抵当権と根抵当権の違い:被担保債権・確定・登記との接続
抵当権と根抵当権の違いを、被担保債権の特定性・極度額・随伴性・元本確定・優先弁済の範囲で比較。不動産登記の登記事項(債権額と極度額・債権の範囲・債務者)との接続まで、司法書士試験の受験生向けに整理します。
抵当権と根抵当権は、司法書士試験で最も投資効率の高い論点です。民法の択一で毎年のように問われるだけでなく、不動産登記法の択一と記述式でも中核テーマになります。ここを一度固めると、午前と午後の両方で得点が動きます。
両者の違いは、ひとことで言えば「被担保債権が特定されているかどうか」です。抵当権は特定の債権を担保し、債権が消えれば抵当権も消えます。根抵当権は一定の範囲に属する不特定の債権を極度額まで担保し、個々の債権が弁済されても根抵当権は残ります。この1点から、随伴性の否定・元本確定・優先弁済の範囲・登記事項の違いがすべて派生します。
本記事では、民法369条以下と398条の2以下を現行法で確認しながら、両者を比較表で整理し、最後に不動産登記の登記事項との接続を扱います。民法全体の学習順序は民法の勉強法で扱っているので、担保物権に入る前に一度確認してください。
抵当権と根抵当権の違いを一枚の表で押さえる
まず条文上の定義から違いを確認し、比較表で全体を俯瞰します。
抵当権の定義(民法369条)
民法369条1項は、抵当権者は、債務者または第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有すると定めます。ポイントは3つです。
- 目的物の占有を移転しない(非占有担保)。設定者は不動産を使い続けられる
- 設定者は債務者に限らない。第三者が設定すれば物上保証人になる
- 特定の債権を担保する。条文には明示がないものの、付従性・随伴性が前提
2項により、地上権と永小作権も抵当権の目的にできます。賃借権は目的にできません。
根抵当権の定義(民法398条の2)
民法398条の2第1項は、抵当権は、設定行為で定めるところにより、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保するためにも設定することができると定めます。根抵当権は独立した担保物権ではなく、抵当権の一種として条文上位置づけられている点に注意してください。
2項は、担保すべき不特定の債権の範囲を、債務者との特定の継続的取引契約によって生ずるもの、その他債務者との一定の種類の取引によって生ずるものに限定して定めなければならないとします。「債務者との一切の債権」という包括根抵当は認められません。
3項は、特定の原因に基づいて債務者との間に継続して生ずる債権、手形上・小切手上の請求権、電子記録債権も被担保債権にできるとしています。
比較表
| 項目 | 抵当権 | 根抵当権 |
|---|---|---|
| 被担保債権 | 特定の債権 | 一定の範囲に属する不特定の債権 |
| 担保の上限 | 債権額(利息等は最後の2年分) | 極度額 |
| 付従性 | あり。債権が消滅すれば抵当権も消滅 | 元本確定前はなし。個々の債権が消えても存続 |
| 随伴性 | あり。債権譲渡に伴い移転 | 元本確定前はなし(398条の7) |
| 処分(376条) | 転抵当・順位の譲渡・放棄などができる | 元本確定前は転抵当のみ(398条の11) |
| 権利の譲渡 | 債権と切り離して譲渡できない | 元本確定前は設定者の承諾で譲渡できる(398条の12・13) |
| 被担保債権の変更 | 概念がない | 元本確定前は債権の範囲・債務者を変更できる(398条の4) |
| 登記事項の核 | 債権額・債務者 | 極度額・債権の範囲・債務者 |
この表は「元本確定前の根抵当権は、被担保債権から独立した枠である」という一文から復元できるようにしてください。
被担保債権の範囲と極度額
根抵当権の被担保債権は、「どの債権が担保されるか」と「いくらまで担保されるか」の2段階で決まります。
債権の範囲の定め方(398条の2第2項・3項)
