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団地共用部分だんちきょうようぶぶん

不動産登記 第10章 区分建物と敷地権 過去問で13肢

一団地内の附属施設である建物を、規約で団地内の建物の所有者全員の共用部分としたものです。一棟の中の共用部分との違い、登記事項、申請人と職権抹消が共用部分である旨の登記と同じ枠組みで扱われる点が肢で突かれます。

団地共用部分は、一団地内に数棟の建物があり、団地内の土地や附属施設が建物の所有者の共有になっているときに使う制度です。団地内の附属施設である建物を、規約で団地建物所有者全員の共用部分としたものを指します。区分所有法67条1項が定め、集会所や管理棟のように団地全体で使う独立の建物がこれに当たります。一棟の中の規約共用部分が原則としてその一棟の区分所有者の共用であるのに対し、団地共用部分は棟をまたいだ共用で、区分所有者でない一戸建ての所有者も含まれるのが特徴です。不動産登記法上は共用部分である旨の登記と並べて団地共用部分である旨の登記が置かれ、申請人・承諾・職権抹消・規約廃止後の表題登記はすべて同じ58条で動きます。

不動産登記法 第58条第1項第2号

団地共用部分である旨の登記にあっては、当該団地共用部分を共用すべき者の所有する建物(当該建物が区分建物であるときは、当該建物が属する一棟の建物)

数棟のマンションと一戸建てが並ぶ団地の中央の集会所を住民が囲み、職員が集会所の台帳にスタンプを押す
団地共用部分は団地内の附属施設の建物を規約で団地建物所有者全員の共用にしたもので、登記は共用部分と同じ枠組みです
団地内の附属施設の建物共用すべき者の建物が登記事項申請人・承諾・職権抹消は58条で共通

団地内の附属施設の建物を規約で共用にしたものです

団地共用部分にできるのは、一団地内の附属施設である建物か、団地内の区分建物のうち専有部分になれる部分です。区分所有法67条1項は、団地内の土地や附属施設が団地建物所有者の共有に属する場合に、規約でこれらの建物を団地共用部分と定められるとしています。団地建物所有者には、団地内のマンションの区分所有者だけでなく、一戸建ての所有者も含まれます。一棟の建物の中の共用部分が原則としてその一棟の区分所有者のための制度であるのに対し、団地共用部分は団地全体のための制度だという棲み分けです。

登記が対抗要件で、共用すべき者の建物が登記事項です

規約で団地共用部分と定めても、区分所有法67条1項後段により、登記をしなければ第三者に対抗できません。団地共用部分である旨の登記の登記事項は、普通の建物の表示に関する登記事項(所有者に関する事項などを除く)が土台です。不動産登記法58条1項2号により、その団地共用部分を共用すべき者の所有する建物が加わります。共用すべき者の建物が区分建物のときは、その区分建物が属する一棟の建物を記録します。誰の共用部分かが登記記録から読めるようにするためで、一棟の中の共用部分で他の一棟の区分所有者も共用するときにその旨を記録する58条1項1号と並ぶ規定です。

申請人・承諾・職権抹消は共用部分の登記と同じです

団地共用部分である旨の登記を申請できるのは、不動産登記法58条2項により、その建物の表題部所有者または所有権の登記名義人だけです。建物に所有権以外の権利の登記があれば、58条3項によりその登記名義人の承諾が要ります。登記官は58条4項により、職権でその建物の表題部所有者の登記または権利に関する登記を抹消し、以後その建物について権利に関する登記はされません。登記事項の変更や更正を申請できるのもその建物の所有者だけで、ここまで共用部分である旨の登記とまったく同じ条文を共有しています。

持分は床面積の割合で、分離して処分できません

団地共用部分は、区分所有法67条3項が共用部分の規定を準用するので、団地建物所有者全員の共有に属します。各自の持分は、規約で別段の定めをしない限り、その所有する建物または専有部分の床面積の割合によります。持分は建物の処分に従い、建物と分離して処分することができません。だからこそ団地共用部分の建物には独立の所有権や抵当権の登記を残さず、登記官が職権で抹消する扱いになっています。団地内の建物を売れば、その建物に付いた団地共用部分の持分も登記なしで一緒に移ります。

規約廃止後一か月以内に表題登記を申請します

団地共用部分とする規約を廃止すると、その建物は独立に処分できる普通の建物に戻ります。不動産登記法58条6項により、所有者は規約の廃止の日から一か月以内に表題登記を申請しなければなりません。廃止後に所有権を取得した者も、58条7項により取得の日から一か月以内に申請します。不動産登記規則143条により、この表題登記では所有者の氏名・住所と持分、敷地権があればその内容を記録すれば足り、団地共用部分である旨の記録には抹消する記号が記録されます。共用部分である旨の登記の規約廃止と同じ流れです。

不動産登記法 第58条第2項

共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をする建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。

試験ではこう問われる

  1. 団地共用部分にできるのはどんな建物か(団地内の附属施設の建物など。区分所有者でない一戸建て所有者も共用する)
  2. 団地共用部分である旨の登記に固有の登記事項は何か(共用すべき者の所有する建物。区分建物なら属する一棟の建物)
  3. 申請人と承諾、職権抹消は共用部分である旨の登記と違うか(同じ。不動産登記法58条を共有する)
  4. 規約を廃止したときの表題登記の期限は(廃止の日から一か月以内)
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