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電子署名・電子証明書でんししょめい・でんししょうめいしょ

商業登記 第2章 印鑑と本人確認 過去問で5肢

電磁的記録の作成者を示す措置と、登記所がその措置を講じた者であることを証明する電子証明書です。誰がどこに請求し、書面や代理人で請求できるか、有効期間がどう決まるかが肢で突かれます。

電子署名は、電磁的記録に記録できる情報が本人の作成に係るものであることを示し、改変の有無を確認できる措置です。電子証明書は、商業登記法12条の2により、会社の代表者などの被証明者が電子署名を講じた者であることを確認するために必要な事項を登記官が証明したもので、商業登記電子証明書と呼ばれます。証明は法務大臣が指定する電子認証登記所の登記官がし、請求は本店の所在地を管轄する登記所を経由します。オンライン登記申請に使える電子証明書の一つで、代表者のマイナンバーカードの署名用電子証明書などでも申請でき、令和3年2月15日以降は印鑑を提出していない者も請求できます。肢で突かれるのは、請求の方法、代理人の可否、有効期間、そして何人でも請求できる証明との違いです。

商業登記法 第12条第1項

前条第一項各号に掲げる者(以下この条において「被証明者」という。)は、この条に規定するところにより次の事項(第二号の期間については、デジタル庁令・法務省令で定めるものに限る。)の証明を請求することができる。ただし、代表権の制限その他の事項でこの項の規定による証明に適しないものとしてデジタル庁令・法務省令で定めるものがあるときは、この限りでない。
一 電磁的記録に記録することができる情報が被証明者の作成に係るものであることを示すために講ずる措置であつて、当該情報が他の情報に改変されているかどうかを確認することができる等被証明者の作成に係るものであることを確実に示すことができるものとしてデジタル庁令・法務省令で定めるものについて、当該被証明者が当該措置を講じたものであることを確認するために必要な事項
二 この項及び第三項の規定により証明した事項について、第八項の規定による証明の請求をすることができる期間

会社の代表者がカードを端末に差し込み、鍵の形の光が登記所の職員の端末へ飛んでいる
商業登記電子証明書は電子認証登記所の登記官が発行し、書面でも代理人でも請求でき、有効期間は27か月までです
書面請求も可代理人も可1か月か3か月の整数倍で27か月まで何人でも変更の有無を請求可

請求は書面でもオンラインでもできます

電子証明書の発行の請求は、電子情報処理組織を使用してすることも、申請書と電磁的記録を登記所に提出してすることもできます。「電子証明書の発行の請求は,全て電子情報処理組織を使用してすることとなり,書面を提出して請求することはできません」という解答は誤りです。書面で請求するときに請求書に押した印鑑の市町村長の証明書を添付する定めは無く、添付を要求する肢は誤りです。請求は本店の所在地を管轄する登記所を経由してし、証明そのものは電子認証登記所の登記官がします。

委任による代理人でも請求できます

電子証明書の発行の請求は、印鑑の提出や印鑑カードの交付請求と同じく、委任による代理人によってすることができます。「委任による代理人によりすることはできません」という解答は誤りです。司法書士が会社の設立の登記と併せて電子証明書の発行を代理で請求する場面がよくあります。請求できるのは商業登記法12条1項各号の者で、会社の代表者、支配人、管財人などが被証明者です。

有効期間は1か月か3か月の整数倍で27か月までです

電子証明書の証明期間は、1か月、または3か月の整数倍で2年3か月を超えない期間のうち、請求者が定めるものです。期間中に電子証明書に記録された事項について変更の登記がされたときは、軽微な変更などを除いて電子証明書は失効します。変更が無くても、使用の廃止の届出で証明を終わらせることが可能です。何人でも、電子認証登記所に対して、証明した事項の変更の有無や期間の経過の有無、届出の有無の証明を請求できます。誰でも請求できるこの証明によって、電子署名の相手方が電子証明書の有効性を確かめます。

オンライン申請では電子署名が押印に代わります

電子情報処理組織を使用して登記を申請するときは、申請書に記載すべき事項の情報に申請人またはその代表者もしくは代理人が電子署名をして送信し、添付書面の情報にも作成者が電子署名をします。就任承諾書に代わる情報に就任した本人が電子署名をし、併せてマイナンバーカードなどの電子証明書を送信したときは、その者の本人確認証明書の添付が要りません。印鑑の提出や廃止の届出も、登記の申請と同時にする場合に限り電子情報処理組織でできます。

電磁的記録の添付書面は電磁的記録のまま添付します

定款、議事録、最終の貸借対照表が電磁的記録で作られているときや、添付書面の作成に代えて電磁的記録が作成されているときは、その内容を記録した電磁的記録を申請書に添付します。印刷した書面に押印して代えることはできず、電子定款を印刷して「本書面は電子定款に係る電磁的記録に記録された情報と同一である」旨記載して押印した書面で設立の登記を申請できるとする肢は誤りです。電子定款には、株式会社なら発起人全員、持分会社なら社員になろうとする者全員が、署名または記名押印に代わる電子署名の措置をとります。

商業登記規則 第33条の2

(電子証明書に係る証明の期間)
法第十二条の二第一項第二号の期間は、次のいずれかの期間であつて同項の規定による請求をする者が定めるものとする。

試験ではこう問われる

  1. 電子証明書の発行は書面で請求できるか(できる)
  2. 委任による代理人で請求できるか(できる)
  3. 書面請求に市町村長の印鑑証明書は要るか(要らない)
  4. 有効期間はどう決まるか(1か月または3か月の整数倍で27か月以内を請求者が定める)
  5. 電子定款を印刷して押印した書面を添付できるか(できない)

この用語が問われた肢

R5 問28 エ誤り

【問】次は、商業登記法に基づく電子証明書についてお聞きします。電子証明書の発行の請求をする場合には、書面を提出してすることができますか。 電子証明書の発行の請求は、全て電子情報処理組織を使用してすることとなり、書面を提出して請求することはできません。

R8 問28 オ誤り

商業登記法に基づく電子証明書の発行を書面により請求する場合には、請求者が当該書面に押印した印鑑につき市町村長の作成した証明書を添付しなければならない。

R5 問28 オ誤り

【問】電子証明書の発行の請求は、委任による代理人によりすることができますか。 委任による代理人によりすることはできません。

R5 問28 ウ誤り

【問】登記所への印鑑の提出は、電子情報処理組織を使用してすることはできますか。 印鑑の提出は、電子情報処理組織を使用してすることはできません。

解説と関連先例は肢別演習で読めます。

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