被担保債権の範囲は、次のいずれかの形で定めます。
- 債務者との特定の継続的取引契約によって生ずる債権(例:年月日付け特定の取引契約)
- 債務者との一定の種類の取引によって生ずる債権(例:銀行取引・売買取引)
- 特定の原因に基づいて債務者との間に継続して生ずる債権
- 手形上・小切手上の請求権
- 電子記録債権
4と5は、債務者との取引によらずに取得したものも含められます。ただし398条の3第2項により、債務者の支払停止や破産手続開始等の申立てなどの後に取得したものについては、その事由を知らないで取得した場合を除き、根抵当権を行使できません。
優先弁済の範囲:375条と398条の3の対比
ここが抵当権と根抵当権の違いが最も鮮明に出る箇所です。
抵当権の場合(民法375条):抵当権者は、利息その他の定期金については、満期となった最後の2年分についてのみ抵当権を行使できます(1項)。遅延損害金も同様で、利息と通算して2年分を超えることはできません(2項)。後順位抵当権者や一般債権者が、先順位抵当権の負担がどこまで膨らむかを予測できるようにするための制限です。
根抵当権の場合(民法398条の3第1項):根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金および債務不履行による損害賠償の全部について、極度額を限度として根抵当権を行使できます。2年分の制限はありません。代わりに極度額という上限が登記されているので、後順位者の予測可能性は極度額で確保されているという構造です。
| 項目 | 抵当権 | 根抵当権 |
|---|---|---|
| 元本 | 債権額の全額 | 確定した元本の全額 |
| 利息・遅延損害金 | 最後の2年分まで | 全部 |
| 上限 | なし(元本+2年分) | 極度額 |
択一では「根抵当権者は利息について最後の2年分に限り優先弁済を受ける」という肢が典型的な誤りとして出ます。また、元本が極度額に満たなくても、利息を加えて極度額を超える部分は優先弁済を受けられません。
極度額の変更(398条の5)
極度額の変更は、利害関係を有する者の承諾を得なければすることができません。増額は後順位抵当権者に、減額は転抵当権者などに不利益を与えるためです。後述する債権の範囲や債務者の変更が、後順位者の承諾を要しないのと対照的です。極度額の変更は元本確定の前後を問わずできます。
元本確定後には、設定者からの極度額減額請求(398条の21)と、物上保証人や第三取得者からの消滅請求(398条の22)という、確定後にしか使えない制度もあります。
元本確定前の根抵当権:随伴性の否定と変更の自由
元本確定前の根抵当権は、個々の債権と切り離された「枠」として動きます。この性質から派生する規律をまとめます。
随伴性の否定(398条の7)
元本の確定前に根抵当権者から債権を取得した者は、その債権について根抵当権を行使できません(1項前段)。債権を譲り受けても根抵当権はついてこないということです。同様に、元本確定前に債務者のために弁済した者(代位弁済者)も、根抵当権を行使できません(1項後段)。
債務者側についても、元本確定前に債務引受があったときは、根抵当権者は引受人の債務について根抵当権を行使できません(2項)。免責的債務引受や更改があった場合も、根抵当権を引受人の債務や更改後の債務に移すことができません(3項・4項)。
抵当権であれば、被担保債権が譲渡されれば抵当権も随伴し、免責的債務引受があれば設定者の承諾を得て抵当権を移せます。根抵当権にはその発想がないという対比で押さえてください。
債権の範囲・債務者の変更(398条の4)
元本確定前は、根抵当権の担保すべき債権の範囲と債務者を変更できます(1項)。この変更には、後順位抵当権者その他の第三者の承諾を要しません(2項)。極度額という上限が変わらない限り、後順位者の地位は影響を受けないためです。
