされます

担保仮登記がされた不動産について強制競売や担保権の実行としての競売が開始されると、担保仮登記の権利者はその仮登記の順位の抵当権者とみなされ、配当を受けます。清算金の支払の前、または清算金がないときは清算期間の経過前に競売の申立てがあったときは、仮登記に基づく本登記の請求はできません。担保仮登記の権利者は、債権の届出をして配当で回収する立場に切り替わります。売却がされれば、担保仮登記は抵当権と同じく消滅し、嘱託で抹消されます。

担保仮登記の請求権も差押えの対象になります

担保仮登記で保全された所有権移転の請求権は、債権者の財産として換価できるので、滞納処分や強制執行で差し押さえられます。「土地に代物弁済予約を登記原因とする所有権移転請求権の保全の仮登記がされている場合において,当該所有権移転請求権について,滞納処分による差押えの登記の嘱託をすることはできない」という肢は誤りです。差押えの登記は仮登記に付記してされ、請求権の処分を制限します。

本登記には清算期間の経過を示す原因日付が要ります

担保仮登記に基づく本登記は、清算金の見積額の通知が到達してから2か月の清算期間が経過した後の日を原因日付として申請します。登記実務では、代物弁済の予約を原因とする仮登記の本登記は、原因日付が仮登記の原因日付から2か月を経過した後でなければ受理されないと扱われています。非金銭債務を担保する代物弁済の予約には法の適用がなく、「非金銭債務を担保するためにされたものであることを証する情報を提供すれば,登記原因の日付が仮登記原因の日付として登記されている日から2か月の期間の経過後の日でなくても,することができる」という肢は正しい肢です。

登記義務者が違う不動産の担保仮登記は別々に申請します

複数の不動産を担保に取るとき、所有者が同じで原因も同じなら一つの申請情報で仮登記を申請できます。所有者が違えば登記義務者が違うので、一括はできません。「A所有の甲土地及びB所有の乙土地について,Cを仮登記の登記権利者とし,代物弁済の予約を仮登記原因とする所有権移転請求権の仮登記は,一の申請情報によって申請することができる」という肢は誤りです。担保仮登記は所有権を目的とする仮登記なので、抵当権の共同担保のような共同担保目録も作られません。

不動産登記法 第106条

(仮登記に基づく本登記の順位)
仮登記に基づいて本登記(仮登記がされた後、これと同一の不動産についてされる同一の権利についての権利に関する登記であって、当該不動産に係る登記記録に当該仮登記に基づく登記であることが記録されているものをいう。以下同じ。)をした場合は、当該本登記の順位は、当該仮登記の順位による。

試験ではこう問われる

  1. 担保仮登記の登記の目的と原因はどう書くか(所有権移転請求権仮登記・年月日代物弁済予約)
  2. 競売が開始されたとき担保仮登記の権利者はどう扱われるか(抵当権者とみなされ配当を受ける。清算金の弁済前の申立てなら本登記は請求できない)
  3. 担保仮登記の請求権を滞納処分で差し押さえられるか(差し押さえられる)
  4. 担保仮登記の本登記の原因日付に制約があるか(仮登記の原因日付から2か月経過後。非金銭債務なら不要)
  5. 所有者が違う二筆の担保仮登記を一の申請情報でできるか(できない)
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