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株主名簿管理人かぶぬしめいぼかんりにん

商業登記 第7章 株式と資本金 過去問で3肢

会社に代わって株主名簿の作成・備置きなど株主名簿に関する事務を行う者で、置く旨を定款で定めて委託し、その氏名または名称と住所、営業所を登記します。添付書面の中心が定款と契約書である点が肢で突かれます。

株主名簿管理人は、株式会社に代わって株主名簿の作成と備置き、その他株主名簿に関する事務を行う者です。会社法123条が定め、会社は株主名簿管理人を置く旨を定款で定めたうえで、信託銀行などにその事務を委託します。置いたときは、その氏名または名称と住所、営業所が登記事項になり、変更があれば2週間以内に変更の登記を申請します。肢は、設置の登記に何を添付するかを、成立後と設立時とに分けて問う形です。

会社法 第123条

(株主名簿管理人)
株式会社は、株主名簿管理人(株式会社に代わって株主名簿の作成及び備置きその他の株主名簿に関する事務を行う者をいう。以下同じ。)を置く旨を定款で定め、当該事務を行うことを委託することができる。

代表者が大きな株主名簿を信託銀行の窓口に預け、担当者が名簿を書き換え、横で株主が閲覧を求める
株主名簿管理人は定款で置く旨を定めて委託し、設置の登記には定款と契約書を添付します
置く旨は定款添付は定款と契約を証する書面設立時は発起人の過半数の一致登記は氏名・住所・営業所

置く旨は定款で定め、誰にするかは取締役会で決められます

株主名簿管理人を置くには、置く旨の定款の定めが要ります。定款には置く旨だけを定めておき、具体的に誰を管理人にするかは取締役会の決議、取締役会設置会社でない会社では取締役の決定で定めるのが通常です。定款で管理人の名称まで定めることもでき、その場合は管理人を変えるたびに定款変更が要ります。置く旨の定款の定めを設ける定款変更は株主総会の特別決議で、そのうえで管理人を選定して委託契約を結ぶ流れです。委託の相手は株主名簿の事務を扱える者で、会社の子会社や個人でも法律上は妨げられず、実務では信託銀行や証券代行会社が多く、株券発行会社でなくても置けます。上場会社では株主の数が多く名義書換の事務が重いので、株主名簿管理人を置くのが普通で、振替株式の総株主通知を受ける窓口にもなります。

設置の登記には定款と契約を証する書面を添付します

株主名簿管理人を置いたことによる変更の登記の申請書には、定款と、その者との契約を証する書面を添付します。定款は置く旨の定めがあることを示すためで、契約書は実際にその者に委託したことを示すためです。「株主名簿管理人の設置による変更の登記の申請書には,定款及びその者との契約を証する書面を添付しなければならない」という肢は正しい肢です。契約を証する書面は管理人との委託契約書で、管理人の資格や登録を証する書面は求められません。管理人を定めた取締役会議事録は、定款で管理人の決定を取締役会に委ねているときに添付し、定款に管理人の名称まで定めてあるなら定款だけで足ります。

設立時は発起人の過半数の一致を証する書面と契約書です

設立に際して株主名簿管理人を置くときは、定款に置く旨の定めを置き、管理人の決定は定款に別段の定めがなければ発起人の過半数で決めます。設立の登記の申請書には、発起人の過半数の一致があったことを証する書面と、管理人との契約を証する書面を添付します。「株主名簿管理人の決定については定款に別段の定めがない場合は,当該設立の登記の申請書には,株主名簿管理人の決定について発起人の過半数の一致があったことを証する書面及び当該株主名簿管理人との契約を証する書面を添付しなければならない」という肢は正しい肢です。設立の登記には定款をもともと添付するので、定款を重ねて添付することはありません。

登記されるのは氏名または名称、住所、営業所です

登記事項は、株主名簿管理人の氏名または名称と住所、株主名簿に関する事務を取り扱う営業所です。管理人を別の会社に変えたとき、管理人の商号や営業所が変わったときも、変更の登記が要る場面です。営業所の移転は管理人の都合で起きるので登記の懈怠が起きやすく、管理人の交代なら新しい管理人との契約書を添付し、同じ管理人の営業所の移転だけなら特別な証明書は求められない扱いです。株主名簿管理人を置いている会社では、株主名簿はその営業所に備え置き、株主は営業所で閲覧や謄写を請求するので、設置の登記は株主名簿の置き場所の公示でもあります。株主名簿管理人を置く定めを廃止したときは、定款変更の株主総会議事録と株主リストを添付して廃止の登記を申請することになり、契約の終了を証する書面は要りません。

商業登記法 第64条

(株主名簿管理人の設置による変更の登記)
株主名簿管理人を置いたことによる変更の登記の申請書には、定款及びその者との契約を証する書面を添付しなければならない。

試験ではこう問われる

  1. 株主名簿管理人を置くのに定款の定めは要るか(要る。置く旨を定める)
  2. 設置の登記に添付するのは何か(定款と契約を証する書面)
  3. 設立時に管理人を決めるのは誰か(定款に別段の定めがなければ発起人の過半数)
  4. 登記されるのは何か(氏名または名称、住所、営業所)
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