ただし、変更について元本確定前に登記をしなかったときは、変更をしなかったものとみなされます(3項)。ここは登記が対抗要件ではなく効力要件として働く珍しい規定です。記述式で「確定前に変更契約をしたが登記が未了のまま確定した」という事実関係が出たら、変更はなかったものとして処理します。
根抵当権の譲渡・一部譲渡・処分
元本確定前の根抵当権は、被担保債権から独立して譲渡できます。
- 全部譲渡(398条の12第1項):根抵当権設定者の承諾を得て、根抵当権を譲り渡すことができる
- 分割譲渡(398条の12第2項・3項):2個の根抵当権に分割して一方を譲渡できる。根抵当権を目的とする権利を有する者(転抵当権者など)の承諾が必要
- 一部譲渡(398条の13):設定者の承諾を得て、分割せずに譲受人と共有する形で譲渡できる
いずれも根抵当権設定者の承諾が必要です。承諾は効力要件であり、承諾のない譲渡は無効です。
処分については、元本確定前の根抵当権者は、376条1項による順位の譲渡・放棄などをすることができません。ただし転抵当(根抵当権を他の債権の担保とすること)はできます(398条の11第1項)。
元本の確定:事由と確定後の性質
元本が確定すると、根抵当権はその時点で存在する債権のみを担保する権利に変わります。以後に発生する債権は担保されません。
確定期日と確定請求
確定期日(398条の6):担保すべき元本の確定すべき期日を定め、または変更できます。期日は定めた日から5年以内でなければなりません(3項)。期日の変更は後順位者の承諾を要しませんが、変更前の期日より前に登記しなければ、変更前の期日に確定します(4項)。
確定請求(398条の19):確定期日の定めがない場合、設定者は設定の時から3年を経過したときに確定請求ができ、請求の時から2週間を経過することで確定します(1項)。根抵当権者はいつでも確定請求ができ、請求の時に確定します(2項)。設定者からの請求には3年と2週間の制約があり、根抵当権者からの請求にはないという非対称を、択一で入れ替えて出されます。確定期日の定めがあるときは、いずれの確定請求もできません(3項)。
確定事由(398条の20)
398条の20第1項は、次の4つの確定事由を定めます。
| 号 | 事由 | 確定時期・条件 |
|---|---|---|
| 1号 | 根抵当権者が抵当不動産について競売・担保不動産収益執行・物上代位による差押えを申し立てたとき | 競売手続等の開始または差押えがあったときに限る |
| 2号 | 根抵当権者が抵当不動産に対して滞納処分による差押えをしたとき | 差押えの時 |
| 3号 | 根抵当権者が、他の者による競売手続の開始または滞納処分による差押えがあったことを知った時から2週間を経過したとき | 知った時から2週間経過時 |
| 4号 | 債務者または根抵当権設定者が破産手続開始の決定を受けたとき | 決定の時 |
1号・2号は根抵当権者自身が実行に動いた場合で、3号は他人の申立てを知って2週間放置した場合です。4号は破産手続開始の「決定」であり、申立てではありません。
2項により、3号の競売手続の開始や差押え、4号の破産手続開始決定の効力が消滅したときは、元本は確定しなかったものとみなされます。ただし、確定したものとして根抵当権等を取得した者があるときは別です。
このほか、相続と合併に関する確定事由があります。元本確定前に根抵当権者または債務者について相続が開始し、相続開始後6か月以内に指定根抵当権者・指定債務者の合意の登記をしないときは、元本は相続開始の時に確定したものとみなされます(398条の8第4項)。合併の場合は、設定者が期間内に確定請求をすれば合併の時に確定したものとみなされます(398条の9第3項〜5項)。
確定後の根抵当権の性質
元本が確定すると、根抵当権は次のように性質を変えます。
- 確定時に存在する債権を担保する権利になり、以後の債権は担保されない
- 付従性・随伴性が生じ、被担保債権の譲渡に伴って根抵当権も移転する
- 債権の範囲・債務者の変更、根抵当権の譲渡・一部譲渡はできなくなる
- 極度額の変更は確定後もできる
- 極度額減額請求(398条の21)と消滅請求(398条の22)ができるようになる
