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代襲相続と登記だいしゅうそうぞくととうき

不動産登記 第5章 相続・遺贈の登記 過去問で8肢

相続人となるはずの子や兄弟姉妹が、相続開始前に死亡・欠格・廃除で相続権を失っていたとき、その子が代わって相続することです。代襲が起こる原因と範囲、兄弟姉妹では廃除が原因にならない点、遺贈では代襲しない点が肢で突かれます。

代襲相続は、被相続人の子が相続の開始以前に死亡していたり、欠格や廃除で相続権を失っていたりしたときに、その子(被相続人の孫)が代わって相続人になる制度です。孫も同じ事情なら曾孫へと続きます。兄弟姉妹が相続人になる場合にも代襲はありますが、甥姪の一代限りです。登記では、代襲相続人を含めた相続人の範囲を戸籍で示し、被代襲者の死亡などを証する戸籍を添えます。遺贈は遺言者と受遺者の一対一の関係なので、受遺者が先に死亡しても、その子が代わって受けることはありません。

民法 第887条第2項

被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。

三世代の家系図で、父への線が切れて影になり、祖父から孫へ線が迂回して伸びている
子が先に死亡していれば孫が代襲相続します
死亡・欠格・廃除放棄は代襲なし遺贈は代襲なし

代襲の原因は死亡・欠格・廃除で、相続放棄は含みません

代襲が起こるのは、被相続人の子が相続開始以前に死亡した場合と、欠格事由に当たる場合、廃除された場合の三つです。相続放棄をした人は初めから相続人でなかったものとみなされますが、その子は代襲しません。放棄をした人の子を相続人に加えた相続登記の申請は却下されます。同時死亡の場合も、相続開始「以前」の死亡に当たるので代襲が起こります。配偶者には代襲がなく、被相続人の配偶者が先に死亡していても、配偶者の連れ子が代わって相続することはありません。代襲相続人は被代襲者の子であって、かつ被相続人の直系卑属でなければならないので、被相続人の養子である被代襲者に縁組前から子がいても、その子は被相続人の直系卑属に当たらず代襲しません。

兄弟姉妹の代襲は甥姪までで、再代襲はありません

被相続人に子も直系尊属もおらず、兄弟姉妹が相続人になる場合、兄弟姉妹が先に死亡し、または欠格に当たっていれば、その子である甥姪が代襲します。兄弟姉妹には遺留分がないので廃除の対象にならず、廃除は代襲の原因になりません。しかし甥姪も死亡していたときに、その子が再び代襲することはありません。直系卑属の場合は孫、曾孫と何代でも続くのに対し、傍系は一代で止まる、という対比で肢が作られます。兄弟姉妹の代襲相続人である甥姪の相続分も、被代襲者である兄弟姉妹の相続分を人数で分けた割合です。

遺贈では代襲が起こらず、受遺者が先に死亡すれば遺贈は失効します

遺贈は遺言者が特定の人を選んでするものなので、受遺者が遺言者より先に死亡すると、遺贈は効力を生じません。受遺者の子が代わって受け取ることはできず、「Cは、Bを代襲してAから遺贈を受けることはできないので、Cを受遺者とする遺贈による所有権の移転の登記を申請することはできません」という肢は正しい肢です。失効した遺贈の目的物は相続人に帰属し、相続登記の対象になります。遺言者が受遺者の子に渡す意思を残したいなら、遺言の中で「受遺者が先に死亡したときはその子に遺贈する」と補充の定めを置く必要があります。特定財産承継遺言でも、承継するはずの相続人が先に死亡すれば、原則としてその部分は効力を失うと解されています。

登記では被代襲者の死亡などを証する戸籍を添えます

代襲相続人を登記名義人に含める相続登記では、被相続人の戸籍に加えて、被代襲者が相続開始以前に死亡していたことや、代襲相続人が被代襲者の子であることを示す戸籍を提供します。法定相続情報一覧図を使う場合、被代襲者の死亡による代襲は一覧図に反映されますが、欠格は戸籍にも一覧図にも表れないので、欠格を証する確定判決などを別に提供します。代襲相続人の相続分は被代襲者が受けるはずだった相続分で、同じ被代襲者の子が複数なら、その相続分をその子たちで等分します。再代襲では、枝ごとに配分を繰り返します。

民法 第887条第3項

前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。

試験ではこう問われる

  1. 相続放棄をした人の子は代襲相続するか(しない)
  2. 兄弟姉妹の子(甥姪)が死亡していたとき、その子が再代襲するか(しない)
  3. 受遺者が遺言者より先に死亡したとき、受遺者の子が遺贈の登記を申請できるか(できない)
  4. 代襲相続人の相続分はどう決まるか(被代襲者の相続分を、その被代襲者の子の間で等分)
不動産登記を肢別で解く

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