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会計監査人の資格と証明かいけいかんさにんのしかく

商業登記 第1章 商業登記の骨格と申請書 過去問で5肢

会計監査人は公認会計士か監査法人でなければならず、就任の登記には就任承諾書と資格を証する書面を添付します。みなし再任でも証明が要ること、登記事項が氏名または名称だけであることが肢で突かれます。

会計監査人の資格と証明は、会社法337条1項が会計監査人を公認会計士または監査法人に限っていることを指します。商業登記法54条2項はその就任の登記に資格を証する書面を添付させる定めです。会計監査人が法人なら登記事項証明書を、個人なら公認会計士であることを証する書面を就任承諾書と併せて添付します。登記事項は会計監査人設置会社である旨と氏名または名称で、任期は選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までです。肢で突かれるのは、みなし再任のときの添付書面、登記事項の範囲、解任や退任の添付書面です。

商業登記法 第54条第2項

会計参与又は会計監査人の就任による変更の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
一 就任を承諾したことを証する書面
二 これらの者が法人であるときは、当該法人の登記事項証明書。ただし、当該登記所の管轄区域内に当該法人の主たる事務所がある場合を除く。
三 これらの者が法人でないときは、会計参与にあつては会社法第三百三十三条第一項に規定する者であること、会計監査人にあつては同法第三百三十七条第一項に規定する者であることを証する書面

会計帳簿を抱えた会計士が窓口で資格の証書を見せ、代表者が就任の書面を差し出す
会計監査人は公認会計士か監査法人に限られ、就任の登記には資格を証する書面を添付します
公認会計士か監査法人法人なら登記事項証明書再任とみなされても証明は要る就任承諾書

会計監査人は公認会計士か監査法人に限られます

会社法337条1項により、会計監査人は公認会計士または監査法人でなければなりません。登記事項は会計監査人設置会社である旨と会計監査人の氏名または名称で、監査法人のときも名称だけです。「監査法人である会計監査人の就任による変更の登記の申請書には,登記すべき事項として,当該監査法人の名称及び当該監査法人が定めた書類等備置場所を記載しなければならない」という肢は誤りです。書類等備置場所が登記事項になるのは会計参与で、会計監査人にはありません。

就任の登記には承諾書と資格を証する書面を添付します

商業登記法54条2項は、会計参与または会計監査人の就任による変更の登記の申請書に就任承諾書を添付させます。併せて、法人なら登記事項証明書、法人でなければ資格を有する者であることを証する書面が要ります。登記事項証明書は申請書に会社法人等番号を記載すれば省略でき、同じ登記所の管轄区域内に主たる事務所があるときは要りません。公認会計士であることを証する書面は、日本公認会計士協会の発行する登録の証明書が使われます。設立の登記で設立時会計監査人を選任したときも、商業登記法47条2項11号により同じ書面を添付します。

みなし再任の重任でも資格を証する書面は要ります

会社法338条2項により、会計監査人は定時株主総会で別段の決議がされなければ再任されたものとみなされます。重任の登記は要り、「公認会計士である会計監査人の重任による変更の登記の申請書には,当該会計監査人が選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会において別段の決議がされなかったことにより当該株主総会において再任されたものとみなされた場合であっても,公認会計士であることを証する書面を添付しなければならない」という肢は正しい肢です。再任の時点で資格を有することを改めて示す必要があるためです。みなし再任では就任承諾書は要らず、別段の決議がされなかった定時株主総会の議事録と資格を証する書面を添付し、決議がないので株主リストも要りません。

解任や退任の添付書面は、解任した機関で変わります

監査役会が会計監査人を解任したときは、会社法340条により監査役全員の同意が要件で、「監査役会が会計監査人を解任した場合にする会計監査人の解任による変更の登記の申請書には,監査役の全員の同意があったことを証する書面を添付しなければならない」という肢は正しい肢です。株主総会で解任したときは議事録を添付し、「監査役が当該株主総会の議案の内容を決定したことを証する書面を添付しなければならない」という肢は誤りで、議案の決定を証する書面は要りません。一時会計監査人の職務を行うべき者は会計監査人が欠けた後に選任するもので、「唯一の会計監査人が資格喪失により退任する前に,監査役会の決議によって一時会計監査人の職務を行うべき者を選任した場合には,当該監査役会の議事録を添付して,一時会計監査人の職務を行うべき者の就任による変更の登記の申請をすることができる」という肢は誤りです。

会社法 第337条第1項

会計監査人は、公認会計士又は監査法人でなければならない。

試験ではこう問われる

  1. 監査法人の名称のほかに書類等備置場所を登記事項とする肢
  2. みなし再任の重任で公認会計士であることを証する書面を省けるかを問う肢
  3. 会計監査人が法人のときの登記事項証明書と会社法人等番号による省略を問う肢
  4. 監査役会による解任の全員同意書、株主総会による解任の添付書面、一時会計監査人の選任時期を問う肢
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