ただし、優先弁済の範囲は確定後も398条の3のままです。確定した元本と利息・損害金の全部について、極度額を限度に行使できます。確定後も極度額の枠は残り、375条の2年分制限には服しません。
不動産登記の登記事項との接続
民法の違いは、そのまま登記事項の違いに現れます。ここが司法書士試験で「民法と不動産登記法をまたぐ」箇所です。
抵当権の登記事項(不動産登記法83条・88条1項)
抵当権の登記事項は、担保権共通の事項(不動産登記法83条1項)に、抵当権固有の事項(88条1項)を加えたものです。
| 区分 | 登記事項 |
|---|---|
| 共通(83条1項) | 債権額、債務者の氏名・名称および住所、所有権以外の権利を目的とするときはその権利、共同担保のときは各不動産 |
| 抵当権固有(88条1項) | 利息に関する定め、375条2項の損害賠償額の定め、債権に付した条件、370条ただし書の別段の定め、抵当証券発行の定め等 |
「債権額」が登記されるのは、被担保債権が特定されているからです。利息の定めと損害金の定めが登記事項になっているのは、375条により最後の2年分が優先弁済の対象になるため、後順位者がその範囲を登記で知る必要があるからです。
根抵当権の登記事項(不動産登記法88条2項)
根抵当権の登記事項は、83条1項各号から債権額(1号)を除いたものに、次の事項を加えたものです(88条2項)。
- 担保すべき債権の範囲および極度額
- 370条ただし書の別段の定め
- 担保すべき元本の確定すべき期日の定め
- 398条の14第1項ただし書の定め(共有根抵当権の優先の定め)
債権額が除かれ、代わりに極度額と債権の範囲が入ります。利息や損害金の定めは登記事項ではありません。極度額が上限として機能するので、個別に登記する必要がないためです。債務者は83条1項2号により根抵当権でも登記事項です。
登記事項の違いは、民法上の違いがそのまま写ったものです。
変更・確定の登記
根抵当権の変更は、民法上の効力要件と登記が結びついています。
- 債権の範囲・債務者の変更は、元本確定前に登記しなければ変更しなかったものとみなされる(398条の4第3項)。後順位者の承諾は不要
- 極度額の変更は、利害関係人の承諾が必要(398条の5)。承諾を証する情報が添付情報になる
- 確定期日の変更は、変更前の期日より前に登記しなければ変更前の期日に確定する(398条の6第4項)
元本確定の登記は、確定後の根抵当権を処分するときの前提として必要になります。不動産登記法93条により、398条の19第2項(根抵当権者からの確定請求)、398条の20第1項3号(他人の競売等を知って2週間経過)、4号(破産手続開始決定)による確定の登記は、根抵当権の登記名義人が単独で申請できます。ただし3号・4号による場合は、根抵当権またはこれを目的とする権利の取得の登記と併せて申請しなければなりません。
記述式では、確定の登記を申請すべきか、登記記録から確定していることが明らかで申請不要かの判断が問われます。設定者からの確定請求(398条の19第1項)による確定は93条の単独申請の対象に含まれていない点も、比較で押さえてください。
試験での出題ポイント
択一式ではこう問われる
抵当権・根抵当権は、民法で毎年1〜2問、不動産登記法でも複数問が出る分野です。肢の作られ方は次の型に集約されます。
- 随伴性の入れ替え:「元本確定前に根抵当権の被担保債権を譲り受けた者は、根抵当権を行使できる」は誤り。抵当権であれば正しい
- 優先弁済の範囲の入れ替え:「根抵当権者は利息について最後の2年分に限り優先弁済を受ける」は誤り。極度額まで全部
- 承諾の要否:債権の範囲・債務者の変更は後順位者の承諾不要、極度額の変更は利害関係人の承諾必要、根抵当権の譲渡は設定者の承諾必要
- 確定請求の非対称:設定者は設定から3年経過後に請求でき2週間後に確定、根抵当権者はいつでも請求でき請求時に確定
- 確定事由の細部:1号は競売手続の開始等があったときに限る、3号は知った時から2週間、4号は破産手続開始の「決定」
