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外国会社の登記がいこくがいしゃのとうき

商業登記 第14章 外国会社・登記の更正抹消・その他 過去問で2肢

外国の法令で設立された会社が日本で継続して取引をするために、日本における代表者を定めてする登記です。登記をする場所と期間、添付書面の認証、申請人が日本における代表者であることが肢で突かれます。

外国会社の登記は、外国の法令に準拠して設立された会社が日本において継続して取引をしようとするときに、日本における代表者を定めて日本の登記所にする登記です。会社法817条は日本における代表者の設置を求め、818条は登記をするまで継続して取引ができないと定め、933条が登記の場所、期間、登記事項を定めています。登記事項は日本の同種の会社の登記事項に準じたものに、設立の準拠法と日本における代表者の氏名・住所などを加えたものです。肢で突かれるのは、どこに誰が申請するか、期間が3週間であること、本国の書面に認証が要ることです。

会社法 第933条

(外国会社の登記)
外国会社が第八百十七条第一項の規定により初めて日本における代表者を定めたときは、三週間以内に、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める地において、外国会社の登記をしなければならない。
一 日本に営業所を設けていない場合 日本における代表者(日本に住所を有するものに限る。以下この節において同じ。)の住所地
二 日本に営業所を設けた場合 当該営業所の所在地
外国会社の登記においては、日本における同種の会社又は最も類似する会社の種類に従い、第九百十一条第三項各号又は第九百十二条から第九百十四条までの各号に掲げる事項を登記するほか、次に掲げる事項を登記しなければならない。
一 外国会社の設立の準拠法
二 日本における代表者の氏名及び住所
三 日本における同種の会社又は最も類似する会社が株式会社であるときは、第一号に規定する準拠法の規定による公告をする方法
四 前号に規定する場合において、第八百十九条第三項に規定する措置をとることとするときは、同条第一項に規定する貸借対照表に相当するものの内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって法務省令で定めるもの
五 第九百三十九条第二項の規定による公告方法についての定めがあるときは、その定め
六 前号の定めが電子公告を公告方法とする旨のものであるときは、次に掲げる事項
 イ 電子公告により公告すべき内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって法務省令で定めるもの
 ロ 第九百三十九条第三項後段の規定による定めがあるときは、その定め
七 第五号の定めがないときは、第九百三十九条第四項の規定により官報に掲載する方法を公告方法とする旨
外国会社が日本に設けた営業所に関する前項の規定の適用については、当該営業所を第九百十一条第三項第三号、第九百十二条第三号、第九百十三条第三号又は第九百十四条第三号に規定する支店とみなす。
第九百十五条及び第九百十八条から第九百二十九条までの規定は、外国会社について準用する。この場合において、これらの規定中「二週間」とあるのは「三週間」と、「本店の所在地」とあるのは「日本における代表者(日本に住所を有するものに限る。)の住所地(日本に営業所を設けた外国会社にあっては、当該営業所の所在地)」と読み替えるものとする。
前各項の規定により登記すべき事項が外国において生じたときは、登記の期間は、その通知が日本における代表者に到達した日から起算する。

海の向こうの建物から船で来た代表者が、日本の登記所の窓口に認証の印が押された書類を差し出し、職員が帳簿を開く
外国会社の登記は日本における代表者が3週間以内に申請し、本国の書面には認証が要ります
営業所の所在地か代表者の住所地期間は3週間申請人は日本における代表者外国人も署名の届出で代えられない

登記の場所は営業所があればその所在地、なければ代表者の住所地です

外国会社が初めて日本における代表者を定めたときは、3週間以内に外国会社の登記をします。日本に営業所を設けていなければ日本に住所を持つ代表者の住所地が、営業所を設けていればその所在地が登記の場所です。株式会社の2週間と違って期間は3週間で、登記すべき事項が外国で生じたときは通知が日本における代表者に到達した日から数えます。営業所を設けた外国会社の営業所は、日本の会社の支店とみなして登記事項を当てはめる扱いです。登記をするまでは日本で継続して取引ができず、違反して取引をした者は外国会社と連帯して債務を弁済する責任を負います。

登記事項は同種の会社の事項に準拠法と代表者を加えたものです

外国会社の登記では、日本における同種の会社または最も類似する会社の種類に従って株式会社や持分会社の登記事項を登記するのが土台です。固有の登記事項として設立の準拠法、日本における代表者の氏名と住所、同種の会社が株式会社なら準拠法による公告方法などを加えます。日本の公告方法を定めたときはその定めも登記し、定めがなければ官報に掲載する方法が公告方法になります。貸借対照表に相当するものの電磁的開示の措置をとるときは、そのために必要な事項も登記事項です。株式会社の登記のように資本金の額や役員も、同種の会社の型に従って登記されます。

申請人は日本における代表者で、本国の書面には認証が要ります

外国会社の登記の申請については、日本における代表者が外国会社を代表します。「外国会社の登記については,日本における代表者が外国会社を代表して申請しなければならず,本国における代表者が申請することはできない」という肢は正しい肢です。添付書面は本店の存在を認めるに足りる書面、日本における代表者の資格を証する書面、定款その他外国会社の性質を識別するに足りる書面、公告方法の定めがあるときはそれを証する書面です。添付書面は本国の管轄官庁または日本における領事その他権限のある官憲の認証を受けたものでなければなりません。他の登記所の登記事項証明書で代表者を定めた旨や営業所を設けた旨が分かるときは、これらの書面を省けます。

外国人の代表者も印鑑を提出し、署名の届出で代えることはできません

日本における代表者が外国人であっても、署名を登記所に届け出る制度はありません。印鑑を提出せずに申請書や委任状に署名し、本国官憲の署名証明書を添付して申請する扱いは認められていますが、それは印鑑の提出に代わる届出ではありません。「外国会社の日本における代表者が外国人である場合には,その日本における代表者は,印鑑の提出に代えて,自己の署名を登記所に届け出なければならない」という肢は誤りです。印鑑届書には代表者の印鑑証明書を添えますが、日本に印鑑登録のない外国人については、本国の官憲や領事の署名証明書で代える扱いが登記実務で認められています。令和3年2月15日の押印見直しにより、電子申請をする場合などには印鑑の提出そのものが任意になりました。

商業登記法 第129条

(外国会社の登記)
会社法第九百三十三条第一項の規定による外国会社の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
一 本店の存在を認めるに足りる書面
二 日本における代表者の資格を証する書面
三 外国会社の定款その他外国会社の性質を識別するに足りる書面
四 会社法第九百三十九条第二項の規定による公告方法についての定めがあるときは、これを証する書面
前項の書類は、外国会社の本国の管轄官庁又は日本における領事その他権限がある官憲の認証を受けたものでなければならない。
第一項の登記の申請書に他の登記所の登記事項証明書で日本における代表者を定めた旨又は日本に営業所を設けた旨の記載があるものを添付したときは、同項の書面の添付を要しない。

試験ではこう問われる

  1. 外国会社の登記はどこでするか(営業所があればその所在地、なければ日本に住所のある代表者の住所地)
  2. 外国会社の登記の期間は何週間か(3週間。外国で生じた事項は通知到達日から)
  3. 外国会社の登記を申請するのは誰か(日本における代表者。本国の代表者ではない)
  4. 外国人の日本における代表者は署名の届出で印鑑の提出に代えられるか(代えられない)
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