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登記期間(2週間)とうききかん

商業登記 第3章 登記期間と登記の効力 過去問で1肢

登記すべき事項に変更が生じた日から、本店の所在地で変更の登記をしなければならない2週間の期間です。起算日のすり替え、払込期間や新株予約権の行使の例外、期間を過ぎても申請できることが肢で突かれます。

登記期間は、会社法915条1項により、登記すべき事項に変更が生じたときに2週間以内に本店の所在地で変更の登記をしなければならない期間です。設立の登記は、発起設立なら会社法911条1項の調査終了日と発起人が定めた日の遅い日から、募集設立なら同条2項の創立総会終結日などのうち最も遅い日から2週間以内です。登記は会社法908条1項の公示の仕組みなので、変更から公示までの空白を短くするために期間を区切っています。期間を守らなくても登記の申請は受理され、代わりに会社法976条1号の過料が代表者に科されます。肢で突かれるのは、起算日がいつか、例外的に末日や月末から数える登記はどれか、期間経過後の申請の可否です。

会社法 第915条第1項

会社において第九百十一条第三項各号又は前三条各号に掲げる事項に変更が生じたときは、二週間以内に、その本店の所在地において、変更の登記をしなければならない。

新任の取締役と握手する社長の頭上に、二週間分が囲まれたカレンダーと砂時計。登記所へ急ぐ社員
登記すべき事項に変更が生じた日から2週間以内に本店の所在地で変更の登記をします
起算日は効力発生日・初日不算入払込期間は末日から新株予約権の行使は月末から過ぎても申請できる

起算日は変更が生じた日で、初日を算入せず翌日から数えます

登記期間の起算点は登記すべき事項に変更が生じた日、すなわち効力発生日です。役員の就任なら選任決議と就任承諾がそろった日、本店移転なら現実に移転した日、定款変更なら株主総会の決議で定めた効力発生日です。期間の計算は民法140条により初日を算入しないのが原則で、変更の日の翌日から数えて14日目が末日です(効力発生が午前零時からなら初日を算入します)。末日が土日祝日や年末年始なら、行政機関の休日に関する法律2条により次の開庁日まで延びます。官庁の許可を要する事項は、会社法910条により許可書が到達した日から起算します。

設立の登記は調査終了日か発起人が定めた日の遅い方から2週間です

発起設立の登記は、会社法911条1項により、設立時取締役の調査が終了した日と発起人が定めた日のいずれか遅い日から2週間以内です。指名委員会等設置会社なら設立時代表執行役が調査の通知を受けた日に読み替えます。募集設立では同条2項により創立総会の終結の日などから2週間です。一般社団法人も同じ型で、「設立しようとする一般社団法人が監事設置一般社団法人であるときは,その設立の登記は,その主たる事務所の所在地において,設立時理事及び設立時監事の設立手続の調査が終了した日又は設立時社員が定めた日のいずれか遅い日から2週間以内にしなければならない」という肢は正しい肢です。設立の登記は会社法49条により会社が成立する効力要件なので、期間を過ぎても登記しなければ会社は成立しません。

払込期間と新株予約権の行使には末日・月末から数える例外があります

募集株式の発行で払込期日ではなく払込期間を定めたときは、会社法915条2項により、期間の末日現在で末日から2週間以内に登記すれば足ります。期間中に引受人が全員払い込んだからといって初日から数える必要はなく、末日の前に登記を申請することもできます。新株予約権の行使による変更の登記と、対価として他の株式を交付する定めがある取得請求権付株式の取得請求による変更の登記は、同条3項により毎月末日現在で末日から2週間以内です。月に何度も行使があっても月末でまとめて1回申請すればよい仕組みで、登記すべき事項には月末時点の発行済株式の総数と資本金の額のほか、減った新株予約権の数なども記載します。

期間を過ぎても申請はでき、過料の対象になるだけです

登記期間は申請の有効期間ではなく、守らなかった場合の制裁は会社法976条1号の過料です。「役員に変更が生じた場合において、変更の日から2週間の登記期間を経過したときは、その登記を申請することができない」という肢は誤りです。登記官は期間経過を理由に申請を却下できず、商業登記法24条の却下事由にも期間経過は挙がっていません。期間経過を理由に補正を求められることもなく、遅れた理由を書面で説明する必要もありません。登記官は商業登記規則118条により過料に処すべき者を知ったときは裁判所に通知し、裁判所が過料を科します。

本店の所在地だけで登記し、支店所在地の登記期間はなくなりました

令和4年9月1日に支店の所在地における登記の制度が廃止され、支店所在地での登記期間も消えました。廃止前は支店所在地でも、設立時の支店は設立登記から2週間以内、成立後の支店は設置から3週間以内、変更は変更から3週間以内に登記する定めがありました。現在は会社法915条1項のとおり本店の所在地で登記すれば足ります。本店を他の登記所の管轄区域内に移すときは、商業登記法51条により旧所在地を経由して新所在地の登記も同時に申請するので、2週間の起算点は移転の日で共通です。登記期間を数える場面で支店所在地の3週間が出てきたら、廃止前の知識です。

会社法 第911条第1項

株式会社の設立の登記は、その本店の所在地において、次に掲げる日のいずれか遅い日から二週間以内にしなければならない。
一 第四十六条第一項の規定による調査が終了した日(設立しようとする株式会社が指名委員会等設置会社である場合にあっては、設立時代表執行役が同条第三項の規定による通知を受けた日)
二 発起人が定めた日

試験ではこう問われる

  1. 登記期間の起算日はいつか(変更の効力が生じた日。初日不算入)
  2. 設立の登記の起算日はどの日か(調査終了日と発起人が定めた日の遅い方。募集設立は創立総会終結日など)
  3. 払込期間を定めた募集株式の発行の登記期間はいつから数えるか(末日から2週間)
  4. 新株予約権の行使による変更の登記はいつまでか(月末現在で月末から2週間)
  5. 登記期間を過ぎると登記を申請できないか(できる。過料の対象になるだけ)
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