- 効力要件としての登記:債権の範囲・債務者の変更、確定期日の変更、相続の合意は、期限内に登記しないと変更がなかったものとみなされる
- 処分の可否:元本確定前は転抵当のみ可、順位の譲渡・放棄は不可
根抵当権とセットで出題される場合、「どちらの制度の話か」を肢の最初の数文字で見分ける練習をしてください。肢別演習を分野で絞る方法は肢別過去問の勉強法で扱っています。
記述式との接続
不動産登記の記述式では、抵当権と根抵当権の登記が「申請すべき登記の判断」と「登記事項の記載」の両方で問われます。
設定の登記:抵当権設定では債権額・利息・損害金・債務者を、根抵当権設定では極度額・債権の範囲・債務者を記載します。債権の範囲の記載は「年月日銀行取引」「年月日売買取引」のように、398条の2第2項・3項の枠内で定められた文言を別紙から拾います。
変更の登記:根抵当権の債権の範囲や債務者の変更は、元本確定前であることを確認してから申請します。別紙の事実関係に確定事由が隠れていて、既に確定しているなら変更登記はできません。極度額の変更では、後順位抵当権者などの利害関係人の承諾を証する情報の要否を判断します。
相続と根抵当権:債務者または根抵当権者に相続が開始した事案では、相続開始から6か月以内に指定債務者・指定根抵当権者の合意の登記をするか、確定したものとして処理するかで、申請すべき登記が変わります。別紙の日付を6か月の起算で計算する問題は、記述式の典型です。
確定後の処理:確定後の根抵当権は付従性・随伴性を持つので、被担保債権の一部代位弁済による一部移転や、債権譲渡による移転の登記ができます。逆に確定前であれば、これらの登記はできません。
抵当権・根抵当権の申請書の書き方は記述式(不動産登記)対策で、不動産登記法全体の学習順序は不動産登記法の勉強法で扱っています。
まとめ
- 抵当権は特定の債権を、根抵当権は一定の範囲に属する不特定の債権を極度額まで担保する
- 元本確定前の根抵当権は付従性・随伴性がなく、債権を譲り受けても根抵当権はついてこない
- 優先弁済の範囲は、抵当権が利息・損害金につき最後の2年分、根抵当権が極度額を限度に全部
- 債権の範囲・債務者の変更は後順位者の承諾不要だが、確定前に登記しないと変更がなかったものとみなす
- 極度額の変更は利害関係人の承諾が必要。根抵当権の譲渡・一部譲渡は設定者の承諾が必要
- 確定事由は398条の20の4つに加え、確定期日・確定請求・相続・合併がある
- 登記事項は、抵当権が債権額・利息・損害金、根抵当権が極度額・債権の範囲。債務者は両方に共通
よくある質問
根抵当権の元本が確定すると、抵当権と同じ扱いになりますか
付従性・随伴性が生じ、債権の範囲や債務者の変更、根抵当権の譲渡ができなくなる点では、確定後の根抵当権は抵当権に近づきます。しかし、優先弁済の範囲は確定後も398条の3のままで、極度額を限度に利息・損害金の全部を担保します。375条の2年分制限は適用されません。また、確定後にしか使えない極度額減額請求や消滅請求もあります。「近づくが同じではない」と押さえてください。
根抵当権の被担保債権に「債務者との一切の債権」と定めることはできますか
できません。398条の2第2項は、債権の範囲を、債務者との特定の継続的取引契約または一定の種類の取引によって生ずるものに限定して定めることを要求しています。包括根抵当は認められません。ただし、手形上・小切手上の請求権や電子記録債権については、債務者との取引によらずに取得したものも被担保債権にできます(398条の2第3項)。
抵当権と根抵当権はどちらを先に学ぶべきですか
抵当権を先に固めてください。根抵当権の条文は「抵当権であれば当然こうなるところを、確定前はこう変える」という書き方になっているので、抵当権の付従性・随伴性・375条を理解していないと、根抵当権の規定が何を変えているのか読み取れません。抵当権を押さえたら、民法の科目ページから担保物権の肢を集中的に回してください。
民法の肢別演習を一覧で一気に○×。解説と関連先例がその場で開きます。