清算結了せいさんけつりょう
清算事務が終わり、決算報告の承認を受けて会社の登記記録を閉じる最後の登記です。いつから2週間か、添付が株主総会議事録と株主リストだけか、公告期間との関係が肢で突かれます。
清算結了は、清算人が現務の結了、債権の取立てと債務の弁済、残余財産の分配を終え、決算報告について株主総会の承認を受けて清算事務が完了した状態です。会社法929条は承認の日から2週間以内に本店の所在地で清算結了の登記をするものとし、登記がされると登記記録は閉鎖されます。会社の法人格は清算が実際に終わった時に消えるので、登記は効力要件ではなく、清算が終わっていなければ登記の後でも会社は残っています。肢で突かれるのは、登記期間の起算日、添付書面が決算報告の承認を証する株主総会議事録と株主リストで足りること、債権申出の公告期間との関係です。
会社法 第929条(清算結了の登記)
清算が結了したときは、次の各号に掲げる会社の区分に応じ、当該各号に定める日から二週間以内に、その本店の所在地において、清算結了の登記をしなければならない。
一 清算株式会社 第五百七条第三項の承認の日
二 清算持分会社(合名会社及び合資会社に限る。) 第六百六十七条第一項の承認の日(第六百六十八条第一項の財産の処分の方法を定めた場合にあっては、その財産の処分を完了した日)
三 清算持分会社(合同会社に限る。) 第六百六十七条第一項の承認の日

決算報告を株主総会で承認した日から2週間以内に登記します
清算株式会社は清算事務が終了したら遅滞なく決算報告を作り、清算人会設置会社では清算人会の承認を経て、株主総会に提出して承認を受けます。承認があると任務懈怠による清算人の損害賠償責任は免除されたものとみなされますが、不正行為があれば別です。清算結了の登記の期間は承認の日から2週間で、起算日は清算事務の終了日ではありません。持分会社では清算に係る計算について社員の承認を受けた日が起算日で、合名会社と合資会社で財産の処分の方法を定めたときは処分を完了した日です。
添付書面は決算報告の承認を証する株主総会議事録と株主リストです
清算結了の登記の申請書に添付するのは、決算報告の承認があったことを証する書面で、株主総会議事録と株主リストがこれに当たります。議事録には承認した決算報告の内容を含めるか、決算報告を合わせてつづります。債権者保護手続の書面は添付しません。「清算会社が清算結了の登記の申請をする場合は、当該清算結了の登記の申請書には、債権者保護手続を行ったことを証する書面を添付しなければならない」という肢は誤りです。財産目録や貸借対照表、残余財産の分配を証する書面も添付書面ではなく、登記官は決算報告の承認と解散からの期間の経過を申請書と登記記録から確かめます。
債権申出の公告期間が終わる前の清算結了の登記は受理されません
清算株式会社は解散後遅滞なく債権者に2か月以上の期間を定めて債権の申出を公告し、裁判所の許可を得た少額の債権などを除いて、その期間内は債務を弁済できません。期間が終わらなければ清算事務は終わらないので、登記実務では解散の日から2か月を経過していない清算結了の登記の申請は受理されない扱いです。決算報告の承認の日が解散の日から2か月以内なら、清算が結了したとはいえない申請として却下の対象です。公告をしたことを証する書面は添付しませんが、登記官は解散の年月日から期間の経過を確かめる扱いです。
登記で登記記録は閉鎖され、清算が終わっていなければ復活します
清算結了の登記は登記記録区にされ、登記官はその登記記録を閉鎖します。閉鎖後に残余財産があることが分かったときは、清算は結了していなかったので会社はなお存続している状態です。登記実務では清算結了の登記を抹消して登記記録を復活させ、従前の清算人が続けられなければ新たな清算人の登記をしたうえで清算を続けます。解散の登記から10年を経過したときや清算未了の申出から5年を経過したときは登記官が職権で登記記録を閉鎖でき、会社が清算未了の申出をすれば復活させます。閉鎖後に裁判所が別の清算人を選任したときの清算人の登記の登録免許税は6,000円です。
解散から清算結了までは三つの登記を順にたどります
株式会社は解散の登記、清算人の登記、清算結了の登記の順に登記を重ね、登録免許税はそれぞれ3万円、9,000円、2,000円です。解散と清算人の登記は一つの申請書で出せますが、清算結了の登記は清算事務の終了後に別に申請します。清算中に清算人が代わればその都度6,000円の変更の登記が入る計算です。清算結了の登記の後は登記記録が閉鎖されるので、登記事項証明書は閉鎖事項証明書として交付されます。
商業登記法 第75条(清算結了の登記)
清算結了の登記の申請書には、会社法第五百七条第三項の規定による決算報告の承認があつたことを証する書面を添付しなければならない。
試験ではこう問われる
- 清算結了の登記期間はいつから2週間か(決算報告を株主総会が承認した日)
- 清算結了の登記に債権者保護手続の書面は要るか(要らない。決算報告の承認を証する株主総会議事録と株主リスト)
- 解散の日から2か月以内に清算結了の登記ができるか(できない。公告期間が終わっていない)
- 清算結了の登記の後に残余財産が見つかったらどうなるか(会社は存続し、登記記録を復活して清算を続ける)
- 解散・清算人・清算結了の登録免許税はいくらか(3万円・9,000円・2,000円)
この用語が問われた肢
清算会社が清算結了の登記の申請をする場合は、当該清算結了の登記の申請書には、債権者保護手続を行ったことを証する書面を添付しなければならない。
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