租税特別措置法の軽減(住宅用家屋)じゅうたくようかおくのけいげん
個人が自分の住むために新築または取得した家屋について、所有権の保存・移転と抵当権の設定の登録免許税の税率を下げる租税特別措置法の特例です。どの登記のどの原因が対象か、添付する証明書と期限が肢で突かれます。
住宅用家屋の軽減は、租税特別措置法72条の2・73条・75条が定める、個人が自己の居住用として新築または取得した家屋についての登録免許税の軽減です。所有権の保存の登記、売買または競落による所有権の移転の登記、その家屋の取得資金の貸付けなどを担保する抵当権の設定の登記が対象で、本則より低い税率が適用されます。軽減後の率は改正で動くので、対象となる登記・原因・家屋の要件と、申請の手続が覚える中心です。保存と移転の軽減は家屋だけが対象で土地には及ばず、抵当権の設定だけは家屋と併せて担保にする土地にも軽減が及ぶ点が最初の線引きです。
不動産登記規則 第189条第3項登録免許税法又は租税特別措置法その他の法令の規定により登録免許税が軽減されている場合には、登録免許税額等のほか、軽減の根拠となる法令の条項を申請情報の内容としなければならない。

対象は家屋の保存・売買等による移転と抵当権の設定です
保存と移転の軽減の対象は住宅用家屋そのもので、その敷地である土地の所有権の登記には及びません。登記の種類では、新築した家屋の所有権の保存の登記、取得した家屋の所有権の移転の登記、家屋の取得資金などを担保する抵当権の設定の登記の三つです。移転の登記で軽減を受けられる登記原因は売買または競落に限られ、贈与・交換・相続・遺贈による移転には適用されません。保存の登記は新築だけでなく、建売住宅のように建築後使用されたことのない家屋を取得した場合も対象です。家屋の取得資金の貸付けを担保する抵当権は、要件を満たす家屋とその敷地を同時に共同担保にするときは土地の分も含めて軽減されます。
個人が自己の居住用に使う家屋で、床面積の要件があります
軽減を受けられるのは個人で、法人が取得した社宅や投資用の家屋は対象になりません。取得した本人が自分の住居として使う家屋であることが要り、床面積が50平方メートル以上であることが求められます。共有で取得したときは、自分が住む個人の持分の部分だけが軽減の対象です。中古の家屋は新耐震基準に適合していることが要件で、建築年や耐震基準に適合することを証する書類で確認します。
新築または取得の後1年以内に登記を受けることが要ります
保存の登記は新築または取得の後1年以内、移転の登記は取得の後1年以内、抵当権の設定の登記は新築または取得の後1年以内に受けるものに限られます。期限を過ぎてから申請した登記は本則の税率に戻ります。登記の申請が1年以内であれば足り、登記の完了が1年を過ぎても差し支えありません。相続登記の申請義務や住所等変更登記の申請義務とは別の、税の特例としての期限です。
市町村長の証明書を添付し、申請情報に根拠条項を書きます
軽減を受けるには、家屋の所在地の市町村長が発行する住宅用家屋証明書を申請書に添えます。証明書は、家屋が個人の居住用で床面積の要件を満たすことなどを市町村長が証明するもので、保存や移転の登記で使った証明書を原本還付の手続で抵当権の設定の登記にも使えます。不動産登記規則189条3項により、申請情報には税額のほかに軽減の根拠となる条項を書き、「登録免許税 金○○円(租税特別措置法第73条)」のように表します。証明書を添えずに申請した登記は本則の税率で課税され、後から軽減を受けることはできません。
不動産登記法 第25条第1項第12号登録免許税を納付しないとき。
試験ではこう問われる
- 住宅用家屋の軽減は土地の登記にも及ぶか(保存・移転は家屋だけ。抵当権の設定は家屋と同時に担保にする敷地も含む)
- 贈与や相続による家屋の移転の登記に軽減はあるか(ない。売買または競落に限る)
- 軽減を受けられる登記の期限は(新築または取得の後1年以内)
- 軽減を受けるのに何を添付するか(市町村長の住宅用家屋証明書。申請情報に根拠条項を書く)
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