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存続期間・解散事由の定めそんぞくきかんかいさんじゆうのさだめ

商業登記 第10章 本店・商号・目的の変更 過去問で7肢

定款で会社の存続期間や解散の事由を定めたときに登記する事項と、その満了や発生で解散したときの登記、継続の登記です。定めの設定・廃止に登記が要ること、満了後の継続には解散と清算人の登記が先に要ることで肢が作られます。

存続期間・解散事由の定めは、定款で会社が存続する期間や、一定の事由が生じたら解散する旨を定めたもので、会社法911条3項4号によって定めがあるときに限って登記されます。存続期間の満了と定款で定めた解散事由の発生は471条の解散事由なので、その時点で会社は当然に解散し、解散の登記と清算人の登記を申請します。定めを設けるのも廃止するのも定款変更で、登記事項が動くので変更の登記が要ります。肢で突かれるのは、満了後の継続の順序と、定めの変更に登記が要るかです。

会社法 第911条第3項第4号

株式会社の存続期間又は解散の事由についての定款の定めがあるときは、その定め

建物の前に大きな砂時計が置かれ砂が落ちきっている。代表者が帳簿を抱えた職員のところへ歩き、後ろで株主が長机に座り直す
存続期間や解散事由の定めは定款にあるときだけ登記され、満了すると解散と清算人の登記をしてから継続できます
定めがあるときだけ登記満了で当然に解散・申請で登記継続は解散と清算人の登記の後持分会社は不同意社員の退社登記

定めがあるときだけ登記し、設定も廃止も変更の登記をします

存続期間や解散の事由は定款の相対的記載事項で、定めがなければ登記簿に何も載りません。定めを新しく設けるとき、期間を延ばすとき、定めを廃止するときは、いずれも株主総会の特別決議による定款変更と変更の登記が要ります。「存続期間についての定款の定めを廃止したときは,存続期間の廃止による変更の登記を申請しなければならない」という一般社団法人の肢は正しい肢で、株式会社でも同じです。登記すべき事項には「存続期間 会社成立の日から満10年」「解散の事由 〜の完成」のように定めの内容をそのまま記載します。

満了や事由の発生で当然に解散し、解散と清算人の登記を申請します

存続期間が満了したとき、または定款で定めた解散の事由が発生したときは、株主総会の決議を経ずに会社は解散します。解散の登記は会社が申請し、登記官が職権でするものではありません。清算人は定款の定めや株主総会の選任がなければ取締役がなり、解散の登記と最初の清算人の登記を併せて申請します。解散の登記をしないまま放置しても解散の効力は生じており、登記簿上は存続期間の満了が読み取れるので、「登記簿に記録されている存続期間が満了しているにもかかわらず,解散の登記をしていない会社の代表者事項証明書は,交付を受けることができません」と答える肢は正しい肢です。

継続は清算結了までできますが、解散と清算人の登記が先です

存続期間の満了や解散事由の発生で解散した会社は、清算が結了するまでの間、株主総会の特別決議で継続できます。継続の登記は解散の登記を前提にするので、満了の直後に継続を決議しても、解散の登記と清算人の登記をした後でなければ申請できません。「定款で定めた存続期間の満了により解散した株式会社が当該存続期間の満了後直ちに当該株式会社を継続する旨の株主総会の決議をしたときは、解散及び清算人の登記をした後でなければ当該株式会社の継続の登記の申請をすることができない」という肢は正しい肢です。継続の登記では、存続期間の定めの廃止または変更の登記も併せて申請し、取締役などの就任の登記もします。

持分会社の継続では同意しない社員の退社の登記をします

合名会社や合資会社が存続期間の満了で解散したときは、社員の全部または一部の同意で継続できます。一部の同意で継続したときは、同意しなかった社員は継続の時に退社したものとみなされ、その退社の登記を申請します。「定款で定めた存続期間の満了によって解散した合名会社が,社員の一部の同意によって継続する場合は,当該合名会社を継続することについて同意しなかった社員については,社員の退社による変更の登記を申請しなければならない」という肢は正しい肢です。株式会社の継続は株主総会の決議なので、反対した株主が株主でなくなることはありません。

会社法 第473条

(株式会社の継続)
株式会社は、第四百七十一条第一号から第三号までに掲げる事由によって解散した場合(前条第一項の規定により解散したものとみなされた場合を含む。)には、次章の規定による清算が結了するまで(同項の規定により解散したものとみなされた場合にあっては、解散したものとみなされた後三年以内に限る。)、株主総会の決議によって、株式会社を継続することができる。

試験ではこう問われる

  1. 存続期間の定めは常に登記するか(定めがあるときだけ)
  2. 存続期間の定めを廃止したとき登記は要るか(要る)
  3. 存続期間が満了したとき解散の登記は誰がするか(会社が申請。職権ではない)
  4. 満了直後に継続を決議したときすぐ継続の登記ができるか(できない。解散と清算人の登記が先)
  5. 合名会社が一部の社員の同意で継続したとき何を登記するか(同意しなかった社員の退社)

この用語が問われた肢

R2 問28 ア正しい

【問】何人も,手数料を納付して,登記簿に記録されている事項を証明した書面の交付を受けることができる制度があります。例外として,登記簿に記録されている事項を証明した書面の交付を受けることができない場合はありますか。 例えば,登記簿に記録されている存続期間が満了しているにもかかわらず,解散の登記をしていない会社の代表者事項証明書は,交付を受けることができません。

R8 問33 ア正しい

定款で定めた存続期間の満了により解散した株式会社が当該存続期間の満了後直ちに当該株式会社を継続する旨の株主総会の決議をしたときは、解散及び清算人の登記をした後でなければ当該株式会社の継続の登記の申請をすることができない。

R8 問33 オ正しい

定款で定めた存続期間の満了によって解散した合名会社が、社員の一部の同意によって継続する場合には、当該合名会社を継続することにつき同意しなかった社員について、社員の退社による変更の登記を申請しなければならない。

解説と関連先例は肢別演習で読めます。

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